・散歩コース                         GAI 氏

 正確に1歩が1mの歩幅で歩くPさんが家から歩き出し、左回りに正5角形の形状をとるよ
うにと散歩に出た。

 ある距離を歩いたので、歩数計の数字を確認し進行方向と108°をとるように方向を変化
させ再び歩き出した。

 ところが考え事をしていたので、ついつい前の歩数を超えて歩き過ぎていたことに気付い
た。

 そこで、Pさんはスマホの計算機機能を駆使し、これから2度の進行方向の変更の数値は
変更せずに進む事にして、これからの歩数を計算して、各直線コースはピッタリの歩幅と歩
数で歩き通して、家にたどり着いたという。
(最後の進行方向は、家に向けて真っ直ぐ歩き出す。)

 さて、このような事が起こせるためには、それぞれの歩数は何歩ずつであればよいか?
その一例を探して下さい。

 更に、今度は、進行方向変更を正7角形の内角に当たる(900/7)°ずつを5回を繰り返し、
最後は元の位置に向けて進むことにする。

 この場合、7角形状の散歩コースの各直線部分を整数値にするためには、それぞれはど
れだけの長さであればよいか?

 ただし、出発点を xy 座標の原点として、最初の直線コースは、x軸上の正方向にとり、全
コースは第一象限内に収まるものとする。

 このことに対応するそれぞれの長さの一例を示して下さい。
(二度目の直線部分の長さは一度目より短くてもよい。)


 DD++さんからのコメントです。(平成29年9月19日付け)

 「これから2度の進行方向の変更の数値は変更せずに進む事にして」の部分がよくわから
ないのですが、つまり 108° の方向転換を2回して四角形状のコースで帰ったということで
いいんでしょうか?


 りらひいさんからのコメントです。(平成29年9月19日付け)

 次のような解釈であっていますか?

 辺の長さがすべて自然数で、連続する3つの頂点の角度が108°の五角形を挙げよ。

 辺の長さがすべて自然数で、連続する5つの頂点の角度が(900/7)°で、残り2つの頂点
のうちの一方が90°以下の七角形を挙げよ。

 ところで、「ある距離を歩いたので、歩数計の数字を確認し進行方向と108°をとるように
方向を変化させ再び歩き出した」の部分で、日本語の解釈として、「進行方向との角度」とい
うと72°ということになりませんか?


 GAI さんからのコメントです。(平成29年9月19日付け)

 りらひいさんの解釈であっています。ただし、5角形の最初の108°を挟む2辺の長さa、b
は、a<bを満たすようにしてください。

 日本語の解釈として、「進行方向との角度」というと72°ということになりませんか?

 そうですね。どうも日本語表現が上手く使えない。


 DD++さんからのコメントです。(平成29年9月21日付け)

 なるほど、108° (というか72°)であと2回曲がってもたどり着けませんものね。丸1日暗算
で頑張ってみましたが、不定方程式が解ききれず、諦めて式を書いて解きました。五角形の
方の解の2例として、

  「64歩、88歩、88歩、121歩、101歩」 、「88歩、121歩、64歩、88歩、101歩」

でどうでしょう。「A、B、C、D、E」が解になると「B、D、A、C、E」も解になりますね。

 さて、七角形の方はもっと大変そうだぞ……


 GAI さんからのコメントです。(平成29年9月21日付け)

 お見事です。「C、A、D、B、E」、「D、C、B、A、E」も解になるようです。(最初の大小関係は
崩れますが・・)これを暗算で挑戦しようと試みられること自体驚異です。最後の直線コース
の歩数が決め手のようですね。

 散歩にならない3歩で、「3歩、12歩、6歩、10歩、11歩」、「3歩、31歩、15歩、27歩、31歩」も
戻ってこれそうです。


 DD++さんからのコメントです。(平成29年9月21日付け)

 「3歩、12歩、6歩、10歩、11歩」

 最初の3つの歩数比 A:B:C を簡単な整数比で書いたときに、全部3以下になるものを全
て試して諦めたのですが、4まで広げればすぐにあったのか…。逆回りはあまりに自明で書
き忘れました。


 DD++さんからのコメントです。(平成29年9月22日付け)

 GAI さんの提示してくださった小さな数の解が参考になり、多少見通しがよくなりました。
「54歩、138歩、12歩、47歩、121歩」なんかも解ですね。

 コースを指定個数作れと言われたら、私の手元で多分いくらでも作れるようになったと思
います。(ただし面倒なのであまりやりたくはない)

 「2歩、9歩、6歩、12歩、11歩」という解がありました。さて、「1歩、?、?、?、?」という解
はあるんでしょうか?


 らすかるさんからのコメントです。(平成29年9月22日付け)

 整理すると、

 a<b かつ ab+bc+cd-ac-bd-ad=0 かつ 5(a^2+b^2+c^2+d^2)-(a+b+c+d)^2=n^2

となる a、b、c、d の組を見つけて、e=n/2 とすればよいので、プログラムで探したところ、

    (1,172,118,370,341)

という解がありました。

# a=1の解は、b、c、d≦5000 の範囲でこれ一つだけでした。GCD(a,b,c,d,e)=1 とすると、
解の e は必ず「A004615」の中の値(素因数がすべて5k+1型の素数である数)になるようです
ね。

 さらに、a=1で、b、c、d≦1000000 の範囲を調べたら、もう一つ

   (1,214969,35521,42553,200341)

という解が見つかりました。


 DD++さんからのコメントです。(平成29年9月22日付け)

 おお、やっぱりあるんですね。こんなに少ないなら、そりゃ見つからないわけだ……。そし
て、七角形の方は予想以上に難しいようです。


 らすかるさんからのコメントです。(平成29年9月24日付け)

 7角形で、「二度目の直線部分の長さは一度目より短くてもよい」とありますが、二度目の
直線部分の長さは一度目と同じでも良いのですか?


 GAI さんからのコメントです。(平成29年9月24日付け)

 正7角形以外ならOKです。可能ならすべての長さが異なるものも存在したら提示してくだ
さい。


 らすかるさんからのコメントです。(平成29年9月24日付け)

 一つの角が90°以下という条件がありますので、正七角形にはならないですね。

 一番簡単なものは、 (2,2,1,2,1,1,2)
 次に簡単なものは、 (7,7,2,7,2,2,8)
 すべての長さが異なる最も簡単なものは、 (28,24,3,8,4,16,29)

# 「簡単な」とは最大値が最も小さく、最大値が同じものの中では合計値が小さいものとしま
 した。また、辺の長さの最大公約数が1でないものは除外しました。


 GAI さんからのコメントです。(平成29年9月24日付け)

 最後の長さが 2,8 であるものが存在できるんですね。(気が付きませんでした。)てっきり
29,43,71,113,・・・ (7で割って余りが1)に限定していました。

 (28,24,3,8,4,16,29)のコースは凹7角形になりますが、調べた中では最も x 軸の正
の方向に対して、小さい角度(15.654・・°)で元の位置に侵入してきますね。

 (22,30,30,18,12,27,29)のコースでは、侵入角度88.04°程度で最大でした。
(尤も限定範囲で調査した中での話)

 これらの結果は5角形を考えられた時のような a、b、c、d、e、f、g の長さに対する関係式
から導かれたのでしょうか?
(いまだにあの関係式がどこから導かれるのかわからないのですが・・・)


 らすかるさんからのコメントです。(平成29年9月24日付け)

 てっきり 29,43,71,113,・・・ (7で割って余りが1)に限定していました。

 最後は、上記や 2、8 以外にもいろいろ出てきます。

(17,17,2,17,2,2,22) 、(17,17,1,17,1,1,23) 、(31,31,7,31,7,7,37) 、(46,46,7,46,7,7,58)
(46,46,1,46,1,1,64) 、(71,71,23,71,23,23,79) 、(91,47,26,60,8,15,86)

 五角形のときほど単純な話ではなさそうですね。

 (28,24,3,8,4,16,29)のコースは凹7角形になりますが、調べた中では最も x 軸の正
の方向に対して、小さい角度(15.654・・°)で元の位置に侵入してきますね。


 (76,45,12,8,16,40,71) (3.56…°) なんてのもありましたが、きっといくらでも0°や90°に近
いものが存在するのでしょうね。

 これらの結果は5角形を考えられた時のような a、b、c、d、e、f、g の長さに対する関係式
から導かれたのでしょうか?


 cos(2nπ/7)、sin(2nπ/7) は簡単に表せませんので、関係式が簡単に出せると思えず、
cos(2nπ/7)、sin(2nπ/7)のまま探索しました。

(いまだにあの関係式がどこから導かれるのかわからないのですが・・・)

 x=a+bcos72°+ccos144°+dcos216°
 y=bsin72°+csin144°+dsin216°
 e=√(x^2+y^2)  a、b、c、d、e は整数(a<b)

となる解を求めればよいので、

cos72°=(√5-1)/4 、cos144°=(-√5-1)/4 、cos216°=(-√5-1)/4
sin72°=√(10+2√5)/4 、sin144°=√(10-2√5)/4 、sin216°=-√(10-2√5)/4

を代入して、x2+y2 を求めました。整理すると、

  x2+y2={5(a2+b2+c2+d2)-(a+b+c+d)2}/4+(ab+bc+cd-ac-bd-ad)√5/2

ですから、 ab+bc+cd-ac-bd-ad=0 かつ 5(a2+b2+c2+d2)-(a+b+c+d)2=(2e)2 となります
ね。(左辺は必ず偶数になります)


 DD++さんからのコメントです。(平成29年9月24日付け)

 「 正7角形以外ならOKです」であれば、手計算で、ここまでは...。帰還角度を気にせず、
最初の2つが同じでもよいのであれば、

  (t2+2t-1,t2+2t-1,t2+4t+2,t2+2t-1,t2+4t+2,t2+4t+2,t2+3t+4)

を互いに素な整数になるよう適当に何倍かしたものは全て解になります。ただし、 t はこれ
らが全て正になるような有理数。

 帰還角度についてはその気になれば難しくないとして、最初の2つが異なるものはもう人力
じゃ無理です。ギブアップ。


 GAI さんからのコメントです。(平成29年9月25日付け)

 こんな一般式が作れるんだ。

t=1→(2,2,7,2,7,7,8)
t=2→(7,7,14,7,14,14,14)
t=1/2→(1,1,17,1,17,17,23)
t=2/3→(7,7,46,7,46,46,58)
t=3/4→(17,17,89,17,89,89,109)
t=3/5→(14,14,119,14,119,119,154)
t=4/5→(31,31,146,31,146,146,176)
・・・・・・・・・・・・・・

と次々と可能な組が出現してきますね。(t=1/3,1/4,1/5,2/5ではマイナス数が出現)

 元々手計算は考えられないので、計算機を頼りに出てきた数値を観察していたら、異なる
長さ(a,b,c,d,e,f,g)が一つのルートなら、

(b,d,f,a,c,e,g) 、(c,f,b,e,a,d,g) 、(d,a,e,b,f,c,g) 、(e,c,a,f,d,b,g) 、(f,e,d,c,b,a,g)

も可能なルートになるようです。


 DD++さんからのコメントです。(平成29年9月24日付け)

 t=2→(7,7,14,7,14,14,14) 、t=3/5→(14,14,119,14,119,119,154)

 これらは 7 で割ることができます。あと、3種7つの二次式の値が正になりさえすれば、t 自
体は負の数でも OK です。



                         投稿一覧に戻る