数理国語学という学問があることを最近知った。数理国語学者の水谷静夫さんによれば、
一つの言葉と捉えてきたものが、実はいくつかの言葉が組み合わさった複合語だという。
例 窓
窓は「まど」と発音されるが、これは「ま」(目)の「と」(門)で、内と外を隔てる壁の目の高さ
に設けるすき間の戸という意味である。
このように言葉の意味を捉えると、なぜ「窓」は「まど」なのかが理解できる。
上記では、「と」は内外を隔てるものという意味の他に、両側が迫る通路とか所という意味
もあるようだ。
例 喉 のど → 「飲む」+「と」 ・・・ 飲んだものが狭い通路を通るというイメージかな?
港 みなと → 「水」+「と」 ・・・ 海と陸を隔てるというイメージかな?
「前」という言葉もなぜ「まえ」なのか?これも「ま」(目)+「へ」(辺・方)という捉え方をすると
合点が行く。
こんな風にして、日本語は進化していったのですね!水谷氏は、そうした日本語の特性を
踏まえて、日本語はこれからもどんどん変化し、21世紀の末頃には、いまとはかなり異なっ
た様相を呈するだろうと予想している。
(参考文献:水谷静夫 著 「言葉・WORD」 (数学セミナー ’96 10月号 日本評論社)
よおすけさんからのコメントです。(平成27年8月28日付け)
愛 あい・・・・「我(あ)」と「意(い)」
これは、自分のヤマ勘なので、本当なのかは確かめていません。ちなみに、水谷静夫さん
は2014年(1926〜2014)に亡くなっています。
(コメント) 英語では「love」の一語なのだが、日本語では、「恋」と「愛」。感情の違いによって
異なる漢字を用いる。微妙な色の変化に対しても日本語ではいろいろな漢字で表現
される。日本語って、素敵な言葉ですね!