パズル2015(平成27)
当HPがいつもお世話になっているHN「GAI」さんからの出題です。
(平成27年4月10日付け)
x、yは正の整数で、x27+y27をx2+y2で割ったら余りが2015である。このときの商はいく
らか?(また、x、yはいくつか?)
*なお、これはコンピュータで拾った、たまたまの出題なので、パズルとは言えないかも知れ
ません。悪しからず。もし推論で求められたら是非経緯をお知らせ下さい。
(答) DD++さんが考察されました。(平成27年4月11日付け)
x=25, y=54 でどうでしょう。
(流石に推論だけで巨大な数の素因数分解は無理だったので、wolfram先生にお伺いを立
てること6回)
不完全なままなのですが推論過程です。
x、y がともに偶数とすると、x27+y27もx2+y2も偶数で、それらを割った余りは偶数となる
ため不適。
x、y がともに奇数とすると、同様に不適。
したがって、x、y は偶数と奇数のペアであり、x+y と x−y はともに奇数で、x2+y2も奇数
です。
以下、合同式は断りがない限り、mod x2+y2 とします。
x27+y27 ≡ 2015 かつ x2+y2 > 2015 となる数の組を探します。
-2^13 は x2+y2 と互いに素なので、
x27+y27 ≡ 2015 <==> -2^13*2015 ≡ 2^13*(-x27−y27) で、また、x2 ≡ -y2 より、
x14 ≡ -y14 なので、
右辺 = 2^13*(-x27−y27) ≡ 2^13*(x^13*y^14+x^14*y^13)≡ (2xy)^13*(x+y)
≡ (2xy+x^2+y^2)^13*(x+y)≡ (x+y)^27
一方、x2+y2 = { (x+y)2 + (x-y)2 } /2 なので、(x+y)27+2^13*2015 が (x+y)2 + (x-y)2 }/2 で
割り切れるようにすればいいことがわかります。文字を置き換えると、2つの奇数 a、b (a>b)
について、a^27+2^13*2015 が (a^2+b^2)/2 で割り切れればいいわけです。
(まともに推論で進めたのはここまで。)
32^2+33^2=2113 なので、a=65 くらいから探すとよさそう、ただし 2015 と互いに素でないと
うまくいかない予感がする(ただの予感)ということで、
67^27+2^13*2015 、69^27+2^13*2015 、71^27+2^13*2015 、73^27+2^13*2015
77^27+2^13*2015 、79^27+2^13*2015
と wolfram 先生に素因数分解のお伺いを立てていくと、79 のときの約数 3541 が 79^2=6241
と 29^2=841 の平均値になっているのが見つかります。
ということで、x、y の一例として和が 79 で差が 29 のもの、すなわち、 54 と 25 が見つかり
ました。
尤も、最後のは本当に偶然でしかない(このあたりで約数が何個くらい出るのか調査してみ
ていた途中だった)ので、推論で求めたというには程遠い解答です。
その後いろいろ他の方法で最後まで推論で出せないか考えてみましたが、なかなか難しそ
うです。
GAI さんからのコメントです。(平成27年4月11日付け)
パズルの視点からの評価もせずに、機械で探り当てた問題をここまで推論で進められた
ことに驚きです。もちろん、x=25、y=54 (または、x=54、y=25)はこの条件を満たします。
実はこの問題に辿り着くまでには、(x^2015+x^2015)/(x^27+y^27)や(x^27+y^27)/(x^r+x^r)
(r=1,2,3,・・・,26) での商が2015、余りが?。〜での商が27,余りが?。〜での余りが27,商は?。
〜での余りは2015,商は?、などの設定をしながら探し回っていたとき、ほとんど見るべき組合
せは存在しなく、最後の最後に、
(^27+y^27)/(x^2+y^2) (分母の方をr=2としたときだけ。他のrでは存在せず。)の余り「2015」
に対して、自然数(x,y)の存在を返してきた。(x、y共10000以上まで広げて探した。)
勿論、このときの商はべらぼうに大きくなる。これはパズルには向かないなと感じていたが、
長らく探してやっと見つけた貴重な(x,y)の組がぽつんと存在していたので、折角なので出題
していました。
プログラムにして、一刀両断にすれば分かるのでしょうが、DD++さんがおっしゃるように、こ
れでは何を理解したと言うんだろうというお言葉がずしりと響きます。この意味を私も忘れず
に、計算する時間節約と一生賭けても辿り着けない繰り返しの作業代行にこれをこき使いた
いと思います。