xy平面上の「中心(2,1)、半径3の円の内部」かつ「中心(-1,-1)、半径2の円の外部」を満た
す領域(境界は含まない)を、なるべく簡潔な一つの数式で表せ。
# 一応「簡潔」は、「掲示板上で数式を書いた時の文字数が少ない」とします。
スモークマンさんからのコメントです。(平成29年8月22日付け)
捻り出しました... ^^;
√((x+1)^2+(y+1)^2-4)*((x-2)^2+(y-1)^2-9)<0
すなわち、 √(x^2+2x+y^2+2y-2)*(x^2-4x+y^2-2y-4)<0
らすかるさんからのコメントです。(平成29年8月24日付け)
用意していた解答は、 |x^2-x+y^2-3|<3x+2y+1 です。
左辺の絶対値内は2円の「平均」、右辺は2円の差の半分、すなわち、2円は、
(x^2-x+y^2-3)+(3x+2y+1)=0 と (x^2-x+y^2-3)-(3x+2y+1)=0 です。
# 3x+2y+1=0は2円の2交点を通る直線でもあります。
xy平面が2円で分けられた4つの領域の選び方は、2^4=16通りありますが、これが上の式
の各辺に絶対値を付けるかどうかと、マイナスを付けるかどうかの16通りに対応します。
「中心(2,1)、半径3の円」をA、「中心(-1,-1)、半径2の円」をB
「Aの内部かつBの外部」をa、「Bの内部かつAの外部」をb、「Aの内部かつBの内部」をc
「Aの外部かつBの外部」をd
とすると(以下A,BはA,Bの内部、~A,~BはA,Bの外部を意味します)、
|x^2-x+y^2-3|<-|3x+2y+1| → 空集合
|x^2-x+y^2-3|<3x+2y+1 → a (A∩~B = 今回の問題)
|x^2-x+y^2-3|<-(3x+2y+1) → b (~A∩B)
x^2-x+y^2-3<-|3x+2y+1| → c (A∩B)
-(x^2-x+y^2-3)<-|3x+2y+1| → d (~(A∪B))
|x^2-x+y^2-3|<|3x+2y+1| → a+b ((A∩~B)∪(~A∩B))
x^2-x+y^2-3<3x+2y+1 → a+c (A)
-(x^2-x+y^2-3)<3x+2y+1 → a+d (~B)
x^2-x+y^2-3<-(3x+2y+1) → b+c (B)
-(x^2-x+y^2-3)<-(3x+2y+1) → b+d (~A)
-|x^2-x+y^2-3|<-|3x+2y+1| → c+d ((A∩B)∪~(A∪B))
x^2-x+y^2-3<|3x+2y+1| → a+b+c (A∪B)
-(x^2-x+y^2-3)<|3x+2y+1| → a+b+d (~(A∩B))
-|x^2-x+y^2-3|<3x+2y+1 → a+c+d (A∪~B)
-|x^2-x+y^2-3|<-(3x+2y+1) → b+c+d (~A∪B)
-|x^2-x+y^2-3|<|3x+2y+1| → a+b+c+d (全体集合)
のようになります。2円を (x-1)^2+y^2-4=0 と (x+1)^2+y^2-4=0 にして、|x^2+y^2-3|<2x
などのようにすると、ベン図を描くときに役立つかも知れませんね。
(2円の円周は|x^2+y^2-3|=|2x|で描けます)
(コメント) なるほど!エレガントですね。
GAI さんからのコメントです。(平成29年8月24日付け)
大変興味深く読まさせて頂きました。
4つの円 C1:(x-1)^2+y^2=4 、C2:(x+1)^2+y^2=4 、C3:x^2+(y-1)^2=4 、C4:x^2+(y+1)^2=4
に対し、
C1の内部、外部をそれぞれX、~X C2の内部、外部をそれぞれY、~Y
C3の内部、外部をそれぞれZ、~Z C4の内部、外部をそれぞれW、~W
とするとき、4つの領域 ~X∩Y∩Z∩W、X∩~Y∩Z∩W、X∩Y∩~Z∩W、X∩Y∩Z∩~W を
式で構成してみようと挑戦してみました。なかなか一つで表そうと試みましたが、できません
でしたが、
(~X∩Y∩Z∩W)∪(X∩~Y∩Z∩W) なら -2*|x|<x^2+y^2-3<-2*|y|
(X∩Y∩~Z∩W)∪(X∩Y∩Z∩~W) なら -2*|y|<x^2+y^2-3<-2*|x|
でいけそうなんですが、これはグラフソフトを利用してあくまでも出した実験式です。この4つ
の部分を一つで表せるものでしょうか?
らすかるさんからのコメントです。(平成29年8月25日付け)
例えば、X∩Y∩~Z∩Wは、X∩Y∩~Zと同じですが、X∩Yは、x^2+y^2-3<-|2x|
すなわち、x^2+y^2+|2x|-3<0
Zは、x^2+(y-1)^2<4 すなわち、x^2+y^2-2y-3<0
左辺の平均は、x^2+y^2+|x|-y-3 で、差の半分は、|x|+y
これを使って、 |x^2+y^2+|x|-y-3|<-(|x|+y) とすれば、X∩Y∩~Z∩W に
なりますね。
他は、符号反転やx、yの交換で、
~X∩Y∩Z∩W → |x^2+y^2-x+|y|-3|<-x-|y|
X∩~Y∩Z∩W → |x^2+y^2+x+|y|-3|<x-|y|
X∩Y∩~Z∩W → |x^2+y^2+|x|-y-3|<-|x|-y
X∩Y∩Z∩~W → |x^2+y^2+|x|+y-3|<-|x|+y
と表せます。同様の考え方で式を作ると、
中心 X∩Y∩Z∩W → x^2+y^2+|x|+|y|-3<-||x|-|y||
外側
X∩~Y∩~Z∩~W → |x^2+y^2-x-|y|-3|<x-|y|
~X∩Y∩~Z∩~W → |x^2+y^2+x-|y|-3|<-x-|y|
~X∩~Y∩Z∩~W → |x^2+y^2-|x|-y-3|<-|x|+y
~X∩~Y∩~Z∩W → |x^2+y^2-|x|+y-3|<-|x|-y
残りの4つ
X∩~Y∩Z∩~W → |x^2+y^2-3|<x+y-|x-y|
X∩~Y∩~Z∩W → |x^2+y^2-3|<x-y-|x+y|
~X∩Y∩Z∩~W → |x^2+y^2-3|<-x+y-|-x-y|
~X∩Y∩~Z∩W → |x^2+y^2-3|<-x-y-|-x+y|
その他
X∪Y∪Z∪W → x^2+y^2-3-|x-y|<|x+y|
~(X∪Y∪Z∪W) → x^2+y^2-3-|x-y|>|x+y|
4円の円周 → ||x^2+y^2-3|-|x|-|y||=||x|-|y||
何でも作れそうですね。