解と係数の関係
当HPがいつもお世話になっているHN「よおすけ」さんからの出題です。
(平成25年4月24日付け)
3次方程式 x3+ax2+(a2−6)x+b=0 が相異なる3実数解をもち、それぞれの逆数も
またこの方程式を満足しているという。この方程式を解け。(出典:1976年 新潟大学)
(答) 当HPがいつもお世話になっているHN「らすかる」さんが考察されました。
(平成25年4月24日付け)
相異なる3実数解で逆数も方程式を満足するので、1つの解は、±1で、他の解は、cと1/c
(x干1)(x-c)(x-1/c)=x3-(c+1/c±1)x2±(c+1/c±1)x干1 なので、 a=干(a2-6) 、 b=干1
よって、a=干3、±2 となるが、a=干3 のとき、3重解となり不適なので、 (a,b)=(±2,干1)
(ここまですべて複号同順)
(a,b)=(2,-1) のとき、 x=1、(-3±)/2
(a,b)=(-2,1) のとき、 x=-1、(3±)/2
よおすけさんからのコメントです。(平成25年4月24日付け)
解答ありがとうございます。因みに、解と係数との関係を用いると・・・、
3つの解をα、β、γとすると、α+β+γ=-a、/αβ+βγ+γα=a2-6、αβγ=-b・・・(1)
また、α,β,γのそれぞれの逆数もこの方程式の解だから、
(1/α)+(1/β)+(1/γ)=-a、(1/αβ)+(1/βγ)+(1/γα)=a2-6、(1/(αβγ))=-b より
{(αβ+βγ+βα)/(αβγ)}=-a、{(α+β+γ)/(αβγ)}=a2-6、{1/(αβγ)}=-b・・・(2)
(1)を(2)に代入して、 {(a2-6)/-b}=-a、(-a/-b)=a2-6、b2=1
よって、a2-6=ab、b=1、-1・・・・(3)
(3)で、b=1のとき、 a2-6=a を解いて、 a=-2、3
a=-2、b=1のとき、もとの方程式は、x3-2x2-2x+1=0
これを解いて、x=-1、(3±)/2
a=3、b=1のとき、もとの方程式は、x3+3x2+3x+1=0
これを解いて、x=-1(重解)となり不適
(3)で、b=-1のとき、 a2-6=-a を解いて、 a=2、-3
a=2、b=-1のとき、もとの方程式は、x3+2x2-2x-1=0
これを解いて、x=1、(-3±)/2
a=-3、b=-1のとき、もとの方程式は、x3-3x2+3x-1=0
これを解いて、x=1(重解) となり不適
まとめて、x=1、(-3±)/2 または x=-1、(3±)/2
当HPがいつもお世話になっているHN「S(H)」さんからのコメントです。
(平成25年4月24日付け)
題意から、 (1) a2x+ax2+b+x3-6x=a2x2+ax+bx3-6x2+1 より、
a=-2、b=1 または a=2、b=-1
(2) a2x+ax2+b+x3-6x=-a2x2-ax-bx3+6x2-1 より、
a=-3、b=-1 または a=2、b=-1
から相異なる解を持つのを採用すればよい。
当HPがいつもお世話になっているHN「空舟」さんからのコメントです。
(平成25年4月24日付け)
これって最近話題に出た相反方程式ってやつですね!
f(x)= x3+ax2+(a2−6)x+b とおくと、方程式 f(1/x)=0 も同じ3つの解をもつ。すなわち、
bx3 + (a2-6)x + ax2 + 1 は、f(x)の定数倍である。
(そうは言ってもこのあとの考察はすでに回答された考察とだいたい同じになりますね...
結局、そのあとは b=1、a=a2-6 または b=-1、 -a=a2-6 ・・・(*) を考察することになり、そ
の考察はすでに回答された考察で述べられているが、(*)を導出する過程が微妙にちがった
ということです)
S(H)さんからのコメントです。(平成25年4月25日付け)
上記の解は、空舟さんも言及されていますが、次からの発想です。
(1) a2x+ax2+b+x3-6x=a2x2+ax+bx3-6x2+1 が任意の複素数xについて成立するので、
両辺を3回微分し、 6=6b から、b=1 等、お気に入りの発想で...。