角の大きさ(20)                             戻る

 当HPがいつもお世話になっているHN「なつ」さんからの出題です。
                                       (令和2年3月20日付け)

 △ABCの内部に点Dがあり、AB=AC、∠ACD=45°、

∠BCD=30°、∠CAD=22.5°のとき、

∠ADBの大きさを求めよ。
























(答) らすかるさんが考察されました。(令和2年3月21日付け)

 直線BDに関して、Cがある側に△BODが正三角形となるよ

うに点Oをとると、∠BCD=(1/2)∠BOD なので、Oは△BCD

の外接円の中心となる。

 すると、AOは∠CABの二等分線なので、ADは∠OABの二

等分線となり、直線ADはBOの垂直二等分線であることがわ

かる。(※)

 従って、 ∠ADB=180°-30°=150°  (終)

(※)の証明:

 DからAB,AOに垂線DP、DQをおろすと、ADが∠OABの二等分線であることから、DP=DQ

 従って、△BDPと△ODQは斜辺と他の一辺が等しい直角三角形なので合同。

 △ADPと△ADQも合同なので、AB=AP+BP=AQ+OQ=AOからAD⊥BOとわかる。


(コメント) △ABDと△AODが合同になるとは...素晴らしい!


 なつさんからのコメントです。(令和2年3月21日付け)

 感動しました…。美しすぎる…。こんな解き方あったんですね…。

 ∠BDAと∠ODAが鈍角であることは言えるので、そこから直接、△ABDと△AODが合同っ
ていっちゃうのは強引なんですかね?


 らすかるさんからのコメントです。(令和2年3月22日付け)

 テストの問題だったら、それでは減点されるでしょうね。「2辺が等しく挟まれた角が鈍角な
ら合同」と言えるわけではありませんので。(もっとスマートな示し方がある気がしますが)

 テストなら、私が「(※)の証明」で書いた程度は最低限必要でしょう。しかし、その証明でも
最後の部分は、はしょっていますので、テストの種類によっては、最後の部分をもう少しきち
んと書いた方が良いかも知れません。


 DD++さんからのコメントです。(令和2年3月22日付け)

 今の場合は、「2辺とその間でない角がそれぞれ等しくて挟まれた角が鈍角」なので合同と
言えると思います。とはいえ結局証明はあった方がいいとは思いますけど。


 PBさんからのコメントです。(令和2年3月24日付け)

 おひさしぶりです。上記の問題について別解を考えました。

 △EBCが正三角形となるように、△ABCの内部に点Eをとる。

AEは、△ABCの対称軸となるので、

   ∠BAD=∠EAD=7.5°・・・ (1)

CDの延長とABの交点をFとする。CFも正三角形△EBCの対

称軸なので、 ∠BFC=∠EFC=75° ・・・ (2)

 (1)(2)より、点Dは△AFEの傍心であり、EDは∠AEF(=135°)

の外角を二等分する。

 したがって、 ∠FED(=∠FBD)=22.5°で、

  △ABDの内角の和から、 ∠ADB=150°

#傍心を使うのは珍しいと思い投稿しました。


(コメント) いろいろな別解があって、上図に含蓄が相当あることが実感できました。
      PBさんに感謝します。