円の接線
当HPがいつもお世話になっているHN「よおすけ」さんからの出題です。
(平成27年2月22日付け)
平面上の点(2,1)から、円 x2+y2=1 へ引いた接線の方程式を求めよ。
(答) らすかるさんが考察されました。(平成27年2月22日付け)
一つの接点が(0,1)で、接線の方程式が y=1 であることはすぐにわかる。(2,1)と円の
中心を通る直線に直交し(0,1)を通る直線の方程式は、y=−2x+1で、この直線と円との
もう一つの交点は、(4/5,−3/5)だから、もう一つの接線は、(2,1)と(4/5,−3/5)を通る
直線、すなわち、 y=(4x−5)/3
(コメント) らすかるさんの求められた直線:y=−2x+1は割線の方程式と言われ、公式:
平面上の点(a,b)から、円 x2+y2=r2 へ引いた接線の接点を結ぶ直線(割線)
の方程式は、 ax+by=r2
からも得られる。
りらひいさんが考察されました。(平成27年2月22日付け)
らすかるさんがもう解いているけど、私なりの解答も書いておこう・・・。真面目に計算する
感じです。
求める接線Lが原点を通らないことは明らかなので、Lを、ax+by+1=0とおく。
Lは(2,1)を通るので、 2a+b+1=0 より、 b=−2a−1 ・・・(*)
Lと円の中心の距離が1であるので、1/√(a2+b2)=1 即ち、 a2+b2)=1 ・・・(**)
(*)を(**)に代入して整理すると、 a(5a+4)=0 より、 a=0、−4/5
a=0 のとき、 b=−1 で、このとき、Lは、 y=1
a=−4/5 のとき、 b=3/5 で、このとき、Lは、 y=(4x−5)/3
DD++さんが考察されました。(平成27年2月22日付け)
では、私がさらに別の解答を...。
(2,1)と円の中心との距離は、で、円の半径は、1 である。よって、三平方の定理より
接線の長さは2なので、接点は、円 x2+y2=1 と円 (x−2)2+(y−1)2=4 の交点、即ち、
(0,1)および(4/5,−3/5)である。よって、円の接線の公式を用いて、求める方程式は、
y=1 および、 4x−3y=5
S(H)さんからのコメントです。(平成27年2月22日付け)
(コメント) まだ、次のような別解が出ていないようなので...。
2本の接線のうち、y=1は明らか。他方の接線は、y=1を直線y=(1/2)xに関して対称
移動させたもの。変換式は、 X=(3x+4y)/5、Y=(4x−3y)/5 すなわち、
x=(3X+4Y)/5、y=(4X−3Y)/5 である。
y=1 より、 (4X−3Y)/5=1 なので、他方の接線の方程式は、 4x−3y=5
よおすけさんから解答を頂きました。(平成27年2月23日付け)
求める2本の接線のうち、y=1は言うまでもないでしょう。もう1つの直線を、
x−2=m(y−1)
とおき、xについて変形すると、 x=m(y−1)+2
これを、x2+y2=1 に代入して、整理すると
(m2+1)y2−2(m2−2m)y+m2−4m+3=0
この式の判別式をD/4とする。円と直線は接するので、D/4=0 すなわち、
(m2−2m)2−(m2+1)(m2−4m+3)=4m−3=0 より、m=3/4
x−2=m(y−1) に代入して、4x−3y−5=0
tetsuさんから私のコメントと同趣旨の解答をお寄せ頂いた。(平成27年2月25日付け)
接線は2本あり、ひとつが直線y=1であるのは明らかです。もうひとつの直線は(Lと呼びま
しょう)、原点と点(2,1)を通る直線、すなわち、直線y=(1/2)xに関して直線y=1と対称です。
直線y=(1/2)xの、x軸の正の向きとのなす角をαとすれば、この傾きの1/2とはtanαの値
です。そして、Lがx軸の正の向きとなす角は2αです。つまり、Lの傾きはtan(2α)で、この値
は、加法定理(2倍角の公式)により、
(2tanα)/{1-tan2α}={2*(1/2)}/{1-(1/4)}=1/(3/4)=4/3
と求められます。というわけで、Lは、点(2,1)を通り、傾きが4/3の直線ということになります。
よって、Lの方程式は、 y-1=(4/3)(x-2) すなわち、 4x-3y-5=0 となります。
(コメント) tetsuさん、初めまして!変換式を用いるより、tetsuさんの解答の方が自然です
ね。tetsuさんに感謝します。