・題意より                           よおすけ氏

 僕が、「題意より」の記述を初めて見かけたのが、高校3年のときでした。問題の答え合わ
せのとき、先生が黒板に書かれた解答の冒頭で、「題意より(以下略)」を使っており、「何こ
れ?」と思いました。

 この当時は、物理Tでの授業のときでしたが、数学の授業のときは、「題意より」という答
案をかくことがなかったため、びっくりしました。

 その後しばらくは、「題意より」を使うことはなかったのですが、このサイトで、管理人さん
が「題意より」を使うのを見かけて、僕もつい使うことがたまにありました。

 しかし、「題意より」っていう意味ってなんだろう?と、思うようになり、使うのに抵抗を感じ
て、答案に書くのをやめました。ですが、答案の冒頭に「問題文より」を書くことがあり、これ
も不安です。

 そういえば、手持ちの高校数学の教科書の例題には、「題意より」の記述は見かけなかっ
たです。チャートなどの参考書や受験問題集に書かれていることが多かったなぁって。

 今回、言っていることは、「題意より」を使うな!ではなく、「題意より」の意味を知らないの
に、答案に使い続けていいのだろうか・・・です。


(コメント) 「題意」とは、「問題文の意味するところ」「問題文の言わんとしていること」「問題
      文に与えられた条件」という意味で、とても便利な言葉だと思うのですが、最近は
      死語に近いようで、あまり使われなくなっていますね。
       英語では、「As given」「By the given conditions」とも言われ、ほんとはもっと使っ
      てほしい言葉です。受験生の解答は、式の羅列で無味乾燥ですが、解答の冒頭
      に「題意より」と書いてあると、「あっ、この受験生、数学分かっているじゃん!」と
      つい思ってしまいます。「題意より」と書ける受験生の解答は、その後も式の羅列
      ではなく、しっかり文章も添えられ、脈略の分かる答案となっていることが多いです。
      東北大学におられた森田康夫先生は、「高校生のうちから、数学の答案に日本語
      をもっと書き入れる指導をしなければ...」といつも仰っていました。


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