・世界旅行                             GAI 氏

 計算ソフトMathematicaに、「FindShortestTour[{e1,e2,・・・}]」(これは、すべてのeiを1回ずつ
訪れる場合の総距離を最小化するようなeiの順序を求める)という面白いコマンドがあったの
で、世界の国々を最短距離で旅行する経路を調べてみました。

 データを各国の中心部{北緯、東経}(または{南緯、西経})で集め、(日本で言えば長野県
辰野町:北緯36度、東経138度)三次元の座標に変換し、地球を完全な球形とみなし(半
径r = 6378.7km)、2地点の距離を球面での大円での距離で計測したものを基準に実行させ
ました。

 総計距離数が191417(Km)ほどになりました。ただし、2地点間はどんな場合でも球面上を
最小距離で進むようにしています。(陸路はどんな山があっても突き進み、海路は舟で真っ
直ぐに進んで下さい。)普段あまり知らない国々や、海の孤島にも立ち寄りましょう。

 名称の綴りをたよりにGoogle Earth にかければその場にすっ飛んでくれます。(ツアー機
能を活用すれば、回りながら観光気分が楽しめます。)

 では世界旅行をお楽しみ下さい。なお、始めは国名に正式な綴りで表していたんですが、
禁止語句があるようなので、改めて作り直しました。

 世界旅行中、アフリカ北西部にあるモーリタニア国上空にさしかかったとき、サハラ砂漠に
巨大な環状構造の模様が存在していることに気づきました。

 近づいて見てみると、とても人工では作れそうにもない構造でちょうど隕石がぶつかった跡
のような様子でした。あとで調べてみると、Richat Structure(リシャット構造)と言われている
ものらしく、NASAの人工衛星からでないと認識できないくらい巨大さがあり、どうも隕石の衝
突ではなく巨大な岩の山が長年の風化によりこのような姿になったものであろうと推測されて
いるらしい。(隕石が一つも発見できないとのこと。)「サハラの目」とも呼ばれているという。
ぜひGoogle Earth で訪れて遙か上空から見てみて下さい。

 なお、日本を出発とする世界一周最短コースを調べてみたら、全長行程距離195396(km)ほ
どになり、(ただし日本に戻る直前までの距離とする。)コースも若干異なるものになりました。
いろいろな世界を見回していると、日常の活動はほんとにほんの一部の世界を見ているにす
ぎないことが痛切に感じられます。多分数学の世界もそうなんだろうな。


 とんくまさんからのコメントです。(平成26年10月16日付け)

 素朴な疑問ですが、NASA以外の人工衛星からは、認識できないのでしょうか?NASAの
人工衛星のどのような特性が、Richat Structureの認識を可能としているのですか?


 GAI さんからのコメントです。(平成26年10月16日付け)

 NASAでなくてもJAXAの衛星に潜り込んでおけば、とんくまさんが、ご自分の目で見ること
は十分可能です。


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