次の問題が分からずにいます。よかったら詳しく解説して頂けるととても助かります><。
ぜひ知恵を貸してください。宜しくお願い致します。
集合X={1,2,3}として、3つの写像 f:X→X、g:X→X、h:X→X を
f(1)=2, f(2)=1, f(3)=3 g(1)=1,g(2)=3, g(3)=2 h(1)=3, h(2)=2,h(3)=1
とする。このとき、
(1) 合成写像 f・f と f・g を求めよ。
(2) 逆写像 f-1 と (f・g)-1 を求めよ。
(3) f と g を何個か合成して、h を作れ。
(コメント) f は1,2の置換、g は2,3の置換、h は1,3の置換なので、
(1) f・f は恒等変換、f・g は、1,2,3の巡回置換
(2) f の逆写像は1,2の置換、f・g の逆写像は1,3,2の巡回置換
(3) h=f・g・f
で、どうでしょうか?
SAKURAさんからのコメントです。(平成29年7月27日付け)
ありがとうございます!もう少し考えてみます><。写像本当に難しい...。
DD++さんからのコメントです。(平成29年7月27日付け)
解説をということなので、管理人さんの解答に補足として解説も...。
このあたりの数学を利用した最も身近なものは、あみだくじです。なので、慣れるまでは、
あみだくじで考えた方がわかりやすいと思います。
f というあみだくじは、
f(1)=2 つまり上側で 1 本目を選ぶと下側で 2 番目にたどり着く
f(2)=1 つまり上側で 2 本目を選ぶと下側で 1 番目にたどり着く
f(3)=3 つまり上側で 3 本目を選ぶと下側で 3 番目にたどり着く
というようなものです。どこにどう線が引いてあるかはわかりませんが、結果はそうである、と。
g というあみだくじも同様に理解してください。
(1) f・f は、f というあみだくじを 2 セットくっつけたものです。それがどうなるかは、試してみ
ればわかります。
一番上で 1 本目を選ぶと、f(1)=2 なので、前半の f を通ったあとで 2 本目のところに来ま
すが、後半の f を通ると、f(2)=1 なので、最終的に 1 本目にたどり着きます。同じように、 2
本目と 3 本目も同じように実験すると、実は、3 本とも最初に選んだ線に戻ってくることがわ
かります。
よって、f・f は恒等写像です。わざわざ正確に書くなら、
f・f: X→X f・f(1)=1, f・f(2)=2, f・f(3)=3
f・g も同様に考えてください。注意点として、あみだくじをつなぐ順番を間違えないことです。
f・g であれば、f の「前に」 g を繋ぎます。後ろにつないだ g・f とは別物です。
(2) f-1 は、連結して元に戻すあみだくじです。 f-1 は f に何かくっつけて全部元に戻すには
どんなあみだくじをくっつければいいか? です。
この元に戻すものは、上に連結するか下に連結するかでちゃんと同じ答えになることが知
られているので、今回は下で考えましょう。
f(1)=2 なので、元に戻すには f-1 (2)=1 にしないといけません。同じく f(2)=1 なので、元に
戻すには f-1 (1)=2。f(3)=3 なので、元に戻すには f-1 (3)=3。
順番通りにしてまとめて書くと、 f-1:X→X f-1(1)=2, f-1(2)=1, f-1(3)=3
#もっとも、この場合、(1) で f・f が全部元どおりになるという計算をしているので、そこから
f-1=f であることがすぐにわかりますが…。
(f・g)-1 も、f・g が (1) で計算してありますので、それを元に戻すにはどんなあみだくじを作
ればいいか考えてください。
(3) これは少しセンスが必要ですね。
ポイントは、まず 1 本目を 3 本目へ持っていくにはどうすればいいか考えること。
X(1)=3 というのがあれば簡単なのですが、それはないので、まず一度 2 本目へ移動させ
ることを考えましょう。これは f(1)=2 なので最初に f があれば可能ですね。そして次に、2本
目から 3 本目へ移すわけですが、これは g(2)=3 が都合がいいですね。ということで、f の後
ろに g を繋ぎましょう。これで、1 本目から 3 本目へ繋ぐことができました。このとき、残りを
たどってみると、2 本目は 1 本目に、3 本目は 2 本目に来ています。つまり、3 本目に影響
せずに 1 本目と 2 本目を入れ替えることができれば h になりますね。そして都合のいいこ
とに f がぴったりそれに当てはまっています。なので、3 番目に f を繋いで h=f・g・f です。
(一番右に書いた f が最初に通る方の f です)
この問題の場合、3 本目を 1 本目に持っていくのも大変そうなので、「最初に g で 3 本目
をまず 2 本目に移動して……」とやる人もいると思います。その場合、h を別の方法で作る
ことができます(ぜひやってみてください)。
答えは無限にあるので、そのうちどれか 1 つ答えられれば正解、ですね。
SAKURAさんからのコメントです。(平成29年7月27日付け)
すみません。こちらの解説もお願いできますでしょうか><。
集合 A={1,2,3}、B={3,4} について
(1) A×Bを求めよ。
(2) Aの部分集合全体の集合を求めよ。
(3) AからBへの全射を1つ求めよ。
(4) BからAへの単射を一つ求めよ。
(5) (3)(4)で求めた写像の合成写像を求めよ。
(6) AからBへの写像で、単射であるものをすべて求めよ。
DD++さんからのコメントです。(平成29年7月27日付け)
(1) これは集合の直積の記号の意味を知っているかどうか、だけです。A×B は、A の要素
から 1つ選んで前に書き、B の要素から 1つ選んで後に書いたようなもの全ての集合で
す。
つまり全部で 2×3=6 パターンありますので、ダブりや抜けがないように全部書き並べて
終了。
A×B = { (1,3), (1,4), (2,3), (2,4), (3,3), (3,4) }
(2) 写像と何も関係がない、高校1年生の数学ですね。抜けがないように気をつけて全部書
くだけですので解説略。
{ {1,2,3}, {1,2}, {1,3}, {2,3}, {1}, {2}, {3}, { } }
※最後の { } は空集合記号φを用いてもいいですね。
(コメント) この問題は、A={1,2,3}から{0,1}への写像を求める問題です!1に写るものが
部分集合の要素で、0に写るものは要素ではないということ。
(3) 全射ですから、B の 3 と 4 のどちらも行き先に登場させなければなりません。しかし、
あみだくじ(全単射)と違い、単射は要求されていません。つまり、別のところから出発して
同じところにたどりついてしまっても問題ありません。
6 パターンあるうちどれかを答えれば正解。f:A→B f(1)=3, f(2)=4, f(3)=3 とか。
(4) 今度は単射ですから、行き先にダブりがあってはいけません。しかし、全射は要求され
ていません。つまり、A の 1,2,3 の中で行き先に一度も登場しないものがあっても構いま
せん。これも 6 パターンあるうちどれかを答えれば正解。
g:B→A g(3)=1, g(4)=2 とか。
(5) これは問題が悪いと思います。f・g を答えればいいのか、g・f を答えればいいのか、あ
るいは両方答えろなのか……。
f・g であれば、先に g を処理するので B→B の写像になりますね。私が答えたものであれ
ば、g(3)=1 で f(1)=3 なので、g・f(3)=3 、g(4)=2 で f(2)=4 なので、g・f(4)=4 なので、
f・g:B→B f・g(3)=3, f・g(4)=4 です。
g・f は同じように、g・f:A→A g・f(1)=1, g・f(2)=2, g・f(3)=1 です。
全射でも単射でもないものになりましたが、全射でないものと単射でないものを合成したの
で仕方がない。
(6) 存在しません。この問題は、「人が 3 人いて、一人がけの椅子が 2 つあります。3 人全
員が座るにはどの椅子に誰が座ればいいか全て答えなさい」と数学的に同じ問題です。
...そりゃ無理でしょう。