数学コンテスト                              戻る

 当HP読者の「渋谷教育学園幕張高校数学研究会」さんからの出題です。
                                      (平成27年9月12日付け)

 9月13日(日)に本校で文化祭の一般公開(9〜15)があり、私たちはそこで数学コンテス
トを開催します。宣伝だけではなんなので、没になった問題を一問。

 (5p−1)/(p5−1) が整数となる素数pを全て求めよ。






































(答) よおすけさんからのコメントです。(平成27年9月12日付け)

 最小の素数pは、5。後はまた改めて。


 空舟さんからのコメントです。(平成27年9月12日付け)

[定理](ヒルベルトの分岐理論の一番特殊な場合)

 pが素数の時、(np−1)/(n−1) の素因数は、p または pで割って1余る素数に限る

 p−1 の素因子は大きさ的にどちらにも当てはまらないので、p−1 は (5p−1)/(5−1) と

互いに素である。よって、(5p−1)/(p−1) が整数となるという要請から、p−1 は、5−1の

約数、すなわち、p=2、3、5 に絞られることが言えます


 S(H)さんが直接計算されました。(平成27年9月13日付け)

 (5p−1)/(p5−1) について、p=2、3、4、5、6、・・・、23 を代入して、

24/31、62/121、208/341、1、15624/7775、39062/8403、390624/32767、488281/14762、
3255208/33333、24414062/80525、244140624/248831、305175781/92823、
6103515624/537823、1387162642/34517、50862630208/349525、190734863281/354964、
3814697265624/1889567、9536743164062/1238049、8669766512784/290909、
119209289550781/1021025、794728597005208/1717877、5960464477539062/3218171


 渋谷教育学園幕張高校数学研究会さんからのコメントです。(平成27年9月13日付け)

 空舟さん正解です。お疲れ様でした。ほぼ毎日このサイトをチェックして楽しんでおりまし
て、皆さんすごいなあと思っておりましたので少々難しめのものを、と思ったのですが、あっ
さり解かれてしまいました!

 それはさておき、本日学校でこの程度の問題を数題取り揃えておりますので、是非皆様奮
ってご参加ください。(勿論非営利活動です)


(コメント) 空舟さんの解法がちょっと難しかったので別解を考えてみた。

 (5p−1)/(p5−1)=4(5p-1+5p-2+・・・+1)/(p−1)(p4+p3+・・・+1)

 p=2のとき、 (5p−1)/(p5−1)=24/31 で整数にならないので、不適。

 よって、素数pは奇数なので、p−1は偶数、p4+p3+・・・+1、5p-1+5p-2+・・・+1は
奇数である。

 題意より、5p-1+5p-2+・・・+1は、p4+p3+・・・+1で割り切れ、4は、p−1で割り切
れなければならない。
すなわち、 p=2、3、5 である。

 このうち、p=2のときは不適で、p=3のときも、(5p−1)/(p5−1)=62/121 で不適。

 p=5のときは、明らかに、(5p−1)/(p5−1)=1 で整数である。

 したがって、求める素数pは、5のみである。


# 上記の「4は、p−1で割り切れなければならない。」の部分は、言えないのでは?とい
  うご指摘をらすかるさんからいただいた。らすかるさんに感謝します。
                                      (平成27年9月13日付け)

 空舟さんの証明から、p−1と5p-1+5p-2+・・・+1は互いに素であることが分かるので、
「言える」とは思うのだが、上記の説明だけでは不十分でした!

 p−1が偶数と言っても奇数の素因数を含む可能性があって、その奇数の素因数が、
p-1+5p-2+・・・+1を割り切ることもありえるからです。そういうことはないというのが、空
舟さんが引用された[定理]なのですが、やはり、その[定理]なしに証明することは難しいの
でしょうか?


 DD++さんからのコメントです。(平成27年9月14日付け)

 出題場所から察するに「高校数学+αくらいで解け」という意図ではないかと思われたので、
実際にやってみました。

 p=2、3 のときは実際に試すと割り切れないが、p=5 のときは実際に試すと割り切れる。
よって、p=5 が解の1つであるとわかる。

 p≧7 に条件を満たす素数が存在しないことを背理法を用いて示す。

 7以上のある素数 p が条件を満たしたと仮定する。このとき、 p-1 は偶数で、また、
52 ≡ 1 (mod 8) であることから、5p-1 ≡ 1 (mod8)

 よって、 5p-1 ≡ 4 (mod 8) つまり、5p-1 は 8 の倍数ではない。――[A]

 一方で、p-1 ≧ 6 > 1 なので、p-1 を割り切るある素数 q が存在する。

 p5-1 は p-1 で割り切れるので、q は p5-1 も割り切る。さらに、5p-1 が p5-1 で割り切れ
るということは、q は 5p-1 も割り切る。よって、5p ≡ 1 (mod q) である。

 また、5p ≡ 0 (mod 5) であることから q≠5 としてよく、フェルマーの小定理より、
5q-1 ≡ 1 (mod q) である。

 ここで、0<q-1<q<p-1<p より、q-1 は p と互いに素であるので、拡張ユークリッドの互
除法より、a(q-1) - bp = 1 となる自然数 a、b が存在する。

 これらを用いると、q を法として、

  1 ≡ 1a ≡ {5q-1}a ≡ 5a(q-1) ≡ 5bp+1 ≡ (5p)b×5 ≡ 1b×5 ≡ 5

 よって、4≡0 (mod q) であるので、q=2 つまり、p-1 は素因数として 2 しか持たない数で
あり、p-1 ≧ 6 であることからその指数は3以上である。

 すなわち、p-1 は 8 の倍数であり、その倍数である p5-1 や、さらにその倍数である 5p-1
も 8 の倍数である。

 しかし、これは [A] に矛盾する。したがって p≧7 に条件を満たす p は存在しない。

 以上より、条件を満たす素数は p=5 のみである。

#合同式と小定理くらいなら+αとしてまあ許容範囲でしょう。