原点をOとするxy平面上で、第1象限にある点(a,b)を通る傾きが負の直線とx軸、y軸との
交点をA、Bとする。このとき、△OABの周の長さの最小値はいくらか。
(コメント) 直感で、点(a,b)を通る直角2等辺三角形を考えて、(2+)(a+b) ですか?
らすかるさんからのコメントです。(平成29年7月30日付け)
例えば、a=1000000、b=0.000001のとき直感的に「約2000000」(=約2a)とわかりますので、
(2+)(a+b) にはならないですね。
HN「D」さんからのコメントです。(平成29年7月29日付け)
我疑う故に存在する我 (デカルト) 曰く; 2 (a + b + Sqrt[2] Sqrt[a b])
S(H)さんからのコメントです。(平成29年7月30日付け)
2 (a + b + Sqrt[2] Sqrt[a b]) と宣ふ方が存在。真偽如何?
(コメント) a=2、b=1として、Grapesにグラフを描かせてみた。
左のグラフにおいて、直線の傾きm<0から最小値は10と読み取れ、
2 (a + b + Sqrt[2] Sqrt[a b]) =10
(2+√2)(a+b) =10.2426・・・
から、最小値は、2 (a + b + Sqrt[2] Sqrt[a b]) が正解のようですね!
直角2等辺三角形じゃないときに最小になるのか...。
DD++さんからのコメントです。(平成29年7月31日付け)
エレガントな解法をやっと見つけたので、やっと解答。
直角三角形の周長は、斜辺で接する傍接円の直径に等しいことが少し考えるとわかりま
す。
第一象限にあり、x軸とy軸に接し、(a,b) を通る接線が存在する条件は、
(a-r)2+(b-r)2≧r2 つまり、 r≦a+b-√(2ab) 、a+b+√(2ab)≦r
このうち 第一象限の三角形の傍接円になりうるのは、 a+b+√(2ab)≦r のときのみ。
よって、この三角形の周長の最小値は、2r = 2(a+b+√(2ab)) で、そうなるのは、x軸とy軸
に接し、(a,b) を通る円(大きい方)の (a,b) における接線が斜辺になるとき。
らすかるさんからのコメントです。(平成29年7月31日付け)
なるほど、エレガントですね。私はそのようなエレガントな解答が思い付きませんでしたの
で、
・斜辺とx軸の角度をθと置いて周の長さを三角関数で表すと、
周の長さは、 bcosθ/sinθ+asinθ/cosθ+b/sinθ+a/cosθ+a+b
・t=tan(θ/2) とおいて、t の式にすると、周の長さは、 {(2a-b)t+b}/{t(1-t)}+b
・この式の増減を調べて最小値を得る
という力技でゴリゴリ計算しました。
(といっても比較的簡単な式になったので、計算は大したことありませんでした。)
(コメント) 本当にエレガントな解答ですね!感動しました。傍接円の性質にあらためて魅
入られました。DD++さんに感謝します。
点(a,b)を通る直線を、x/h+y/k=1 とおいて、 a/h+b/k=1
そのとき、三角形の周の長さLは、 L=h+k+√(h2+k2) となるので、ラグランジュの
乗数を用いて何とかしようとしましたが、煩雑な計算に挫折しました。らすかるさんのような手
順でやればよかったのかな?
S(H)さんからのコメントです。(平成29年7月31日付け)
点(a,b)を通る超平面を、x/α+y/β=1 とおいて、
a/α+b/β=1 と α+ Sqrt[α2 + β2] + β = k が接するように k を定めればよい。
第2式から、 2αβ−2kα−2kβ+k2=0
これに、第1式から得られる β=bα/(α−a) を代入して整理すると、
2(b−k)α2+(2ka−2kb+k2)α−ak2=0
この判別式を求めると、 D=k2(4 a2 + 4 b2 - 4 a k - 4 b k + k2)
D=0 から k を求めると、 k=2 (a + b ± Sqrt[2] Sqrt[a b])
これより、瞬時に k=2 (a + b + Sqrt[2] Sqrt[a b]) を得る。.
また、点(a,b)を通る直線は、1次函数 y = m (x - a) + b で与えられるので、三角形の周
の長さは、 f(m)=Sqrt[(a m-b)^2/m^2+(b-a m)^2]+(a m-b)/m-a m+b と表示される。
これより、f(m) の最小値を求める発想でも求められる。
冒頭の問題を自然に拡張すると、次の問題が考えられる。
原点をOとするxyz空間で、第1象限にある点 (a,b,c) を通る超平面と x軸、y軸、z軸との
交点をA、B、Cとする。面積の和 △OAB+△OBC+△OAC+△ABC の最小値はいくらか。
(コメント) なるほど、接する場合を考えればいいんですね。
デヴォン青木さんからのコメントです。(平成29年8月23日付け)
座標平面上において、点A (1, 2) を通る直線Lがx軸とy軸の正の部分と交わるとし、その
交点をB、Cとするとき、三角形OBCの周の長さが最小になるように直線Lを定めよ。
スモークマンさんからのコメントです。(平成29年8月24日付け)
(0,0)、(1,2)を焦点に持つ楕円で、(p,0)、(0,q) を通るとする…
楕円上の点を(x,y)とすると…、 √(x^2+y^2)+√((x-1)^2+(y-2)^2)=k
p+√((p-1)^2+2^2)=q+√(1^2+(q-2)^2)・・・(1)
直線L:x/p+y/q=1 より、 1/p+2/q=1・・・(2)
(1)、(2)から…、p=5/2、q=10/3
so… x/(5/2)+y/(10/3)=1 より、直線L:2x/5+3y/10=1 すなわち、4x+3y=10 でしょうか?
ちなみに...この時の周長=5/2+10/3+√((5/2)^2+(10/3)^2)=10
S(H)さんからのコメントです。(平成29年8月24日付け)
束縛条件 1/x + 2/y = 1 (0<x、0<y) のもとで、 x + y + Sqrt[x^2 + y^2]の最小値を
(1) ラグランジュの未定乗数法(method of Lagrange multiplier)で解いて下さい。
(2) また、1変数函数の極値問題に帰着させて解いて下さい。