・交代級数の和                       GAI 氏

 ライプニッツの公式

   1-1/3+1/5-1/7+1/9-1/11+1/13-1/15+1/17-1/19+・・・=π/4(=0.78539816・・・)

に対し、一つのマイナスの符号の数に対して前から2つのプラスの数を組み合わせて級数を
作る。

  S1=(1+1/5-1/3)+(1/9+1/13-1/7)+(1/17+1/21-1/11)+・・・

 さて、この級数の和S1はどんな値に?

 また、プラス、マイナスの符号のパターンを変えて

 S2=1+1/3-1/5-1/7+1/9+1/11-1/13-1/15+1/17+1/19-1/21-1/23+・・・

とすれば、和S2は?

 さらに、

 S3=1-1/3-1/5+1/7+1/9-1/11-1/13+1/15+1/17-1/19-1/21+1/23+・・・ では?


 らすかるさんからのコメントです。(平成29年5月9日付け)

 とりあえず、S2とS3は求めることができました。

 log(1+x)=x-x^2/2+x^3/3-x^4/4+… から、log(1-x)=-x-x^2/2-x^3/3-x^4/4+… なので、

 log(1+x)-log(1-x)=2(x+x^3/3+x^5/5+…) すなわち、log((1+x)/(1-x))=2x(1+x^2/3+x^4/5+…)

 a=(1+i)/ とおくと、a^2=i 、a^4=-1 、a^6=-i 、… なので、

  log((1+a)/(1-a))=2a(1+i/3-1/5-i/7+1/9+i/11-…)

 b=(1-i)/ とおくと、b^2=-i 、b^4=-1 、b^6=i 、… なので、

  log((1+b)/(1-b))=2b(1-i/3-1/5+i/7+1/9-i/11-…)

 よって、 log((1+a)/(1-a))/(2a)+log((1+b)/(1-b))/(2b)=2(1-1/5+1/9-1/13+…)

      log((1+a)/(1-a))/(2a)-log((1+b)/(1-b))/(2b)=2i(1/3-1/7+1/11-1/15+…)

 ここで、 log((1+a)/(1-a))/(2a)=(log(1+√2)+iπ/2)/{(√2)(1+i)}

      log((1+b)/(1-b))/(2b)=(log(1+√2)-iπ/2)/{(√2)(1-i)}

 なので、 log((1+a)/(1-a))/(2a)+log((1+b)/(1-b))/(2b)=(π+2log(1+√2))/(2√2)

       log((1+a)/(1-a))/(2a)-log((1+b)/(1-b))/(2b)=i(π-2log(1+√2))/(2√2)

 よって、 1-1/5+1/9-1/13+…=(π+2log(1+√2))/(4√2) … (1)

       1/3-1/7+1/11-1/15+…=(π-2log(1+√2))/(4√2) … (2)

従って、 S2=(1)+(2)=π/(2) 、S3=(1)-(2)=log(1+)/


 DD++さんからのコメントです。(平成29年5月10日付け)

 この級数は条件収束なので、結合法則や交換法則を使ってはマズイように思いますが、ど
うなんでしょう?


 らすかるさんからのコメントです。(平成29年5月10日付け)

S2=1+1/3-1/5-1/7+1/9+1/11-1/13-1/15+1/17+1/19-1/21-1/23+・・・

 =(1+1/3-1/5-1/7)+(1/9+1/11-1/13-1/15)+(1/17+1/19-1/21-1/23)+・・・

 ={(1-1/5)+(1/3-1/7)}+{(1/9-1/13)+(1/11-1/15)}+{(1/17-1/21)+(1/19-1/23)}+・・・

とすれば、

(1-1/5)+(1/9-1/13)+(1/17-1/21)+・・・  と (1/3-1/7)+(1/11-1/15)+(1/19-1/23)+・・・

がそれぞれ絶対収束なので問題ないのでは?(S3も同様)


 DD++さんからのコメントです。(平成29年5月10日付け)

 おお、なるほど、確かに。


 GAI さんからのコメントです。(平成29年5月10日付け)

 私は先に数値計算的に求めてから、その数値が既存の値となるものとして、この値を結び
つけていました。こんなに論理的に求めていけるものなんですね。

 S1についても同様に何とか

  S1=log(2)/4+π/4 (=0.9586849585374346・・・)

ではなかろうかと予測しています。その際にサイト「Inverse Symbolic Calculator Plus」が参
考になります。

 もし、これなら

  log(2)=1-1/2+1/3-1/4+1/5-1/6+1/7-1/8+1/9-1/10+1/11-・・・
 π/4  =1    -1/3    +1/5    -1/7    +1/9     -1/11+・・・

と考えあわせるととても不思議です。

 条件収束するので、項の順番を変更することでいろいろな値に収束することは起こってい
いのでは?


 DD++さんからのコメントです。(平成29年5月10日付け)

 それが起こっていいわけなので、らすかるさんが

 S2 = 1+1/3-1/5-1/7+…… = (1-1/5+……)+(1/3-1/7+……)

としたときに、この2つが同じ値に収束する保証があるのか疑問に思ったわけです。でも、
解決しました。


 at さんからのコメントです。(平成29年5月10日付け)

 グレゴリー級数: 1-1/3+1/5-1/7+1/9-1/11+1/13-1/15+1/17-1/19+… において、項の
順序を、正の項を m 個、負の項を n 個ずつ交互に並べるように変更するとき、新しくできた
級数の和を S(m,n) とすると、

  S(m,n)=π/4+(1/4)*log(m/n)

となります。このとき、 S1=S(2,1)=π/4+(1/4)*log(2) となります。


  以下、工事中!


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