・ 格子掛け算                    S.H氏

 西洋人が掛け算をする場合、次のような方式で計算することがあったらしい。

例 3274×859 を計算せよ。

           

          上記の表から、求める答は、2812366 である。

             (じっと、眺めていると、計算の仕組みが分かると思うので、説明は省略)

これは、イタリアで、Gelosia(ジェロジャ)と呼ばれる格子掛け算で、昔、非常に普及した方法
である。計算が苦手な高校生にとって、もしかしたら有効な指導法の一つになるかもしれない。

 繰り上がりや繰り下がりがあるとき、我々は通常、数字の右上に小さく数字を書く習慣がある
が、この習慣は、インドでの計算法がもとになっていて、それが、アラビアからヨーロッパに渡り、
いろいろ改良されて普及し、今日に至っているらしい。

 昔、小学校で何気なく教わったことにも、実は歴史があったのだと、今更ながら感心させられ
る。

(参考文献:イー・ヤー・デップマン著 藤川 誠 訳 算数の文化史(現代工学社))


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