近頃、受験生に対しセンター試験の指導を行ってみて、もの凄く強く感じた感想が、あの短
時間(60分)で大問4題、1問当たり15分で処理、しかも小さい解答用紙の線を塗りつぶす
作業も含む。これが如何に慌ただしい作業に追われるか!
幸い、自分たちが受験をする頃は、こんな試験など皆無で、120分くらいのたっぷりとした時
間の中で入試問題に取り組んだ記憶がある。(随分昔の話ではありますが・・・)
これを制限時間の中でやりきれる意味は、クレペリン検査で数字の端まで作業を終える力
があり、コンピュータの力には遠く及ばないが、まあ作業をやらせれば効率よくテキパキとこ
なせる俊敏さが備わっているという判定には使えるものの、とても問題を食らいついたら離さ
ない、諦めないしぶとさという、数学には最も大切な素質を見る要素は微塵も感じさせない代
物であることです。
一体センター試験の問題作成者及び関係者は、ご自分で制限時間の中で実際に解いたこ
とがあるのでしょうか?そして例え解けたとしても、これを満足できるものとお考えでしょうか?
受験生が昔に比べ、格段に増加しているとはいえ、採点をコンピュータ任せにしてしまう現行
の試験は何か大切なものを見失い、多大なエネルギーを若い受験生に無理強いしている気
がしてなりません。
来週、今年もその機会が訪れます。一人でも多くの方が実際に制限時間の中であの目が
回るような問題群に振り回される経験を体験してもらえるよう願います。そして、あー数学っ
て面白いと感じれるかの感想をお待ちしています。
ますた〜さんからのコメントです。(平成29年1月8日付け)
全く同意見です。おかげで何かを勘違いしているような発言をしている若者が多いように感
じます。