ひょんなことから、次のような現象が起こることに気づきました。
N=a*(10^n-1)/9 (nは2以上の自然数、aは1から9までの任意の自然数) でできる自然数
(同じ数字がn個並ぶ)のすべての約数dに渡って、sin(d*π/2)の和を取ると、必ず0になる。
例えば、n=2、a=3 なら、N=33 で、Nの約数は、{1,3,11,33} で、
sin(1*π/2)+sin(3*π/2)+sin(11*π/2)+sin(33*π/2)=1+(-1)+(-1)+1=0
a=6 なら、N=66 で、Nの約数は、{1,2,3,6,11,22,33,66} で、
sin(1*π/2)+sin(2*π/2)+sin(3*π/2)+sin(6*π/2)
+sin(11*π/2)+sin(22*π/2)+sin(33*π/2)+sin(66*π/2)
=1+0+(-1)+0+(-1)+0+1+0=0
と、ほとんどのゾロ目の自然数では成立しそうだと思ったのですが、
(n≦50までを点検。これ以上のnでは未調査。これ以上のところで例外があれば知りたいが、
調べるソフト上、限界っぽいです。)
残念ながら、ただ2つの場合だけが例外が起こることになりました。(441パターン中僅か2例)
その例外のNとは?また、なぜそれだけが例外となるのかの理由がいまいちわかりません。
DD++さんからのコメントです。(平成28年1月5日付け)
なんとなくのカラクリを予想して、例外は、「333」と「666」ですかね?
GAI さんからのコメントです。(平成28年1月5日付け)
ピタリ正解です!驚きました。n>50については、例外になることは起こらないのでしょうか?
もし可能性があるときはどんなときか知りたいです。
らすかるさんからのコメントです。(平成28年1月5日付け)
とりあえず、偶数は2^pで割った奇数と同じ結果になるので除外して、Nを素因数分解した
ときに、4k+3型の素因数の指数がすべて偶数の場合だけ例外になりますね。
4k+3型の素因数の指数がすべて偶数ならば、4k+3型の素因数だけを使った約数の個数
が奇数個なので、約数の4k+1型と4k+3型の個数が異なり(※)、これに4k+1型の素因数を
掛けたものを加えても、単に(※)の個数をそれぞれ定数倍するだけですから、結局Nの約数
の4k+1型と4k+3型の個数が異なります。
4k+3型の素因数の奇数乗が1個でもあれば、その素因数の約数で4k+1型と4k+3型の個
数が一致し、他の素因数が何であっても個数の一致は崩れませんので、例外になることは
ありません。
「Nが例外になる」⇔「Nは二つの平方数の和で表せる」
ということにもなりますね。
DD++さんからのコメントです。(平成28年1月5日付け)
らすかるさんの内容と一部重複しますが...。
p を 4k+3 型素数とすると、任意の自然数 d について、sin(dπ/2) + sin(pdπ/2) = 0 です。
(証明は和積の公式を使えば一瞬のはず)
つまり、N の全ての約数が、ある 4k+3 型素数について、互いに p 倍の関係にある2つの数
の組に完全に分類できるならば、sin の合計は 0 になります。その仮定の必要十分条件は
明らかに、N を素因数分解したときに、ある 4k+3 型素数が奇数乗になっていること。
よって、合計が 0 にならない必要条件は、N を素因数分解したときに、全ての 4k+3 型素
数が偶数乗になっていること。(おそらく十分条件でもあるでしょうが、証明が面倒なので略)
ところで、二桁以上の任意のレピュニット(1だけ並べた数)は、4k+3 型素数を奇数個持つ
ので、全てが偶数乗にはなりません。よって、レピュニットが条件を満たすことはありません。
また、4k+3 型素因数を含まない 2,4,5,8 や偶数個含む 9 も、いくつ並べても条件を満たす
可能性はありません。可能性があるとすれば、以下の2パターンです。
[A] 桁数が3の倍数で、3以外の 4k+3 型素因数が全て偶数乗になっているレピュニットの
3倍および6倍
[B] 桁数が6の倍数で、7以外の 4k+3 型素因数が全て偶数乗になっているレピュニットの
7倍
ただ、B の方はなさそうな気がします。7の倍数であるレピュニットは3の倍数でも11の倍数
でもあるので、つまり 3^2*7*11^2 の倍数になるよう桁数を198の倍数にしなければなりませ
んが、すると今度は、23 とか 333667 とか新しい 4k+3 型素因数ができて、それもまた偶数
乗にしようとすると桁数が……、という繰り返しでおそらく発散するでしょう。
らすかるさんからのコメントです。(平成28年1月6日付け)
333…333を300桁まで調べてみましたが、他の例外は見つけられませんでした。
(ありませんでした、ではなく、見つけられませんでした、です。)
333…333の300桁以下の数のうち、桁数が3の倍数でないものはNG(素因数3を1個だけ含
むから)なので、333333、333333333、333333333333、…、333…(300桁)…333 を調べたので
すが、 333…(183桁)…333 、333…(201桁)…333 、333…(213桁)…333 の3個は例外に
なるかどうかがわかりませんでした。その他の96個は、4k+3型素因数の奇数乗を含むため
該当しないことがわかりました。ちなみに、
333…(183桁)…333 = 3^2×37×733×4637×329401×974293×2520277× …
333…(201桁)…333 = 3^2×37×1609×493121× …
333…(213桁)…333 = 3^2×37×853×1594093× …
となることはわかっていて、その範囲まででは条件を満たしているのですが、残った数が大き
すぎて素因数分解できませんでした。
(残った数が素数でないことはわかっています。もしどなたか素因数分解できましたら(あるい
は4k+3型の素因数を発見しましたら)教えて下さい。)
ちなみに333…(303桁)…333も「判定不能」です。
DD++さんからのコメントです。(平成28年1月6日付け)
333…(183桁)…333 = 3^2×37×733×4637×329401×974293×2520277× …
wolfram先生によると、1360682471 で割り切れるようです。
333…(201桁)…333 = 3^2×37×1609×493121× … は不明。
333…(213桁)…333 = 3^2×37×853×1594093× …
wolfram先生によると、1182534679 で割り切れるようです。
らすかるさんからのコメントです。(平成28年1月6日付け)
ありがとうございます。wolfram先生の存在を忘れていました。ということは、300桁までで残
る可能性は201桁だけですね。
DD++さんからのコメントです。(平成28年1月6日付け)
[A] 桁数が3の倍数で、3以外の 4k+3 型素因数が全て偶数乗になっているレピュニットの
3倍および6倍
について、m≧2 のとき、3 を 3m 個書き並べた数は素因数分解に 4k+3 型素数の奇数乗を
必ず含むことの証明。
X = (10^(2m) + 10^m + 1) /3 という数について考える。3X は 4 で割れば 1 余るので、X
は 4 で割ると 3 余る。よって、X はある 4k+3 型素数 p の奇数乗を含んでいる。
ところで、(10^m + 2)/3 は整数で、X = (10^m - 1) * {(10^m + 2)/3} + 1 なので、X と
(10^m - 1) は互いに素であり、 (10^m - 1) は素因数に p を含まない。
よって、これらの積 (10^m - 1) X は p の奇数乗を含んでいる。
(10^m - 1) X = (10^m - 1) (10^(2m) + 10^m + 1) /3 = (10^(3m) - 1) /3 は 3 を 3m 個書き
並べた数に他ならない。
よって、m≧2 のとき、3 を 3m 個書き並べた数は素因数分解に 4k+3 型素数の奇数乗を
必ず含む。
ということで、A タイプは 333 と 666 以外全滅しました。あとは可能性のかなり低いであろ
う
[B] 桁数が6の倍数で、7以外の 4k+3 型素因数が全て偶数乗になっているレピュニットの
7倍
の方だけ。
らすかるさんからのコメントです。(平成28年1月6日付け)
もし、1001001001…001001 という形の素数があれば、それを333倍した数が「例外」に該
当するわけですが、6桁以上の「例外」がないということは、「1001001001…001001 という形
の素数は存在しない」ということにもなりますね。
最初から、「1001001001…001001 という形の素数が存在しないことを証明せよ」という問
題だったら難しそう。
# 1001001001…001001=(10^m-1)(10^(2m)+10^m+1)/999 なので、明らかに素数ではな
いですね。失礼しました。