積木パズル                                戻る

 最近積木に凝っている。温泉旅館などに泊まると、積木パズルが暇つぶし用に置いてある場
合がある。道具は単純ながら、その変化は多様で、子供から大人まで十分楽しめる。かのナポ
レオンも牢獄の中で熱中したといわれる積木パズルにあなたも挑戦してみませんか?

 左側の5片のブロックを巧妙に組み合わせて、右側の図形を作って下さい。
(一度プリントアウトされて、ブロックを切り取った方が考えやすいと思います。)

   


 上記ブロックを木片などで作ると、適度な幼児用玩具になります。19世紀頃は、紙はもちろ
んのこと、象牙、べっ甲、金属で作られていたそうです。16世紀頃の中国の代表的な「知恵
の板」がヨーロッパに伝えられ、タングラムと呼ばれて評判になったとのことです。
 日本でも、広島市にディーワンプロダクツ(株)という会社があり、この手のパズルを販売し
ています。私自身、温泉旅館で、子供用に3種類(1種類・・・1500円)も衝動買いしてしまい
ました...f(^_^)。 答が分かった方はメールをください。お待ちしております。

(参考文献:横地 清 著 数学を楽しむ本(日本実業出版社))

(追記) 平成23年4月20日付け

 当HPの読者の方(T.N.さん)から解答をお寄せいただいた。T.N.さんに感謝します。

          


(追記) 令和3年8月25日付け

 数学セミナー ’21.9月号(日本評論社)のパズルの算法 第6回で、上原隆平さん(北陸
先端科学技術大学院大学)が、シルエットパズルの話題を紹介している。

 記事を読みながら、昔購入し、今は物置に眠っていた積み木パズルが懐かしくなり、早速
書斎に持ってきて、いろいろ楽しんだ。

 手元にある積み木パズルは、次の3種類である。

the F   the T   十字架

 記事の中で、上原隆平さんが、暑さを吹き飛ばすようなパズルを出題されている。

      

問題 上記の2つのピースを用いて、線対称なシルエットを作れ。

 これは、パズル作家の山本 浩 さんの考案したパズルだそうで、やってみると間違いなく衝
撃を受けるだろうとのことである。

 皆さんも考えられてはいかがでしょうか?


 当HP読者のHN「tetsu」さんから解答をいただきました。(令和3年8月26日付け)

 山本 浩 さんのパズルを解いてみました。大きいほうの図形が菱形に直角二等辺三角形
がくっついたものに見えたところで気づきました。

 理屈で解くとすれば、大きいほうの図形は角や辺がたくさんあるので、線対称の中心線は
この大きいほうの図形の、どれかの角の2等分線か、どれかの辺の垂直2等分線であるは
ずだ、という見方からたどりつけそうです。

 

 大きいほうの図形から、小さいほうの直角二等辺三角形を切り取って線対称な図形にでき
るはず、と考えて答えを見つける道もありますね。菱形が見つかれば、対称軸が2本ありま
すので、切り取った直角二等辺三角形を 戻して、対称軸に関してそれと対称にもうひとつの
直角二等辺三角形を置けばよい。(後付けの理屈ですが...。)


(コメント) HN「tetsu」さん、明快な解答と解説をありがとうございます。頭が柔軟でないと
      なかなか難しい発想ですね!「菱形」+「直角2等辺三角形」と見た発想が素晴ら
      しいです。


(コメント) 上原隆平さんからのコメントによれば、「大きいピースが菱形と三角形に分けら
      れ、その三角形が小さいピースと合同であること」に気づくことがポイントだという。
       上原さんは、「ネコ」型、「キツネ」型と命名されているが、見た感じ、左側が「ネコ」
      型、右側が「キツネ」型でいいのかな?