面積計算21                                    戻る

 半径2の四分円OABにおいて、弧AB上に∠AOP=θとなる点Pをとり、OBを直径とする
半円と半径OPの交点をQとおく。このとき、下図の黄色部分の面積Sの最小値を求めよ。

  































(答) 下図において、∠BMQ=φ とおく。

  まず、θ+φ/2=π/2 より、 2θ=π−φ である。

 このとき、

 S=(π−φ)/2−(1/2)sin(π−φ)+2(π/2−θ)
   −(1/2)sin(π−φ)−φ/2

すなわち、 S=π/2−sin2θ と書ける。

 よって、S’=−2cos2θ=0 を解いて、 θ=π/4

 この前後で、Sは減少から増加に変わるので、θ=π/4でSは極小かつ最小である。

したがって、Sの最小値は、 S=π/2−1  (終)


(コメント) 上図で、弧AP+弧QBは、θに無関係な一定数 π になるところが面白い。

 実際に、 弧AP+弧QB=2θ+φ=π が成り立つ。


 DD++ さんより別解をいただきました。(令和5年5月10日付け)

 次のように考えても出来ますね。

 点 P を反時計回りにほんのちょっと動かして点 P’ にしたとき、点 Q もほんのちょっと動
いて Q’ になったとします。動かしたのがほんのちょっとなので、弧 PP’ や弧 QQ’ は非常
に短い線分とみなせます。

 黄色部分の面積は、四角形 PP’Q’Q 分だけ増えて、三角形 OQQ’ 分だけ減ります。

 四角形 PP’Q’Q は、△OPP’ から△OQQ’ を切り落としたものであること、

 △OPP’と△OQQ’の面積比 OP*OP’:OQ*OQ’は、OP2:OQ2 とみなせること、

この2つを考えると、

 OQ/OP が 1/ より大きければ、黄色部分は減少、小さければ黄色部分は増加する

ことがわかります。

 よって、黄色部分の面積が最小となるのは、cos(π/2-θ)=1/ 即ち、θ=π/4 のとき。

そのときの値は、黄色部分をうまく移動して考えれば、扇型 OPB から三角形 OQB を引け

ばいいので、π/2−1



  以下、工事中!