最後のカード
1、2、・・・ と番号が書いてあるカードが上から番号の小さい順に重ねてある。一番上の
カードを捨て、その次に一番上になったカードを残りのカードの一番下に入れる。
この操作を繰り返す。
(1) カードの枚数が16枚のとき、最後まで残るカードの番号は何か。
(2) カードの枚数が25枚のとき、最後に残るカードの番号は何か。
(答)(1) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16
→3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 2
→5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 2 4
→7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 2 4 6
・・・・・
→2 4 6 8 10 12 14 16
→6 8 10 12 14 16 4
→10 12 14 16 4 8
→14 16 4 8 12
→4 8 12 16
→12 16 8
→8 16
→16
以上から、最後まで残るカードは、16
(2) (25−16)×2=18回で16枚のカードが並ぶ
19、20、21、22、23、24、25、2、4、・・・、18
よって、(1)と同様にして、最後まで残るカードは、18
GAIさんからのコメントです。(令和2年9月11日付け)
上記の操作をダウンアンダー法と呼ぶことにする。この技巧を利用するトランプマジックで
す。
[1] 一組のトランプのボトムに相手に引かせるカードをセットしておき、右手にデックを上か
ら持ち、左手の親指でデックの左上の部分をリフルしていき、客に途中でストップをかけ
てもらう。
[2] ストップがかけられたらリフルを止め、そこでデックを2つに分け、この時、密かにボトム
のフォースカードを上側のパケットに当たる一番下の部分に追加すると同時に、相手に
ストップで分けられた上側のパケットを持ち上げ、客に一番下の部分のカードを見せる。
(客からは自分がストップをかけた部分でのカードを見せられていると思わせ、実はこの
カードは事前にこちらが見せたいと思っているカードになっている。)
ですから、ここは他の方法でもいいので好きな方法で一枚のカードをフォースしておく。
[3] 客が見たカードを一枚テーブルに裏向きに置き、残りのカード全部を客に切らせる。テ
ーブルのカードの上に好きなだけの枚数のカードを重ねて行ってもらう。
(このとき客が何枚重ねるかカウントしておく。この数をXとしておく)
ここで、次の操作に必要となるルールを示す。
Xの値<===================>指標数N
{1} 2
{2,3} 4
{4,5,6,7} 8
{8,9,10,・・・,15} 16
{16,17,18,・・・,31} 32
客が重ねたカードの枚数Xの数の範囲と対応する指標数Nの一覧で、N-Xの値(これをWと
しておきます)をしっかりと覚える。
[4] 客にテーブルに重ねたカードを持ってもらい、十分に切らせて、自分の見たカードがどこ
にあるのかわからなくさせる。
[5] 客からカードを受け取り、両手の間で表向きに見せていき、
「あなたは表を見ればあなたのカードは分かるでしょうが、私はこう見てもあなたのカードは
分かりません。」
の口上を述べる。
[6] 実はフォースしているので客のカードの位置は分かり、その位置を1とカウントし始め、
カードの上向きに向かって2,3,4,・・・とカウントを続けて行き、[3]でのWの数字に当たるカ
ードを見つける。
一番上まで来てもWの数字に達しないと、一番下のカードにつないでカウントしていく。
[7] Wの数字に対応するカードが決まったら、そのカードを他のカードにくらべて、少し下に
ズレる様にして(インジョグ状態)、ひっくり返し全部を裏向きにし左手に持つ。
[8] 下に少し飛び出しているカードを右手の親指で下から持ち上げて上側のカード全部を左
手のカードの下に重ねる。(カットする操作)
[9] このパケットをダウンアンダー法で一枚一枚カードを減らしていき、最後の一枚まで進め
る。
[10] 客に覚えたカードの名前を発表してもらい、最後のカードを表向きに見せる。