等差数列と3次方程式                        戻る

 当HPがいつもお世話になっているHN「よおすけ」さんからの出題です。
                                        (令和2年8月1日付け)

問題 方程式 x^3+ax^2+bx+15=0 の3つの解を適当に並べると、等差数列になっていると
    いう。1つの解が−3であるとして、可能な a、b の値をすべて求めよ。

(出典: 関西学院大学(1976年))





































(答) らすかるさんが考察されました。(令和2年8月1日付け)

 −3以外の2解をα、βとすると、解と係数の関係から、αβ=(−15)/(−3)=5

 等差数列の公差が0のとき、αβ=9 となり不適なので、α<βとしてよい。

 α<β<−3 のとき、αβ>9 なので不適

 α<−3<β のとき、α+β=−6 なので、α=−5、β=−1

 このとき、a=-(α+β+(−3))=9、b=αβ+(−3)(α+β)=23

 −3<α<β のとき、β−3=2α から、 (α,β)=(1,5)、(−5/2,2)

 (α,β)=(1,5) のとき、 a=−(α+β+(−3))=−3、b=αβ+(−3)(α+β)=−13

 (α,β)=(−5/2,−2) のとき、

   a=−(α+β+(−3))=15/2、b==αβ+(−3)(α+β)=37/2

従って、可能な a、b の値は、 (a,b)=(9,23)、(−3,−13)、(15/2,37/2)


(コメント) 別解を考えてみました。(令和2年8月5日付け)

 方程式 x3+ax2+bx+15=0 の3つの解を、α−d、α、α+d とおくと、

 解と係数の関係により、 3α=−a 、3α2−d2=b、α(α2−d2)=−15

 また、解の一つが−3なので、 3a−b=4 を得る。

 これと、3α=−a 、3α2−d2=b、α(α2−d2)=−15 から、a、b、d を消去して、

 2α3+9α2+4α−15=0 すなわち、 (α+3)(α−1)(2α+5)=0

 よって、 α=−3、1、−5/2

 α=−3 のとき、 a=9 、 b=23

 α=1 のとき、 a=−3 、 b=−13

 α=−5/2 のとき、 a=15/2 、 b=37/2