・奇数でのゼータ関数値 GAI 氏
ゼータ関数ζ(s)=Σn=1〜∞ 1/ns は、s:偶数ならπを用いて明示的な式で与えられる
が、s:奇数の時には明示的な式では表せない。(見たことがない。)
そこで、偶数の時の様に、πを用いて何とか表すことを試みた。
ζ(3)≒2*π^2/7*(log(π)-1/2-π^2/48-π^4/8640-π^6/725760-π^8/48384000
-π^10/2874009600-691*π^12/109844646912000-π^14/8369115955200
-3617*π^16/1536569689374720000-43867*π^18/919636959090769920000
-174611*π^20/176628685793624064000000)
と表せばかなり近い値が得られる。
計算値:1.2020569096252525259・・・・・
真の値:1.2020569031595942854・・・・・
同様に、
ζ(5)≒4*π^4/651*(11*log(π)/2-29/8-13*π^2/144-π^4/2304-17*π^6/3628800
-19*π^8/290304000-π^10/958003200-15893*π^12/878757175296000
-π^14/3012881743872-3617*π^16/569099884953600000
-1272143*π^18/10116006549998469120000
-5412941*π^20/2119544229523488768000000)
で表せばかなり近い値が得られる。
計算値:1.0369277586132024538・・・・・
真の値:1.0369277551433699263・・・・・
どなたか、より近いものを表すものを紹介して下さい。
らすかるさんからのコメントです。(平成27年1月7日付け)
「πを使って近似値を表す」だけではあまり意味がない気がしますが…。
ζ(3)≒388269625110*π^2/3187925289329
ζ(5)≒544124401*π^4/51115097506
GAI さんからのコメントです。(平成27年1月8日付け)
実は、この式は、ひょんなことから佐藤郁郎氏のサイトに書かれている膨大な記事の中か
ら拾い読みをしていた中に、京都府亀岡在住で数学愛好家なる杉岡幹生氏なる人物がメー
ルで報告してきた内容に、奇数ゼータの具体的表示を得ることが出来たことを知らせるもの
であったという。
オイラーは、確かに、
ζ(3)=2π2/(7・log(2))+(16/7)∫0π/2 xlog(sinx)dx
なる式は求めてるが、積分部分における処理があり、また、sの奇数値に対する積分表示
ζ(2n+1)=(-1)n+1・(2π)2n+1/{2(2n+1)!}∫01 B2n+1(x)cot(πx)dx
(B2n+1(x):ベルヌーイ多項式)
においても同様です。
杉岡氏は、オイラーが見つけた log(sinx)=-Σn=0〜∞ cos(2nx)/n-log(2) を元に、
log(sinπx/πx)=Σk=1〜∞ log(1-x2/k2)=-2Σn=1〜∞ ζ(2n)/2n・x2n
とを何度も組み合わせることで(詳しいことはサイトを参考に)遂に、
ζ(3)=-2π2/7・log(π)+3π2/7+8π2/7・Σn=1〜∞ ζ(2n)/(2n(2n+1)(2n+2)22n)
=2π2/7・(log(π)-1/2-Σn=1〜∞ ζ(2n)/(n(n+1)22n)
なる式に辿り着いたという。もちろん、偶数でのζ(2n)は、πとベルヌーイ数B2n(有理数)を
用いて、
ζ(2n)=(-1)n-1・22n-1・B2n/(2n)!・π2n
と(有理数)*π2n 型なる表示ができるのだから、偶数ζが寄ってかかって構成したことを示
す上式のζ(3)も、限りなくπの材料だけで表示可能であろうと構成させたものが提示した近
似式となりました。
なお、s=5では、
ζ(5)=4π4/651・(11log(π)/2-29/8-Σn=1〜∞ {(2n+11)ζ(2n)/(n(n+1)(n+2)22n)})
なる式で表せるという。さらに、奇数でのζ関数値を調べてみたら、Gosper(ゴスパー)なる人
物が行列の無限積 Πk=1〜∞ で、次の行列積
[-k/2(2k+1) 1/2k(2k+1) 0 ・・・・・ 0 1/k^(2n) ]
[ 0 -k/2(2k+1) 1/2k(2k+1) ・・・・・ 0 1/k^(2n-2)]
[ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ]
[ 0 0 0 ・・・・・ 1/2k(2k+1) 1/k^4 ]
[ 0 0 0 ・・・・・ -k/2(2k+1) 5/4k^2 ]
[ 0 0 0 ・・・・・ 0 1 ]
=
[ 0 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0 ζ(2n+1) ]
[ 0 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0 ζ(2n-1) ]
[ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ]
[ 0 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0 ζ(5) ]
[ 0 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0 ζ(3) ]
[ 0 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0 1 ]
と一括して奇数でのζ関数値が現れてくるのには驚かされました。イヤー世の中知らないこ
とだらけです。