例えば、5人が景品を巡って決める場合、通常ジャンケンなどをして、1〜5位を決定して
決着をつける。勝った人は満足するが、負けた人はその時の運がたまたま悪かったと思い、
どうも釈然としない。
そこで、勝負を2回して、ある特定の人Aに対して、1回目と2回目の順位が双方ともAより
上位である人Bが居る場合には、Aには景品を与えない。そのようなBがいない場合に限り
Aに景品を与える。
例えば、5人を A、B、C、D、E とし、1回目の勝負 5、2、4、1、3(位)、2回目の勝負 2、
3、1、5、4 であったとすると、Aには共に上回るCがいるので賞品は貰えない。B、C、Dに
は共に上回る特定の人がいないから賞品は貰える。EはBが共に上回っているので賞品は
貰えない。この場合には3人が賞品を貰えることになる。
さて、この様に決着をつけるとすると、人数が3〜10(人)の各場合の賞品を貰える人数
の期待値はそれぞれ何人となるか?これから、一般にn人での式は何となる?
at さんからのコメントです。(平成27年7月30日付け)
Σ[k=1..n]1/k ですかね?
級数でない形では表せないような気がします。
GAI さんからのコメントです。(平成27年7月31日付け)
はい、そうなりました。わざわざ3人〜10人としていたのは、私がこんな風に調べていく癖が
あるからで、いっぺんにn人としても私がわからないからです。
以下、私の調査から...。
3人とする。一回目の勝負はA、B、Cの順番として、二回目の勝負は、3!=6通り生まれ、こ
のうち賞品を貰える人数の頻度を調べたら、
1人:2人:3人
2回:3回:1回
従って、賞品を貰える人数の期待値 E3=1*2/3!+2*2/3!+3*1/3!=11/6
4人とする。一回目の勝負はA、B、C、Dの順番として、二回目の勝負は、4!=24通り生まれ
このうち賞品を貰える人数の頻度を調べたら、
1人: 2人:3人:4人
6回:11回:6回:1回
従って、賞品を貰える人数の期待値 E4=1*6/4!+2*11/4!+3*6/4!+4*1/4!=25/12
5人とする。一回目の勝負はA、B、C、D、Eの順番として、二回目の勝負は、5!=120通り生
まれ、このうち賞品を貰える人数の頻度を調べたら、
1人: 2人: 3人: 4人:5人
24回:50回:35回:10回:1回
従って、賞品を貰える人数の期待値 E5=1*24/5!+2*50/5!+3*35/5!+4*10/5!+5*1/5!=137/60
ここまで何とかして調査し終わったとき、E3での2,3,1、E4での6,11,6,1、E5での24,50,35,10,1
に手懸かりがないか過去のノート等調べていく中で、これって、もしかして第1種スターリング
数ではないか?(ただしマイナス符号は外して)
しかも、
E3=1/1+1/2+1/3=11/6
E4=1/1+1/2+1/3+1/4=50/24=25/12
E5=1/1+1/2+1/3+1/4+1/5=274/120=137/60
と何と見事な関係を成しているではないか!
E6=49/20 (第1スターリング数S1(6,k):k=1,2,3,・・・,6 から120,274,225,85,15,1の分布利用)
または、E6=1/1+1/2+1/3+1/4+1/5+1/6=1764/720=49/20 と次々に計算できていく。
E7=363/140
E8=761/280
E9=7129/2520
E10=7381/2520(≒2.92987)
10人で2回の勝負で決着つければ3人位の勝者が決まれば妥当というものだろう。
at さんからのコメントです。(平成27年7月31日付け)
私は、次のように考えて期待値を求めました。
n人を A1、A2、…、An とする。A1が商品をもらえる確率は、
Σ[k=0..n-1](-1)k・n-1Ck・(nCk+1・k!・(n-(k+1))!/n!)2=Σ[k=0..n-1](-1)k・n-1Ck・1/(k+1)2
A2,A3, … ,An が商品をもらえる確率についても同様。
よって、求める期待値 E_n はこの確率を n 倍すればよい。
E_n = n・Σ[k=0..n-1](-1)k・n-1Ck・1/(k+1)2=Σ[k=1..n](-1)k+1・nCk/k=Σ[k=1..n]1/k.
# 第1種スターリング数が現れてくるのですか。興味深いですね。引き続き考えてみます。