・内心と垂心の変わり身術                  GAI 氏

(1) △ABCの内心を I とし、線分AI、BI、CIを延長して△ABCの外接円との交点をそれぞれ
  A’、B’、C’とすると、点 I は△A’B’C’の垂心である。

(2) △ABCの垂心をHとし、線分AH、BH、CHを延長して△ABCの外接円との交点をそれぞ
  れA’、B’、C’とすると、点Hは△A’B’C’の内心である。


 KSさんからのコメントです。(平成28年8月26日付け)

 三角形には有名な五心以外にも多くあるみたいですが、GAIさんのように点どうしの関係が
いろいろありそうです。

(3) △ABCの内心 I より下した垂線の足をそれぞれA’、B’、C’とすると、点 I は、
  △A’B’C’の外心になります。

(4) △ABCの外心Oより下した垂線の足をそれぞれA’、B’、C’とすると、点Oは、
  △A’B’C’の垂心になります。

(5) △ABCの垂心Hより下した垂線の足をそれぞれA’、B’、C’とすると、点Hは、
  △A’B’C’の内心になります。


(コメント) 今まで考えもしなかった視点で新鮮ですね!証明を考えてみたいと思います。

(1) A=2α、B=2β、C=2γとすると、2α+2β+2γ=180°より、α+β+γ=90°
  円周角の定理より、∠A’C’C=α、∠B’C’C=β、∠C’A’A=γが成り立つ。
  このとき、α+β+γ=90°より、A’I⊥B’C’となる。
  同様にして、B’I⊥C’A’、C’I⊥A’B’が成り立つ。
  よって、点 I は△A’B’C’の垂心である。

(2) 円周角の定理より、∠ABB’=∠AA’B’、∠ACC’=∠AA’C’
  また、直線BHとCA、直線CHとABの交点をそれぞれB”、C”とすると、4点B、C、B”、
  C”は同一円周上にあるので、∠ABB’=∠ACC’が成り立つ。
  このとき、∠AA’B’=∠AA’C’となり、線分A’Hは∠B’A’C’を2等分する。
  同様にして、線分B’H、線分C’Hはそれぞれ∠A’B’C’、∠B’C’A’を2等分する。
  よって、点Hは、△A’B’C’の内心である。

(3) IA’=IB’=IC’より、点 I は△A’B’C’の外心である。

(4) B’、C’はそれぞれ辺CA、ABの中点なので、中点連結定理より、BC‖B’C’が成り立
  つ。線分OA’⊥BCより、線分OA’⊥B’C’となる。
  同様にして、線分OB’⊥C’A’、線分OC’⊥A’B’が成り立つ。
  よって、点Oは、△A’B’C’の垂心である。

(5) 4点A’、B、C’、Hは同一円周上にあるので、∠C’BH=∠C’A’H
  また、4点A、B、A’、B’は同一円周上にあるので、∠C’BH=∠B’A’H
  よって、∠C’A’H=∠B’A’Hとなり、線分A’Hは∠B’A’C’を2等分する。
  同様にして、線分B’H、線分C’Hはそれぞれ∠A’B’C’、∠B’C’A’を2等分する。
  よって、点Hは、△A’B’C’の内心である。


(追記) KSさんより続報です。(平成28年8月30日付け)

 鋭角三角形のとき、

(6) △ABCの内心 I より、辺対称の点で出来る点をそれぞれA’、B’、C’とすると、点 I は、
  △A’B’C’の外心になります。

(7) △ABCの外心Oより、辺対称の点で出来る点をそれぞれA’、B’、C’とすると、点Oは、
  △A’B’C’の垂心になります。

(8) △ABCの垂心Hより、辺対称の点で出来る点をそれぞれA’、B’、C’とすると、点Hは、
  △A’B’C’の内心になります。


(追記) KSさんよりさらに続報です。(平成28年9月5日付け)

(9) △ABCの重心Gと頂点を結んだ直線の延長と辺の交点 をそれぞれA’、B’、C’とする
  と、点Gは、△A’B’C’の重心になります。重心を垂心に変えても明らか。

(10) △ABCの外心Oと頂点を結んだ直線の延長と辺の交点それぞれA’、B’、C’とすると、
  点Oは、△A’B’C’の垂心になります。

(11) △ABCの内心Iと頂点と結んだ直線の延長と辺の交点をそれぞれA’、B’、C’とすると、
  点Iは、△A’B’C’の外心になります。


  以下、工事中!



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