消えた売り上げ
甲、乙の2人がそれぞれ60個の菓子を次のように売り、甲、乙ともに60個すべてを売り
切った。
甲は、2個で50円 乙は、3個で50円
このとき、甲の売り上げは、 60÷2×50=1500(円) で、乙の売り上げは、
60÷3×50=1000(円) なので、甲乙合わせての売り上げ合計は、
1500+1000=2500(円)
となる。そこで、甲と乙は売り方を次のように変更した。
菓子の総数は、 60+60=120(個) で前回と同様の個数を販売する。ただし、1人の
お客さんに対して、甲は2個、乙は3個の計5個を渡し、その代金として100円をいただく。
この売り方で、120個すべてを売り切った。売り上げは、
120÷5×100=2400(円)
となったが、あれ?前回と同じような売り方なのに、売り上げが100円少ない!
100円はどこに消えてしまったのだろうか?
(答) 前回の1個当たりの値段は、 2500/120=125/6(円)
それに対して、今回の1個当たりの値段は、 100/5=20(円) で、その差額は、
125/6−20=5/6(円) となる。
よって、120個で 5/6×120=100(円) の減収となるのは当然である。100円は消
えたのではなく、価格設定を安くしてしまったところに原因があるのだった。 (終)
moonlightさんからのコメントです。(令和2年3月5日付け)
「価格設定を安くしてしまったところに原因が」とありますが、この設定だと「甲乙が60個ず
つではなくなる」事をある意味「ごまかしてる/ごまかされている」ところがポイントなのでは?
と少しモヤモヤしました。
(コメント) 2個50円の場合、1個当たり単価は25円、3個50円の場合、1個当たり単価は
50/3円なので、2個当たりの価格は、 25+50/3=125/3(円)
これに対して、5個100円の2個当たりの価格は、 (100/5)・24=40(円)
よって、 125/3>40 で、もともとの価格設定が安くなっている。
らすかるさんからのコメントです。(令和2年3月5日付け)
例えば、甲が2個50円、乙が4個100円で売っていたら、6個150円で売っても問題ない
わけで、「甲乙が60個ずつではなくなる」のは直接の原因ではないですね。
原因は、「甲と乙の単価が違った」と「60個ずつではなくなった」の2要因から発生した「価
格設定を安くしてしまった点」なので、記載されている通りで良いと思います。