回転移動と整数                             戻る

 当HPがいつもお世話になっているHN「よおすけ」さんからの出題です。
                                      (平成27年11月30日付け)

 行列A=(1/2)×M{(1,-),(,1)}=R(60°)、B=(1/√2)×M{(1,-1),(1,1)}=R(45°)で表さ
れる1次変換をそれぞれ f、g とする。変換 f を m 回、g を n 回適当な順位で繰り返すと、
点P(2,0)は、点Q(,1)に移る。

 このような自然数の組(m,n)のうち、m+n が最小となるものを求めよ。
                                      (1989年 一橋大学の改題)


































(コメント)  点P(2,0)を、原点の周りに 30°+360°k (kは自然数)だけ回転させると、点
      Q(,1)に移る。

       変換 f を m 回、g を n 回行うとすると、

       60°m+45°n=30°+360°k

     たとえば、 60°×5+45°×2=390°=30°+360°なので、m+n=7 が最小値
    と思われる。


 S(H)さんからのコメントです。(平成28年6月25日付け)

       60°m+45°n=30°+360°k

  を満たすものとして、 m = 23、n = 26 等 幾らでも存在する。


 よおすけさんから問題をいただきました。(平成28年6月24日付け)

 上記の問題に加えて、小問で以下の問題がありました。

 変換 f、g をどのような順序でくり返しても、点Q(5,0)を点Q’(4,3)には移せないことを示せ。


(コメント) 変換 f を m 回、g を n 回行うことで移せるものと仮定すると、

       tan(60°m+45°n)=3/4

 すなわち、(tan(60°m)+tan(45°n))/(1−tan(60°m)tan(45°n))=3/4・・・(*)

   ここで、 tan(60°m)=0、、−、−1

        tan(45°n)=0、1、−1

  の何れの組合せを考えても(*)は成立しない。