面積計算31                                  戻る

 正方形ABCDにおいて、BC、CDの中点をそれぞれM、Nとおく。線分MDと線分NAの交
点をPとする。

  

 △DPNの面積が 5 のとき、△AMPの面積を求めよ。





























(答) DN=a とおくと、AD=2a 、AN=a となる。

 また、AN⊥MD で、直角三角形ADN∽直角三角形DPN より、

 DP=2a/ 、PN=a/

よって、 直角三角形DPNの面積は、 (1/2)・(2a/)・(a/)=a2/5=5 より、

 a=5 となる。このことから、正方形ABCDの1辺の長さは、10で、面積は、100となる。

 △ABM=△DCM=△ADN=25 なので、

 △AMP=正方形ABCD−(△ABM+△DCM+△ADN−△DPN)

 =100−(25+25+25−5)=30  (終)


(コメント) 上記の計算の副産物として、 DP : PM=2 : 3 であることが分かる。

 また、 DP : PM=2a/ : (a−2a/)=2 : 3 としてもよい。


 よおすけさんからのコメントです。(令和6年6月2日付け)

 別の視点で興味があったのですが、△APDの面積は、△DPNの面積の4倍でしょうか?


(コメント) △AMP=30 で、DP : PM=2 : 3 から、△APD=20 となる。

 よって、△DPN=5 より、 △APD=4△DPN

 よおすけさんの予想通り、4倍になりますね。


 よおすけさんからのコメントです。(令和6年6月4日付け)

 ありがとうございます。実は、下図で以下のようにやっていました。

  

 △APDで、辺DAの中点をQとし、QからPに線を引くと、△QAP=△QPD である。

 △QAPでQから辺APへ垂線を引き、その交点をR、△QPDでQから辺PDへ垂線を引き、そ
の交点をSとすると、

 △QAR=△QPR 、△QPS=△QDS

である。△QAP=△QPD なので、 △QAR=△QPR=△QPS=△QDS

 上記が正しいか判らなかった上、△QAR、△QPR、△QPS、△QDSの面積が何れも△DPN
と同じ 5 でいいのかも判らなかったため、前回は、ためらっていました。


(コメント) なるほど、幾何的に示す方法があるんですね!

 Qは辺ADの中点なので、△QAP=△QPD である。

 ∠APD=90°で、QRDP から、中点連結定理より、RはAPの中点となる。

 よって、 △QAR=△QPR である。

同様にして、QSAP から、Sは辺PDの中点となる。

 よって、 △QPS=△QDS である。

すなわち、 △QAP=△QPD から、 △QAR=△QPR=△QPS=△QDS

一方、 △QDS≡△DNP より、 △QDS=△DNP

以上から、△APD=4△QDS=4△DNP となり、△APDの面積は、△DPNの面積の4倍

となる。


#△APDは∠APD=90°の直角三角形なので、点Qは、3点A、P、Dを通る円の中心と
 なるので、 QA=QP=QD が成り立つ。

 よって、△QAP、△QPDは2等辺三角形となることが分かる。


 よおすけさんからのコメントです。(令和6年6月11日付け)

 また、別の視点で考えてみました。

  

 △AMPの面積が30ということなので、△DPN 6個と同じ面積になる...はずですが、与えら
れた図の枠内では、△DPN 4個が詰められた四角形PMCNや△APDとは異なり、△AMP
の枠内では、△DPN 6個が詰められなかったので、下図のように、辺AP側を変形しました。

  

 この黄色の部分で示した多角形の面積も、△AMPの面積と同じ30です。


(コメント) 合同による等積変形により、黄色の部分の多角形は、△AMPそのものに変形
     することができる。(下図参照)

  

#点Sが線分DPの中点になるところが面白いですね!



 DD++ さんからのコメントです。(令和6年6月7日付け)

 問題では正方形になっていますが、実は長方形という条件でも解くことができます。

 ポイントは、AB と DM を左下方向に延長して交点を作ること。

#愛知県公立高校入試は、なぜか図形問題がやたら難しく、この長方形の外にはみ出す
 補助線の引き方がかなりの頻度で出題されます。他の都道府県ではどうなんでしょう?


(コメント) DD++ さんから、「長方形という条件でも解くことができる」とのご教示を得て、計
     算してみた。

  

 この場合、△DPNは直角三角形ではなくなるので、別途の方策が必要である。DD++ さん
のヒントから、直線DMと直線ABの交点をEとおくと、

    △DPN∽△EPA で、DN : EA=1 : 4 より、

  △EPA=5×42=80 となる。

 さらに、NP : AP=1 : 4 より、△DPA=5×4=20

 したがって、長方形ABCD=(20+5)×2×2=100 より、

 △ABM=100÷4=25 で、 △EBM=△ABM=25

 よって、△AMP=80−25×2=30  (終)


 DD++ さんからのコメントです。(令和6年6月9日付け)

 後半、そんなルートもあるんですね。

 DP : PE = 1 : 4 、DM : ME = 1 : 1 から、DP : PM : ME = 2 : 3 : 5

よって、 △AMP=△AEP * (3/8)= 30

の方が模範解答にはよく使われる印象です。


(コメント) なるほど、美しいですね!

 DP : PE = 1 : 4 から、 DP=2m とおくと、 PE=8m なので、 DE=10m

 よって、 DM=ME=5m から、 DP=2m 、PM=3m なので、

 DP : PM : ME = 2 : 3 : 5 となる。



  以下、工事中!