・逃げられない約分                     よおすけ氏

 2次方程式 ax2+bx+c=0 (a、b、c は定数で、a≠0) の解の公式は、

  x={-b±√(b2-4ac)}/(2a) ・・・ (1)

です。(1)で、b=2b' とおくと、 √(b2-4ac)=√(4(b')2-4ac)=2√((b')2-ac) となるので、

  x={-b'±√((b')2-ac)}/a ・・・ (2)

が得られます。これを用いると、例えば、 2x2+2x-1=0 ・・・ (3) だと、

  x=(-1±√2)/2

と得られ、約分せずに済みます。しかし、16x2+4x+3=0 の場合は、

  x=(-2±2i√11)/16

となってしまい、約分しなければならないという事態が出ます。

 これに気づいた時、(2)の公式を使う際は、√の中の計算ミスだけでなく、上記のようなこと
も起こることを覚悟して解かなければならないんだ・・・と...。


 らすかるさんからのコメントです。(平成26年11月15日付け)

 (2)の公式も、係数が小さい時は大したメリットはありませんが、4x=y とおけば、y2+y+3=0
となり、y=(-1±i√11)/2 なので、x=(-1±i√11)/8 のようにすれば“約分”は避けられますね。

# このような置き換えは、10000x2+100x-1=0 で、100x=y とおくとか、x2+512x+65536=0 で、
x=256y とおくとかのような方程式には特に有用です。試験問題ではほとんど出てきません
が、一般の問題ではたまにあります。


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