電卓を用意                                 戻る

 当HPがいつもお世話になっているHN「よおすけ」さんからの出題です。
                                       (平成24年4月9日付け)

  α、β、γは鋭角で、sinα=72061/1647086、sinβ=239/4802、sinγ=143/343 のとき、

α+β+γを求めよ。





































(答) 30°(=π/6)


 土筆の子さんが解かれました。(平成24年4月10日付け)

 加法定理と、sin2θ+cos2θ=1 を繰り返し用いて、

 sin(α+β+γ)

=(sinα・√[1−sin2β]+√[1−sin2α]・sinβ)・√[1−sin2γ]
                     +(√[1−sin2α]・√[1−sin2β]−sinαsinβ)sinγ

=((72061/1647086)・√[1−(239/4802)2]
               +√[1−(72061/1647086)2]・(239/4802))・√[1−(143/343)2]
     +(√[1−(72061/1647086)2]・√[1−(239/4802)2]
               −(72061/1647086)(239/4802))(143/343)
=1/2

 より、 α+β+γ=π/6

 √[1−(72061/1647086)2]= (950035/1647086)

 √[1−(239/4802)2]=(2769/4802)

 .....きれいに相殺されますね。


(コメント) sinα=72061/1647086=0.0437505・・・ より、αは 2°30′くらい。

       sinβ=239/4802=0.0497709・・・ より、βは 2°50′くらい。

       sinγ=143/343=0.4169096・・・ より、γは 24°40′くらい。

 なので、α+β+γも鋭角ですね!


 S(H)さんからのコメントです。(平成24年4月10日付け)

 複素数のかけ算で、
((143・i)/343 + (180)/343)((239・i)/4802
             + (2769)/4802)((72061・i)/1647086 + (950035)/1647086)
=i/2 + /2

より arg[i/2 + /2]=π/6


 よおすけさんからのコメントです。(平成24年4月10日付け)

 土筆の子さん、S(H)さん、ありがとうございます。この問題は、特に、sinαの分母・分子の
値が非常に大きいので、「電卓を用意してください。」としています。

 裏話をいえば、α+β+γ=30°となるようなsinα、sinβ、sinγの組合せを見つけるのに
非常に苦労しました。これら3つは、いずれも相違なる値、分子にを含まないという条件
をつけて探し当てたものです。

 ちなみに、sinα=72061/1647086 は、以下のように見つけました。

 関数電卓で、30-arcsin(143/343)-arcsin(239/4802)=2.507525088・・・

         sin(2.507525088・・)=0.04375059954・・・

 その「0.04375059954・・・」を分数で表した値が、「72061/1647086」です。これでも、分母が
小さい値を見つけたつもりなのでその点はご理解ください。


 空舟さんからのコメントです。(平成24年4月10日付け)

 sinβ、sinγを、 |p2-3q2|/(p2+3q2) という風に構成すれば、sinα=sin(30°-β-γ)
を有理数にできますね。

 例えば、sinβ=1/7 (p=2、q=1 のとき)、sinγ=11/43 (p=4、q=3 のとき)とすれば、

 sinα={3・(4/7)(24/43)-3・(1/7)(24/43)-3・(4/7)(11/43)-(1/7)(11/43)}/2
     =73/602