塾生たちと次のような問題を考えていた。
整数 x、y について、 x2−2y=40 ならば、x、y の少なくとも一方は3の倍数でない。
このことを証明せよ。
証明自体は、背理法を用いれば易しい。
(証明) x も y も3の倍数とすると、x2−2y は3の倍数であるが、40は3の倍数でない。
よって、矛盾するので、x、y の少なくとも一方は3の倍数でない。 (証終)
塾生たちの興味の的は、x2−2y=40 を満たす整数 x、y について、 ともに3の倍数で
ないものは存在するだろうかというもの。
次のような推論から、そのような整数 x、y は存在しないことが分かるが、存在すると信じ
て、ひたすら計算してもなかなか所要のx、yが求められないというもどかしさを塾生たちは
大いに味わうことになった。3を法として、
x | y | x2−2y | 40 |
1 | 1 | 2 | 1 |
1 | 2 | 0 | 1 |
2 | 1 | 2 | 1 |
2 | 2 | 0 | 1 |
したがって、3の倍数でないどのような整数 x、y に対しても、x2−2y=40 を満たすもの
は存在しない。
このことから、問題文は次のようにするのが適切ではないだろうか?
整数 x、y について、 x2−2y=40 ならば、x、y のどちらか一方のみが3の倍数でない。
ただこのような表現だと、問題レベルが若干高まるような...予感。