距離の和                                戻る

 平面上で頂点Aが直線L上に固定された正三角形ABCがある。頂点B、Cは自由に動く
が、辺BCと直線Lは交わらないものとする。頂点B、CからLに下ろした垂線の足をそれぞ
れD、Eとするとき、BD+CE はいかなる値をとりうるか。ただし、AB=2とする。
                 (参考:第10回 日本数学オリンピック予選問題(平成12年))

     
































(答) 直線Lをx軸、Aを原点として、Cの極座標は、2(cosθ+i・sinθ)、Bの極座標は、

   2(cos(θ+π/3)+i・sin(θ+π/3)) と書ける。

 左右対称性と、辺BCとLは交点を持たないことから、 0<θ≦π/3 としてよい。

 このとき、

BD+CE=|2sin(θ+π/3)|+|2sinθ|=2sin(θ+π/3)+2sinθ

       =4sin(θ+π/6)cosπ/6=2sin(θ+π/6)

 ここで、 0<θ≦π/3 より、π/6<θ+π/6≦π/2 なので、

  <BD+CE≦2


(コメント) 三角関数を持ち出すまでもなく、正三角形ABCを頂点Aを固定して動かしてみれ
      ば、答えはすぐ見つかるかな?