三角形の形状4                              戻る

 当HPがいつもお世話になっているHN「よおすけ」さんからの出題です。
                                        (令和3年9月1日付け)

 次の(選択問題A)、(選択問題B)のうち、どちらか一題を選んで答えよ。

(選択問題A)

 ∠Bが鋭角である△ABCにおいて、頂点Aから辺BCまたはその延長上に垂線を引き交点
をHとし、また頂点Cから辺ABまたはその延長上に垂線を引き交点をKとする。

 2BH/BC、2BK/BAが整数であるとき、次の問に答えよ。

(1) cosBの値は、1/2、1//2のいずれかでなければならないことを示せ。

(2) 上にあげたcosBのおのおのの値に対して、条件を満たす3角形があれば、その例を
  1つずつあげよ。

(選択問題B)

 ∠Bが鋭角である△ABCにおいて、頂点Aから辺BCまたはその延長上に垂線を引き交点
をHとし、また頂点Cから辺ABまたはその延長上に垂線を引き交点をKとする。

 2BH/BC、2BK/BAが整数であるとき、△ABCはどのような3角形であるか。

(出典) 選択問題A:大阪大学前期文系(1976)
     選択問題B: 大阪大学前期理系(1976)





























(答) HN「高校三年生」さんからのコメントです。(令和3年9月2日付け)

   「正三角形」か「直角二等辺三角形」か「頂角が120°の二等辺三角形」では?


(コメント) 45年前の問題に敬意を表しつつ、挑戦してみました。

   

 cosB=BH/BA=BK/BC より、

  2BAcosB/BC=2BH/BC 、2BCcosB/BA=2BK/BA

はともに整数なので、 2BAcosB/BC×2BCcosB/BA=4cos2B は整数

 0<B<90°なので、 0<cosB<1

このことから、 4cos2B=1、2、3 即ち、 cosB=1/2、1//2 である。

 (イ) cosB=1/2 即ち、B=60°のとき、BH/BA=BK/BC=1/2 より、

   BA=2BH 、BC=2BK である。

   このとき、 2BH/BC=BA/BC 、2BK/BA=BC/BA が共に整数なので、

   BA/BC=1 即ち、 BA=BC から、△ABCは2等辺三角形で、

   B=60°より、△ABCは正三角形である。

 (ロ) cosB=1/ 即ち、B=45°のとき、BH/BA=BK/BC=1/ より、

   BA=BH 、BC=BK である。

   このとき、2BH/BC=BA/BC 、2BK/BA=BC/BA が共に整数なので、

     BA/BC=m 、BC/BA=n (m、nは整数)

   とおける。辺々かけて、 mn=2 から、 (m,n)=(2,1)、(1,2)

   (m,n)=(2,1)のとき、 BA=BC で、∠ACB=90°となる。

   よって、△ABCは、C=90°の直角2等辺三角形である。

   (m,n)=(1,2)のときも同様で、△ABCは、A=90°の直角2等辺三角形である。

 (ハ) cosB=/2 即ち、B=30°のとき、BH/BA=BK/BC=/2 より、

   BH=(/2)BA 、BK=(/2)BC である。

   このとき、2BH/BC=BA/BC 、2BK/BA=BC/BA が共に整数なので、

     BA/BC=m 、BC/BA=n (m、nは整数)

   とおける。辺々かけて、 mn=3 から、 (m,n)=(3,1)、(1,3)

   (m,n)=(3,1)のとき、 BA=BC で、

    AC2=BC2+BA2−2・BC・BAcos30°

       =BC2+3BC2−2・BC・BC・(/2)=BC2 より、 AC=BC

    よって、△ABCは、A=B=30°、C=120°の2等辺三角形である。

  (m,n)=(1,3)のとき、 BC=BA で、

    AC2=BC2+BA2−2・BC・BAcos30°

       =3BA2+BA2−2・BA・BA・(/2)=BA2 より、 AC=BA

    よって、△ABCは、B=C=30°、A=120°の2等辺三角形である。


(コメント) これで合っているかな?よく練れた問題ですね!


 当HPがいつもお世話になっているPBさんからのコメントです。(令和3年9月2日付け)

 ご無沙汰しております。上記の問題で、図形的な解を考えました。∠Aが鈍角のときは、
ちょっと苦しい感じですが…。

 任意の三角形において、2つの角は鋭角なので、∠Cも鋭角として一般を失わない。

このとき、Hは辺BC上にあり、BH<BC で、0<2BH/BC<2BC/BC=2 より、

 2BH/BC が整数となるのは、2BH/BC=1 に限られる。

 BC=2BH より、HはBCの中点となる。AHがBCの垂直二等分線であることから、

 △ABCはAB=BCの二等辺三角形である。

以下、∠Aによって場合分けする。

1.∠Aが鋭角のとき、

 Kは辺AB上にあり、上記とまったく同様にして、BC=AC なので、△ABCは正三角形

2.∠Aが直角のとき、

 AとKは一致するので、2BA/BK=2 となり、条件をみたす。

 このとき、AB=AC、∠A=90°の直角二等辺三角形

3.∠Aが鈍角のとき、

 BA<BK である。また、△ABCにおいて、BA+CA=2BA>BC

 直角三角形BCKにおいて、斜辺BCは最大辺であるから、BK<BC

 よって、BA<BK<2BA から、2<2BK/BA<4 で、2BK/BA が整数となるのは、

 2BK/BA=3 に限られ、2BK=3BA から、AはBKを2:1に内分している。

 いま、線分BKに関して点Cと対称な点をDとすれば、D、K、Cは同一直線上にあり、

 点Aは,△DBCの重心かつ外心なので、△DBCは正三角形であり、BAはその対称軸

 以上により、△ABCは、∠B=∠C=30°の二等辺三角形


(コメント) PBさん、いつもご投稿、ありがとうございます。特に、3.の証明は圧巻ですね!
      ただ、∠Cが鈍角の場合もありえるので、別途証明が必要かな?と思いました。