・硬貨の表と裏                          GAI 氏

 次のものが同じであるとは直感では気づけなかった。

Πk=1〜n k!=Πk=1〜nn+1-k

Πk=1〜nk=Πk=1〜n n!/(k−1)!


(コメント) n=3としてみると、

  1!×2!×3!=1×(2×1)×(3×2×1)=13×22×31

  11×22×33=(1×2×3)×(2×3)×3
          =(1×2×3)×{(1×2×3)/1}×{(1×2×3)/(1×2)}
          =3!×{3!/1!}×{3!/2!}

という見方なんですね。納得!


(追記) 平成26年9月20日付け

 上記に関連して、全く偶然に別の本から目にした記事を報告します。次のような面白い数
値が存在することを知りました。

 G(n+1)=Πk=1〜n k!   (多分、n!=Γ(n+1) とすることに対応させるため。)
 K(n+1)=Πk=1〜nk

と置くと、 G(n+1)=(n!)n/K(n+1) が成り立ち、

そこで、スターリングの近似公式

  n!≒√(2πn)*(n/e)^n ⇔ limn→∞ {n!/(e^(-n)*n^(n+1/2)}=√(2π)≒2.506628・・・

と同じように、

limn→∞ {K(n+1)/(e^(-n^2/4)*n^(n^2/2+n/2+1/12))}=A≒1.2824271291・・・(Glaisher定数)

Πk=1〜nk≒1.2824271291*(e^(-n^2/4)*n^(n^2/2+n/2+1/12))  (as n--∞)

また、

limn→∞ {G(n+1)/(e^(-3*n^2/4)*(2π)^(n/2)*n^(n^2/2-1/12))}=e^(1/12)/A≒0.8475366942・・・

Πk=1〜n k!≒0.8475366942*(e^(-3*n^2/4)*(2π)^(n/2)*n^(n^2/2-1/12))  (as n--∞)

が起こるという。

 これで決まるGlaisher定数A(Mathematica のソフトでは数学定数として組み込まれている)はまた、

A=exp(1/12-ζ'(-1))=exp(-ζ'(2)/(2π^2)+(log(2π)+γ)/12)
(ここにζ'(x)はRiemannのゼータ関数の導関数で、γはオイラー・マスケロニ定数(0.57721566・・・)

で表されるという。さらに、H(n,k)=Π[i=1,n]i^(i^k)  (k=0 なら n!、k=1 なら K(n+1)) に対して、

n→∞での不変量A(k) がそれぞれ決まり、

 A(k)=exp(B(k+1)/(k+1)*Σ[j=1,k](1/j)-ζ'(-k))  (ここに、B(n)はn次のベルヌーイ数)

で与えられるという。これから、

A(0)=2.506628275・・・-->=√(2π):from  Stirling  formula
A(1)=1.282427129・・・-->=Glaisher Constance(=Exp(1/12-Zeta'[-1]))
A(2)=1.030916752・・・
A(3)=0.9795555269・・・
A(4)=0.9920479745・・・
A(5)=1.009680387・・・
A(6)=1.005917197・・・
A(7)=0.9899756533・・・
A(8)=0.9917183216・・・
A(9)=1.018469930・・・
・・・・・・・・・・

なる不変量が存在していくことがでてくる。本当にいろいろなことが奥深いところでは繋がって
いることを想像させます。


                                             投稿一覧に戻る