多項式の問題                             戻る

 多項式の問題をまとめる適切なフォルダがなかったので、このページを起こすことにした。

 次の東北大学 後期理系(2009)の問題は雲を掴むような問題で、題意の把握と解答の
進め方に苦慮した。

問題  a、b、c、dをa<b、c<d、b≠c、a≠dを満たす実数、P(x)をxについての3次式と
  する。P(x)を(x−a)(x−b)で割った余りとP(x)を(x−c)(x−d)で割った余りは一致す
  るものとする。その余りをR(x)とするとき、以下の問いに答えよ。

(1) Q(x)=P(x)−R(x)とおく と、Q(x)は、Q(a)=Q(b)=Q(c)=Q(d)=0を満たす
  3次式であることを示せ。
(2) a、b、c、dのうち少なくとも2つは等しいことを示し、それを用いて、a=c または b=d
  が成り立つことを示せ。
(3) 3次式
P(x)=(x−a)(x−b)(x−c)+(x−a)(x−b)(x−d)+(x−a)(x−c)(x−d)+(x−b)(x−c)(x−d)
  が条件を満たすとき、b−a=d−cであることを示し、a=c、b=d となることを示せ。

(解)(1) 題意より、R(x)を高々1次式として、

 P(x)=(x−a)(x−b)P’(x)+R(x) 、P(x)=(x−c)(x−d)P”(x)+R(x)

 (P’(x)、P”(x)は1次式)

とおける。このとき、Q(x)=P(x)−R(x)は、3次式で、

 Q(x)=(x−a)(x−b)P’(x)=(x−c)(x−d)P”(x)

から、 Q(a)=Q(b)= Q(c)=Q(d)=0 が成り立つ。

(2) Q(x)が、3次式で、Q(a)=Q(b)= Q(c)=Q(d)=0 より、a、b、c、dのうち少なく

 とも2つは等しい。このとき、a<b、c<d、b≠c、a≠dから、

 a=c、b=d となる。

(3) P(x)=(x−a)(x−b)P’(x)+Ax+B、P(x)=(x−c)(x−d)P”(x)+Cx+D とおくと、

 aA+B=(a−b)(a−c)(a−d) 、bA+B=(b−a)(b−c)(b−d)

 cC+D=(c−a)(c−b)(c−d) 、dC+D=(d−a)(d−b)(d−c)

これを解いて、

 A=(a−c)(a−d)+(b−c)(b−d)、B=−a(b−c)(b−d)−b(a−c)(a−d)

 C=(c−a)(c−b)+(d−a)(d−b)、D=−c(d−a)(d−b)−d(c−a)(c−b)

よって、P(x)を(x−a)(x−b)で割った余りは、

 (b−c)(b−d)(x−a)+(a−c)(a−d)(x−b)

 P(x)を(x−c)(x−d)で割った余りは、

 (d−a)(d−b)(x−c)+(c−a)(c−b)(x−d)

題意より、これらは等しいので、xの係数を比較して、

 (b−c)(b−d)+(a−c)(a−d)=(d−a)(d−b)+(c−a)(c−b)

すなわち、 (b−c)(b−d+c−a)=(d−a)(d−b+a−c) より、

 (b−d+c−a)(b−c+d−a)=0

ここで、 b−c+d−a=b−a+d−c>0 なので、 b−d+c−a=0 より、 b−a=d−c

すなわち、 b−d=a−c となる。(2)より、 a=c または b=d なので、何れにしても、

 a=c、b=d となる。  (終)


(コメント) ハードな計算でした!


  以下、工事中!