(1) 特定の自然数Nは、(a,b)=1 なる正の整数 a、b で、N=a^2+3*b^2 なる形で表すことが
できる。その特定な自然数Nの特徴は何か?
(2) そのNでは何タイプの異なる構成を行うことが可能か?
(3) 上記の異なるタイプに対応して、N=a^2+3*b^2=x^2+x*y+y^2 とする正の整数 x、y を用
いて書き表すことが可能となる。このとき、(a,b)と(x,y)はどの様な関係式で繋がってい
るか?
について、自分なりにまとめてみたのですが、大丈夫なのかちょっと不安です。何方か追試
お願いします。
DD++さんからのコメントです。(平成28年12月14日付け)
ひとまず、Nが素数の場合について考えます。
まず、そう表せる必要条件。
a^2 を3で割った余りは0か1なので、Nを3で割った余りは0か1です。つまり、Nを6で割った
余りは0か1か3か4ですが、素数を6で割った余りは1か2か3か5なので、Nを6で割った余りは
1か3。さらに、N=3 のときは a=0 でなくてはならず、正の整数ではなくなるので不適。
よって、Nを6で割った余りが1というのが必要条件です。これが十分条件でもあることを示
します。以下、合同式は全て mod N とします。
平方剰余の相互法則より、
Nを12で割った余りが1のとき、(-3|N)=(-1|N)(3|N)=1×1=1
Nを12で割った余りが7のとき、(-3|N)=(-1|N)(3|N)=(-1)×(-1)=1
つまり、いずれの場合も (-3|N)=1 なので、m^2≡-3 となるmをとることができます。
さて、xとyを0以上√N未満の任意の整数として、x+myなる数を考えると、全部で
(1+floor(√N))^2 > N パターン考えられるので、鳩ノ巣原理より、どれか2つのパターンは合
同です。
x=X1、y=Y1 のときと x=X2、y=Y2 のときで合同だとすると、
X1+mY1≡X2+mY2 つまり、X1-X2≡m(Y1-Y2)
ここで、X=|X1-X2|, Y=|Y1-Y2| とおくと、X≡mY で、X^2≡-3Y^2 すなわち、X^2+3Y^2≡0
ここで、XとYは0以上√N未満の整数で、ともに0ということはないので、0<X^2+3Y^2<4N
つまり、X^2+3Y^2= N または 2N または 3N
しかし、左辺を6で割った余りは2にならないので、右辺が2Nにはなりえません。
右辺が3NのときはXが3の倍数なので、X^2+3Y^2=3N を Y^2+3(X/3)^2=N と変形でき、い
ずれの場合も N=a^2+3b^2 と表せることになります。しかも、Nは素数なので、aとbは互いに
素な整数であり、正の数を選べるので、十分条件であることが示されました。
ということで、Nが素数の場合は6で割った余りが1というのが条件です。
# しかし、合成数の場合はよくわかりませんね。M=a^2+3b^2, N=c^2+3d^2 のとき、
MN=(ac+3bd)^2+3(ad-bc)^2 ではありますが、ac+3bd と |ad-bc| が互いに素な正の整数
である保証は難しいですし...。
GAI さんからのコメントです。(平成28年12月14日付け)
(1)に対する私の調査です。最初、素数は3で割って余りが1と思っていたら、
N=4ならN=2^2+3*0^2 しか作れないのでこれはダメですね。そうか6で割って余り1なら外せま
すね。
あとは論理というよりは、大量のデータから帰納的に調べていきました。
7=2^2+3*1^2 、13=1^2+3*2^2 、19=4^2+3*1^2 ・・・ ここまでは6k+1型の素数でOK
21=3*7=3^2+3*2^2 ・・・ おや、3が混入したが大丈夫。
しかし、63=3^2*7=3^2+3*3^2 で、(a,b)=1に反する。
189=3^3*7=9^2+3*6^2 で、やはり、(a,b)=1に反する
どうも因数3は1個はいいが、それ以上は受け付けないのか?
28=2^2*7=1^2+3*3^3=5^2+3*1^2 ・・・ 因数2^2が入り込んできたが大丈夫、しかも2通りOK
14=2*7 や 56=2^3*7 はいくら探しても作れない。2が入り込むなら2^2でしか入れないのか?
37=5^2+3*2^2 、39=3*13=6^2+3*1^2 、43=4^2+3*3^2 ・・・ 先程のパターンに還元できる
49=7^2=1^2+3*4^2 ・・・ しかも1通り
343=7^3=10^2+3*9^2 ・・・ やはり1通り
6k+1型の素数単独では何乗しても1通りなのか?
52=2^2*13=5^2+3*3^2=7^2+3*1^2 ・・・ やはり2^2が因数にいると2通り可能になる
57=3*19=3^2+3*4^2 ・・・ 因数3は1個ならOK
61=7^2+3*2^2 、67=8^2+3*1^2 、73=5^2+3*4^2 、76=2^2*19=1^2+3*5^2=7^2+3*3^2
79=2^2+3*5^2 、84=2^2*3*7=3^2+3*5^2=9^2+3*1^2
2^2が入ると2通りで、3は1個なら許される
252=2^2*3^2*7=3^2+3*9^2 で、やはり、(a,b)=1に反してしまう。
91=7*13=4^2+3*5^2=8^2+3*3^2
初めてのパターンだが、それぞれの素数から産み出されてくると思うと納得。
1729=7*13*19=1^2+3*24^2=23^2+3*20^2=31^2+3*16^2=41^2+3*4^2
おや、3通りでなく4通りだ。では、53599=7*13*19*31では、
(a,b)=(46,131)、(82,125)、(118,115)、(134,109)、(206,61)、(214,51)、(218,45)、(226,29)
の8通りもある。 これは6k+1型の素数がe種類あれば、2^(e-1)通りの構成が可能かも。
93=3*31=9^2+3*2^2 、97=7^2+3*4^2 、・・・・・・・ と、一応N=100までの自然数で観察して
みました。ここまでの現象を、もっと大きいNで抜き取り調査してみて、次のことを予想してみ
ました。
Nの構成要素として、
N=2^c*3^d*{6k+1型の素数群の積} (ただし、c=0,2、d=0,1)
とあくまで予想してみました。
らすかるさんからのコメントです。(平成28年12月14日付け)
N=4なら、N=1^2+3*1^2 でよいのでは?
Nが3の倍数になる場合、(3の倍数)^2+3*(3の倍数でない数)^2≡3 (mod9) ですから、素因
数3は0個か1個に限られますね。
Nが偶数になる場合、(奇数)^2+3*(奇数)^2≡4 (mod8) ですから、素因数2は0個か2個に限
られますね。