学校の先生が演習の時間に出した問題です。
直方体Lが直方体Mに内包されている。(点xがLに属するならばMに属するという意味だと思います)
この時、Lの辺の長さの和はMの辺の長さの和以下であることを示せ。
友人と解いてみたら2通りほどの解法があるような気がしました。
DD++さんからのコメントです。(平成28年7月28日付け)
LとMの互いに垂直な3辺の長さをそれぞれ a、b、c と A、B、C とします。
任意の多面体を平面で2つ(凸多面体でなければ3つ以上の場合もある)に切断したとき、
新たにできる各多面体の表面積は元の多面体の表面積未満になります。
したがって、Mから高々6つの平面で順に切り分けてLを切り出すことを考えれば、
Lの表面積 ≦ Mの表面積 (同一の直方体の場合は一回も切断しないため等号になり得る)
つまり、 2ab+2bc+2ca ≦ 2AB+2BC+2CA …… (1)
また、Mはその対角線長を直径とする球に内接し、Lはその球内部にあるためLの対角線
長はMの対角線以下になります。二乗して書けば、
a2+b2+c2 ≦ A2+B2+C2 …… (2)
(1)、(2)を辺々加えると、 (a+b+c)2 ≦ (A+B+C)2 即ち、 4(a+b+c) ≦ 4(A+B+C)
つまり、 Lの辺長和 ≦ Mの辺長和
#私は簡便さ重視で証明したので平行六面体への拡張は無理そうですが、別の方針でなら
拡張できるでしょうか?あるいは高次元直方体への拡張は?
(コメント) 題意より、適当に直方体を空間内で回転させて、それぞれの直方体の辺同士を
重ねることにより、「Lの辺長和 ≦ Mの辺長和」は自明かなと漠然と考えていました
が、DD++さんの解の通り説得されると誰でもが納得してしまいますね!DD++さんに
感謝します。
鱒さんからのコメントです。(平成28年8月1日付け)
友人の解法と同じ解法です。他には立方体の点のr近傍というものを考えて内包関係と体
積を考えるとできます。一般化もできそう...。
鱒さんからのコメントです。(平成28年8月7日付け)
少し曖昧だったので具体的に書くと、M⊇Lというふうに直方体の間に包含関係があるとし
て、直方体L(周及び内部)に対してr近傍L_rを、L_r={ y | ∃x∈L, |y-x|≦r }と定めます。
(球で梱包するような感じ?)
この時のL_rとM_rの体積を比較し、r→0 とするとできます。(アクロバティックですかね...)