平成27年7月31日付けのS(H)さんの投稿で、「灘中の数学学習法」(NHK出版)の問題
AB=3,BC=4の長方形ABCDの各頂点までの距離の平方の和が34である点P
の軌跡を求めよ。(答は結果のみ)
について、S(H)さんは、座標を使えば簡単だが、それではつまらない、座標を使わないで解
いて欲しいという。
DD++さんからのコメントです。(平成27年7月31日付け)
私は賛同しかねますね。だって、座標を使う方が難しいでしょう?
対角線の交点をOとすると、中線定理より、
34=PA2+PB2+PC2+PD2=2(PO2+AO2)+2(PO2+BO2)=4PO2+25
よって、PO=3/2 となり、点Pの軌跡は、点Oを中心とし半径3/2の円である。
S(H)さんからのコメントです。(平成27年7月31日付け)
「AB=3,BC=4の長方形ABCDの各頂点までの距離の平方の和が34である点P」を素
直に改竄し、直方体(cuboid)の問題:
AB=3、BC=4、AA’=2 の直方体ABCD、A’B’C’D’の各頂点までの距離の平方の
和がkである点Pの軌跡を求めよ。(結果のみは不可)
これを、座標を使わないで解いて下さい。
DD++さんからのコメントです。(平成27年7月31日付け)
4本の対角線 AC’、BD’、CA’、DB’は、長さ√29で、これらはそれぞれの中点で交わるの
で、この点をOとする。中線定理より、
k = PA2+PC’2+PB2+PD’2+PC2+PA’2+PD2+PB’2
= 2(PO2+AO2)+2(PO2+BO2)+2(PO2+CO2)+2(PO2+DO2)= 8PO2 + 58
よって、 PO2 = (k-58)/8
したがって、求める軌跡は、
k>58 のとき、点Oを中心とする半径 √(2k-116)/4 の球面
k=58 のとき、点O
k<58 のとき、実数空間内には軌跡は存在しない