特殊な割り算                          戻る

 63÷7=9 とか 63÷6=10.5 などのように、63 を、ある数で割ったとき、その
答は割り切れるものもあれば、割り切れず、小数の計算に入るものがある。そこで、

     63÷8=7.875      63÷40=1.575

のように、63 を、ある数で割ったとき、ぴったり小数第3位で計算が終わるようなものは、
一体いくつあるだろうか?

(参考文献:ピーター・フランクル 著 ピーター先生と中学入試の算数に挑戦!(新潮社))




































(答) 63 を、ある数で割ったとき、ぴったり小数第3位で計算が終わるということは、

   63000 を、ある数で割ったとき、ぴったり整数になるということ。ただし、この中には、

  6300 を、ある数で割ったとき、ぴったり整数になるもの、すなわち、63 を、ある数で

  割ったとき、小数第2位までに計算が終わるものが含まれる。

   63000=23・32・53・7 、6300=22・32・52・7

  なので、求める場合の数は、それぞれの約数の個数を求めて引けばよい。すなわち、

       4×3×4×2−3×3×3×2=42 個


 当HPがいつもお世話になっているHN「FN」さんが上記の問題の一般化を考えられた。
                                      (平成22年8月12日付け)

 N を自然数とする。N を自然数 m で割ったとき、ちょうど小数第3位で割り切れる
ような自然数 m は何個あるか。


(解) N・1000=2・5・p・・・・・q 

     (ただし、a≧3、b≧3 で、p、・・・、q は、2、5以外の異なる素数)

 と素因数分解されるとき、

    N・100=2a-1・5b-1・p・・・・・q なので、求める場合の数は、

      (a+1)(b+1)(c+1)・・・(d+1)−a・b・(c+1)・・・(d+1)

     =(a+b+1)(c+1)・・・(d+1) (個)

 である。

 上記の解答からも分かるように、一般に次の事実が成り立つ。

 N を自然数とする。N を自然数 m で割ったとき、ちょうど小数第k位で割り切れる
ような自然数 m は、
             (a+b+1)(c+1)・・・(d+1) (個)
ある。
 ただし、 N・10=2・5・p・・・・・q 

     (ただし、a≧k、b≧k で、p、・・・、q は、2、5以外の異なる素数)




    以下、工事中