Σk=0〜∞ (1/(2k+1)2−1/(2k+2)2)
=(1/1^2-1/2^2)+(1/3^2-1/4^2)+(1/5^2-1/6^2)+・・・
=1-1/2^2+1/3^2-1/4^2+1/5^2-1/6^2+・・・・・・
=π^2/12
と既知の数学定数で表される。
では、
A=Σk=0〜∞ (1/(3k+1)2−1/(3k+2)2)
B=Σk=0〜∞ (1/(4k+1)2−1/(4k+3)2)
C=Σk=0〜∞ (1/(5k+1)2−1/(5k+3)2)
D=Σk=0〜∞ (1/(5k+1)2−1/(5k+4)2)
に対する真値はいかほどで、それは既知の定数やあるいはある関数を用いて表せるのかも?
at さんからのコメントです。(平成29年4月25日付け)
トリガンマ関数 (ディガンマ関数ψ(z)の1階微分) を使えば表せるようですね。(→ 参考)
Σk=0〜∞ (1/(3k+1)2−1/(3k+2)2) = 1/9 (polygamma(1, 1/3) - polygamma(1, 2/3))
GAI さんからのコメントです。(平成29年4月25日付け)
at さんから紹介してもらったことで、ディガンマ関数について調べてみた。
ディガンマ関数:psi(z)と表すと、
psi(z)=dlog(Γ(z))/dz・・・・ガンマ関数の自然対数の一回微分
これについて成り立つ性質や関係式を組み合わせて、いろいろ弄っていたら、この関数が
様々な数学定数や分数和、三角関数などの橋渡しをする役目を持つことが面白かったです。
[1] psi(1)=limn→∞(log(n)-Σ[k=1,n]1/k)=-0.57721566490・・・=-Euler
(この数学定数をオイラーの定数と呼ぶ)
[2] (psi(1)-psi(1/2))/2=1-1/2+1/3-1/4+1/5-1/6+・・・=log(2)
[3] (2*psi(1)-psi(1/3)-psi(2/3))/3=log(3)
[4] psi(3/4)-psi(1/4)=π
[5] 1+1/2+1/3+1/4+1/5+1/6+・・・+1/n=psi(n+1)-psi(1)
[6] tan(x)=π/(psi(1-x/180)-psi(x/180)) (xは度数法)
[7] B(x)=(psi((x+1)/2)-psi(x/2))/2 とおくと、 sin(x)=π/(B(1-x/180)+B(x/180)) (xは度数法)
また、このpsi(z)を微分したものを、psi’(z)で表すと、
[8] 1/1^2+1/2^2+1/3^2+1/4^2+・・・+1/n^2=psi’(1)-psi’(n+1)
[9] 1/1^2-1/2^2+1/3^2-1/4^2+1/5^2-1/6^2+・・・=(psi’(1/2)-psi’(1))/4=π^2/12
[10] 1/1^3+1/2^3+1/3^3+1/4^3+・・・+1/n^3=(psi”(n+1)-psi”(1))/2
[11] 1/1^4+1/2^4+1/3^4+1/4^4+・・・+1/n^4=(psi'''(1)-psi'''(n+1))/6
[12] 1/1^5+1/2^5+1/3^5+1/4^5+・・・+1/n^5=(psi''''(n+1)-psi''''(1))/24
[13] ζ(n+1)=(-1)^(n+1)/n!*psi[n](1) (psi[n](z)=d^npsi(z)/dz^n
とする)
[14] (1/1^2-1/2^2)+(1/4^2-1/5^2)+(1/7^2-1/8^2)+・・・=(psi'(1/3)-psi'(2/3))/9
[15] (1/1^2-1/3^2)+(1/5^2-1/7^2)+(1/9^2-1/11^2)+・・・=(psi’(1/3)-psi’(2/3))/16
=0.9159655941772・・・=Catalan
(カタラン定数と呼ぶ)
[16] (1/1^2-1/3^2)+(1/6^2-1/8^2)+(1/11^2-1/13^2)+・・・=(psi’(1/5)-psi’(3/5))/25
[17] (1/1^2-1/4^2)+(1/6^2-1/9^2)+(1/11^2-1/14^2)+・・・=(psi’(1/5)-psi’(4/5))/25
[18] 8*Catalan+π^2=psi’(1/4)
などなどが(たぶん)成立し、数学上のいろいろなものを結びつける接着剤の役目を果たす。