角の大きさ(26)                             戻る

 当HPがいつもお世話になっているHN「よおすけ」さんからの出題です。
                                       (令和2年11月1日付け)

 (tanα+1)(tanβ+1)=2 のとき、鋭角α+βを答えよ。








































(答) 条件式より、 tanαtanβ+tanα+tanβ=1

   このとき、 tan(α+β)=(tanα+tanβ)/(1−tanαtanβ)=1

  よって、 α+β=45°  (終)


 カルピスさんからのコメントです。(令和2年11月1日付け)

 tan45°=1 、tan0°=0 より、 (1+1)(0+1)=2x1=2

 よって、 45°+0°=45°...なぁ〜んちゃって解答。。

 コサインはサインの子ではないこと位、知っている。。ましてやタンジェントの孫でもないこ
とも知っている。。。


 らすかるさんからのコメントです。(令和2年11月1日付け)

(解法1) (tanα+1)(tanβ+1)=2 より、tanαtanβ+tanα+tanβ+1=2

 すなわち、 tanα+tanβ=1-tanαtanβ より、

  tan(α+β)=(tanα+tanβ)/(1-tanαtanβ)=1

  ∴α+β=45°

(解法2) (tanα+1)(tanβ+1)=2 より、 (sinα+cosα)(sinβ+cosβ)=2cosαcosβ

  sinαcosβ+cosαsinβ+sinαsinβ+cosαcosβ=2cosαcosβ

  sinαcosβ+cosαsinβ=cosαcosβ-sinαsinβ より、 sin(α+β)=cos(α+β)

  ∴α+β=45°


 DD++さんからのコメントです。(令和2年11月4日付け)

 直径が 3 以上である円 O の内部に長さ 3 の弦 AB を引く。線分 AB 上に AC=1 となる点
C を取り、点 C における線分 AB の垂線が円 O と交わる点を D、E とする。線分 DE 上に
DP=EQ=1 となる点 P、Q を取る。

 このとき、∠PAQ の大きさを求めよ。

 これを図形的に(すなわち三角関数の加法定理を用いずに)解くことは可能なんでしょうか?


 りらひいさんからのコメントです。(令和2年11月9日付け)

 DD++さんの問題を何となくで解いてみました。答えを知っている状態からなので結構無理
やりです。とりあえず三角関数の加法定理は使っていませんが、代数計算に変えただけだし
三角関数自体は使っているので、図形的とは言えませんね。

 BC = AB-AC = 3-1 = 2 で、CD=x、, CE=y とおくと、方べきの定理より、

 xy = CD*CE = AC*BC = 1*2 = 2

 相加相乗平均より、 x+y ≧ 2√(xy) = 2 > 2

 CP = |CD-DP| = |x-1|、CQ = |CE-EQ| = |y-1|、PQ = |CD+CE-DP-EQ| = |x+y-1-1| = x+y-2

なので、

 AP = √(CP^2+AC^2) = √(|x-1|^2+1^2) = √(x^2-2x+2)

 AQ = √(CQ^2+AC^2) = √(|y-1|^2+1^2) = √(y^2-2y+2)

∠PAQ=θとおくと、余弦定理より、

cosθ=(AP^2+AQ^2-PQ^2)/(2*AP*AQ)

   ={(x^2-2x+2)+(y^2-2y+2)-(x+y-2)^2}/{2*√(x^2-2x+2)*√(y^2-2y+2)}

   =(2x+2y-2xy)/[2*√{(xy)^2-2xy(x+y)+2x^2+2y^2+4xy-4(x+y)+4}]

   =(x+y-xy)/√{(xy)^2-2xy(x+y)+2x^2+2y^2+4xy-4(x+y)+4}

 ここで、xy=2 を代入して、

cosθ=(x+y-2)/√{4-4(x+y)+2x^2+2y^2+8-4(x+y)+4}

   =(x+y-2)/{*√(x^2+y^2-4x-4y+8)}

ところで、x+y-2>0 なので、

x+y-2
=√{(x+y-2)^2}=√(x^2+y^2+2xy-4x-4y+4)=√(x^2+y^2+2*2-4x-4y+4)=√(x^2+y^2-4x-4y+8)

より、

  cosθ=√(x^2+y^2-4x-4y+8)/{*√(x^2+y^2-4x-4y+8)}=1/

 0°<θ<180° より、 θ = 45°  …答


 DD++さんからのコメントです。(令和2年11月10日付け)

 おお、余弦定理のゴリ押しは可能だったんですね。私は少し考えて無理そうだと見切りを
つけてしまっていました……反省。

 余弦定理がいけるなら、その元の証明の手順を追えば、三平方の定理でいけるのかもし
れませんね。ちょっとやってみよう。


 りらひいさんからのコメントです。(令和2年11月13日付け)

 前の解答とあまり変わらないけれど、「角度を求めよ」ではなく「45°を証明せよ」ならば、
次のようにしたほうが少しシンプルかな?

 BC = AB-AC = 3-1 = 2 で、CD=x、, CE=y とおくと、方べきの定理より、

 xy = CD*CE = AC*BC = 1*2 = 2

 相加相乗平均より、 x+y ≧ 2√(xy) = 2 > 2

 CP = |CD-DP| = |x-1|、CQ = |CE-EQ| = |y-1|、PQ = |CD+CE-DP-EQ| = |x+y-1-1| = x+y-2

 ∠PAQ=θとおく。三角形APQに関して、余弦定理より、

 AP*AQ*cosθ
 =(AP^2+AQ^2-PQ^2)/2
 =(CP^2+AC^2+CQ^2+AC^2-PQ^2)/2
 ={|x-1|^2+1^2+|y-1|^2+1^2-(x+y-2)^2}/2
 =(2x+2y-2xy)/2
 =x+y-xy
 =x+y-2

三角形APQの面積をSとすると、AC⊥PQより、

 AP*AQ*sinθ=2S=2*(PQ*AC/2)=PQ*AC=(x+y-2)*1=x+y-2

よって、 tanθ = sinθ/cosθ = 1

 0°<θ<180° より、 θ = 45°


(コメント) 敢えて、三角関数の加法定理を用いて解いてみました。

 ∠PAQ=α、∠PAC=β、CP=x、PQ=y とおく。

 DP>DCの場合、方べきの定理から、

  (1−x)(x+y+1)=2 すなわち、 x+y=(1+x)/(1−x)

 このとき、

tanα=tan(α+β−β)=(tan(α+β)−tanβ)/(1+tan(α+β)tanβ)

 ここで、 tan(α+β)=x+y 、tanβ=x なので、

tanα=y/(1+x(x+y))=(−(1+x)+2/(1−x))/(1+x(1+x)/(1−x))

    =(x2+1)/(x2+1)=1

 よって、 α=45°

 DP<DCの場合、方べきの定理から、

  (1+x)(y−x+1)=2 すなわち、 y−x=(1−x)/(1+x)

 このとき、

tanα=tan(α−β+β)=(tan(α−β)+tanβ)/(1−tan(α−β)tanβ)

 ここで、 tan(α−β)=y−x 、tanβ=x なので、

tanα=y/(1−x(y−x))=(x+(1−x)/(1+x))/(1−x(1−x)/(1+x))

    =(x2+1)/(x2+1)=1

 よって、 α=45°

 DP=DCの場合、方べきの定理から、 y+1=2 すなわち、 y=1

 このとき、 tanα=1 より、 α=45°



  以下、工事中!