2次方程式3                                 戻る

 当HPがいつもお世話になっているHN「よおすけ」さんからの出題です。
                                      (平成28年10月29日付け)

 2次方程式 ax2+bx+c=0 ・・・ (1) において、2つの解をα、βとする。a=c のとき、
(1)は1/α、1/βも解をもつことを示せ。ただし、a、b、c は0でない実係数とする。






































(答) DD++さんからのコメントです。(平成28年10月31日付け)

 解と係数の関係より、αβ=c/a=1 つまり、1/α=β、1/β=α なので、これらが元の方程
式の解であることは明らか、

というだけでは何も面白くない問題ですが、逆の証明はなかなか手応えがありそうです。

 つまり、

 a、b、c は0でない実定数とし、f(x) = ax2+bx+c とする。また、f(x) の根を α、β とする。
f(1/α)=f(1/β)=0 ならば、a=c であることを証明せよ。


 らすかるさんからのコメントです。(平成28年10月31日付け)

 対偶を証明します。

 a≠c ならば、αβ=c/a≠1 だから、1/α≠β、1/β≠α

 また、a≠c ならば、α、βのうち少なくとも一つは 1 でも -1 でもないから、
(∵根が両方1または両方-1ならばa=c、1と-1ならばb=0)

 1/α≠α または 1/β≠β

従って、「1/α≠β かつ 1/α≠α」 または 「1/β≠α かつ 1/β≠β」なので、

 f(1/α)≠0またはf(1/β)≠0。


 GAI さんからのコメントです。(平成28年10月31日付け)

 f(x) の根が α、β より、解と係数の関係から、

    α+β=-b/a ・・・(1) 、αβ=c/a ・・・(2)

また、f(1/α)=f(1/β)=0 でもあるので、1/α、1/β も f(x)=0 の解であるから、

    1/α+1/β=-b/a ・・・(3) 、1/(αβ)=c/a  ・・・(4)

(1)、(3)から、 α+β=1/α+1/β

これより、 (α+β)(αβ-1)=0

  ここに、α+β=0 なら、(1)より、b=0 となり題意に反する。

 よって、αβ-1=0 より、αβ=1

 (2)(または、(4))から、 a=c (...ではいけませんか?)


 DD++さんからのコメントです。(平成28年10月31日付け)

 どうでしょうね。αとβが2つの根であるわけですが、1/αと1/βは「どちらも解である」もの
の、「これが2つの根になっている」かどうかは問題では言及してないんですよね。

 例えば、三次式 (2x-1)(x-2)2 なんかは、任意の根の逆数はまた根になっているわけです
が、しかし全ての根の逆数がまた全ての根になっているわけではありません。二次式なら直
感的にはこういったことはなさそうに思えますが、直感はあくまで直感。仮に正しくても証明
なしに1/αと1/βを2つの根と考えていいかとなると……はてさて。