・恐るべし和算                          GAI 氏

 △ABCで内部の任意の点をPとし、

  BC=a、CA=b、AB=c、AP=p、BP=q、CP=r

とするとき、次の関係式が成立する。

a22(b2+c2-a2+q2+r2-p2)+b2q2(c2+a2-b2+r2+p2-q2)+c22(a2+b2-c2+p2+q2-r2)=a2b2c2+a2q22+b2p22+c2p2q2

 一見長ったらしく、めんどくさそうな関係式ですが、図に書いてそれぞれの部分を辿ってい
くと、とっても調和がとれて均整が整っています。

 一生の間に三角形の図形には何度でも目にするはずですが、背後にこんな関係式が潜
んでいることを、よくも発見するものだと感心します。

 和算ではこれを六斜術とよんで他に利用していたそうです。

 確かに、Pを外心に選べば、p=q=r=R (外接円の半径) となり、Rが三辺 a、b、c の関
係式で表せ、ヘロンの公式と組み合わせると、S=abc/4R の関係式が導ける。

さらに点Pを三次元的に平面ABCの上方にとるとき、三角錐PABCの体積Vが

(12V)2= a22(b2+c2-a2+q2+r2-p2)+b2q2(c2+a2-b2+r2+p2-q2)+c22(a2+b2-c2+p2+q2-r2)-
(a2b2c2+a2q22+b2p22+c2p2q2)

の関係式(オイラーの公式)で繋がれることはさらなる驚きです。



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