・指数冪の性質 GAI 氏
指数冪 An (n=1、2、3、・・・) を計算をしていくと、連続して数字「k」が6個並ぶことが起こる
nについて調べてみました。
A: 2 3 4 5 6 7 8 9
---------------------------------------------
k:
0: 1492 540 746 3375 1741 510 1902 270
1: 1841 3404 1700 2440 371 2362 2192 1702
2: 2354 2124 1177 1087 1503 1239 2054 1062
3: 2270 2341 1135 3746
1504 1558 957 2718
4: 3396 2340 1698 2277 1251 1461 1132 1170
5: 973 2076 1155 2274 1380 1375 770 1038
6: 2269 539 1434 2225 1740 1857 757 1684
7: 972 3520 486 2275 1789 175 324 1760
8: 971 538 1161 2276 962 1426 774
269
9: 2187 2342 2722 2861 1505 2633 729
1171
この表から同一の数字が6個並ぶことを起こすためには、2〜9のどんな数のべき乗を少
なくとも4桁になるまで覚悟しなければ起こせないことを教えてくれる。
どなたか、同一の数字が10個並ぶ表を作ってくれませんか?
(桁が上がるにつき、計算時間が指数的に増えていき手に負えません。)
ちなみに
8^774=
9809569122594674264946769326344300027513218855148128486941677174691663064541797
1953642358705853012754476599293871309247853381042691156063523173601274247459884
6184776899596697389589864816912228083755415615172998787679530676825405344689044
9712983465708758146086864863507434619717452851284111389988888865369373017673697
3281752590691072884544128599699418152454920426121155388524270333269723884026588
6141110783463415106458760735917715063790817471020779578390755531231770691706700
0202012883209773974728347101011037428649198762977742264380007434634057525169434
6658778534314443854933076679189058040284773215708026021669255260901499109705357
5040009539021750365423499126139419880844595878200201991966691426304
6^1740=
9620013190897976985571193998586573587873238740871227401659360284734510356342748
1205572593883665059005555678931278353812427224627429360605400363866414088237959
2050553080924027687485176571271614094388566607693551675568551313013093991163430
8506998318755433034104194167502254180163392783641251186292130751103145512066569
5674465715721170847336658604321080304185921742823843717635496168393083725683561
0818898090421146265917895925571788539995384012096376461844091495692652314464988
8391526593973699392739638418376270646386169184006423766666672771072131973525668
5732913189648268148810722989801018726642741297633940404960507970196722687284934
9360092512536198630920912201337717233340161688405873339374903403811697845007812
0973231084767632534277743080883008060797054582231460394573533414027072540718534
3003238243144963852987685868667884191485693309053959284586845373326658145017586
9578089580530161759085500062710205147779799510785422672999685470365705449159106
3349566316357305451221207230756818868428398740062325527579774241731563331994928
3827025978554085420409773566085310999389501185774131578760621821113471135976974
2357818850160671671852073207117394556527454094355892321643787055285707488537332
1510031079752105797136518893525078296920280665020487456344269518829372538188887
4595727990390206610221615780098973132511476797196797040999548333824356742550841
65137432576
らすかるさんからのコメントです。(平成26年3月25日付け)
7^175=
780112079122081581024046412791118077777718818200693263611183969857160388584402
6671779915606471699893312656644407347632248554716494939953912586437943
ですが・・・。
GAI さんからのコメントです。(平成26年3月26日付け)
7^175=*****777777*********(148桁) で、比較的小さいもので達成していました!
(冒頭の表で一部修正済み)
らすかるさんからのコメントです。(平成26年3月25日付け)
とりあえず計算しました。
2 3 4 5 6 7 8 9
0: 559940 107189 279970 26566 69936 61282 252965 53595
1: 165742 406774 82871 2801 27717 225504 221706 203387
2: 279272 107187 139636 2800 187278 246755 288452 119291
3: 271978 364579 135989 260291 69935 177091 90660 256667
4: 279267 222961 191959 2799 151374 113073 93089 125534
5: 279270 206131 139635 2802 159405 299995 93090 202247
6: 192916 107188 96458 260290 75829 99997 90659 53594
7: 279269 208380 251479 2797 108812 230257 163481 104190
8: 279268 375482 139634 2798 236020 185917 127973 187741
9: 42486 265693 21243 222348 116665
182403 14162 182290
GAI さんからのコメントです。(平成26年3月25日付け)
この表をよく眺めていたら、7nだけ、nでの連続が途絶えることが起きているのですね。
らすかるさんからのコメントです。(平成26年3月25日付け)
たまたまじゃないですかね。1の長い連続があれば、7倍で7の長い連続、その7倍で4の長
い連続となり、2の長い連続があれば、7倍で5の長い連続、その7倍で8の長い連続となりま
すので、あってもおかしくありません。
実際、「7桁」にすると、6176、6177の連続、「5桁」では、175、176と308、309の連続、「4桁」
では、79、80と153、154と162、163の連続 のように連続があります。
GAI さんからのコメントです。(平成26年3月29日付け)
A=2〜9で、nをどんどん増加させていくとき十進法表示Anの特徴を調べた表です。
T:連続する回数、K:繰り返す数 を示します。(→ 表)
例 244 → T3K4 (即ち、数字「4」が3回連続して出現する最小のnがn=44である。)
実際に、244=17592186044416
ABCDEFさんからのコメントです。(平成26年3月29日付け)
a、bは自然数で、aは、10k (kは負でない整数) の形ではないとする。このとき、次の条
件を満たす自然数nが存在することを証明せよ。
anを10進法で表したとき、その一部分に、bを10進法で表したものがそのまま現れる。
より強めた次の形の方が多分考えやすいでしょう。
a、bは自然数で、aは、10k (kは負でない整数) の形ではないとする。このとき、次の条
件を満たす自然数nが存在することを証明せよ。
anを10進法で表したとき、その先頭にbを10進法で表したものがそのまま現れる。
例えば、a=2、b=22222 とすると、2314は、
333747974362642200374222141588992517906672581618226
99530422525122222183215322508594108782608384
なので上の方のnとして「314」がとれる。
210628=222225512675212625321471309360[3140 digits]995734529053958257829484691456
なので下の方のnとして「10628」がとれる。
上のnに比べて、下のnは相当大きくなるはずです。でも多分下の形で考えた方が考えや
すいでしょう。
DD++さんからのコメントです。(平成26年3月29日付け)
最小かどうかをさておいていいなら、存在はこんな感じに証明できますね。東大が入試で好
んで出しそうな印象。「log」は常用対数とします。
(証明) 0<x≦1 のとき、 10x < 1+10x より、任意の自然数Nに対して、101/N < 1+10/N
従って、Nを、N≧10b となるように取れば、b・101/N < b+10b/N ≦ b+1 である。
N+1個の数、0、log a、2log a、3log a、……、N log a を考える。0以上1未満をN等分して、
N+1個の小数部分がそれぞれどこに入るか考えると、鳩の巣原理より、どこかの区間に少
なくとも2つの数が含まれる。それを、p log a と q log a (p、qは整数、0≦p<q≦N) とすると、
(q-p) log a は正の数で、一番近い整数との差の絶対値は、1/N以下。また、aは10の整数乗
ではないので、log aは無理数で、q-pは自然数なので、(q-p) log a は無理数である、すなわ
ち整数そのものではない。
次に、0、(q-p) log a、2(q-p) log a、……、と続けていくと、これらの小数部分は、0より大き
く、1/N未満ずつの等間隔で並んでいくので、任意の実数はそのどれかから引いたときに、
小数部分が1/N以下である数にすることができる。そして、その「どれか」はその実数より大
きいものを選ぶことができる。これは、実数 log b に対しても言えるので、ある自然数m、n
に対して、 m ≦ n log a - log b ≦ m + 1/N となる。適切に変形して、
log b ≦ n log a - m ≦ log b + 1/N すなわち、b ≦ an/10m ≦ b・101/N
この最右辺は、b+1 より小さいことは先に示してあるので、b ≦ an/10m < b+1
したがって、このanの数字の並びを先頭から見ると、bの数字の並びがそっくりそのまま存
在している。 (証終)
というだけではイメージがわかない方もいらっしゃると思いますので、実際の数字での計算例
として、2nで先頭が7になるnを1つ探すことにします。
7×10=70 なので、Nをそれより大きく100に取ります。こうすると、7×100.01は、次の自然
数8には届かない数になります。
0 、log2 = 0.301… 、2log2 = 0.602… 、(略)、7log2 = 2.107… 、(略)、100log2 = 30.102…
という101個の数には、小数以下2桁が同じものがどこかに必ずあり、今回は具体的に7と100
が見つかるので、それで引き算を作った 93log2 =27.99578……が一番近い整数(28)との差が
0.01以下になる数として見つかります。
(具体的な例の場合はここは直接見つけたほうが早いでしょうけど)
これをベースに、0 、93log2=27.99578… 、186log2=55.99157… 、(略) と小数部分が0.01
未満ずつ変化する数列を作っていって、log7=0.8450……と比較すると、小数部分がこれをギ
リギリ超えている数として、36*93log2=3348log2=1007.848が見つかります。
1007<3348log2-log7<1007.01 より、 log7<3348log2-1007<log7+0.01
すなわち、 7<23348・10-1007<7・100.01
この最右辺の7・100.01が次の自然数8に届かないことは最初に確認しています。よって、
23348は、先頭1桁が7があることがわかります。
(ただし、これが最小の数であるかどうかはこれだけでは分かりません。)
GAI さんからのコメントです。(平成26年3月30日付け)
「先頭に同じ数が並ぶ」を条件に探すとすれば、例えば、
7^n=7・・・・・・・ 、7^n=77・・・・・・・ 、7^n=777・・・・・・・ 、7^n=7777・・・・・・・
7^n=77777・・・・・・・ 、7^n=777777・・・・・・・
となるnは具体的になにかは計算で求められますか?もし、これをプログラム的に構成でき
る方がいたら作って頂きたい。
らすかるさんが考察されました。(平成26年3月30日付け)
7nの上位m桁が7になる最小のn → 表
GAI さんからのコメントです。(平成26年3月30日付け)
むちゃ凄いです。この数字を入手するには、全検索では到底時間がどんなにあっても無理
でしょうから、何かしらの絞り出すための効率よいアルゴリズムが存在しているのでしょうね。
もしよろしかったら他のAnの上位m桁がAになる最小のn (Aは1、7以外の一桁の数)につい
ても教えて頂けませんか?
らすかるさんが考察されました。(平成26年3月30日付け)
長くなりますので、m=20 までにします。 → 表
ABCDEFさんからのコメントです。(平成26年3月30日付け)
証明できてるようですね。DD++さん、有難うございます。クロネッカーの稠密定理を使えば
できることはわかっていたのですが、証明しようとしてもうまくいきませんでした。DD++さんの
証明を見れば、同じようにしてクロネッカーの稠密定理の証明もできそうです。やってみます。
有難うございました。
ABCDEFさんが証明に取り組まれました。(平成26年3月31日付け)
クロネッカーの稠密定理をDD++さんの証明の真似をしてやってみました。最初はそれこそ
ほとんどそのままでしたが、ちょっとだけ変えてみました。改良か改悪かはどちらとも言えま
せん。「小数部分」と「一番近い整数との差」の違いをどうやってクリアーするかについての書
き方の違いです。
実数xに対して、[x]、{x}を次のように定める。
[x]は、xを越えない最大の整数 、{x}=x−[x]
x>0であれば、[x]は、xの整数部分、{x}は、x の小数部分である。
(負の数については、整数部分、小数部分という言葉は使わないのが望ましい)
補題 xが無理数で、Nが自然数であるとき、0<{px}<1/N を満たす自然数pが存在する。
(証明) N+1個の数 0、{x}、{2x}、{3x}、・・・、{Nx}は、区間[0,1]をN等分したN個の小
区間のどれかに入っているから、少なくとも1つの小区間に {px}と{qx} (p>q) が入って
いる。このとき、{px}>{qx}であれば、{(p−q)x}={px}−{qx}であるから、
0<{(p−q)x}={px}−{qx}<1/N が成り立つので、pとして、p−qをとればいい。
{px}<{qx}であれば、{(p−q)x}=1−({qx}−{px}) で、0<{qx}−{px}<1/N
(p−q)x=y、{qx}−{px}=z とおく。{y}=1−z で、0<z<1/N
kz<1を満たす最大の自然数をmとすると、{my}=1−mz で、1−mz<1/N である。
(1−mz≧1/N なら、1−(m+1)z=1−mz−z≧1/N−z>0 となってmの最大性に反する)
だから、pとして、m(p−q) をとればいい。 (証終)
定理(クロネッカー) xが無理数であるとき、{nx} (nは自然数) の全体は、区間[0,1]で稠
密である。即ち、0≦a<b≦1である任意のa、bに対して、a≦{nx}≦b
を満たす自然数nが存在する。
(証明) N>1/(b−a) となる自然数Nをとって、補題のpをとると、1/{px}より小さい自然数
kに対して、{kpx}=k{px}で、これらの全体と0を合わせた
0、{px}、{2px}、{3px}、・・・、{Mpx}
は、区間[0,1]で、1/N未満の等間隔で並んでいて、{Mpx}と1の間隔は、1/Nより小さい。
区間[0,1]を、{px}、{2px}、{3px}、・・・、{Mpx}によって、M+1個の区間にわける。aは
このうちのどれかに入るが、1−a≧b−a>1/N であるから、最後の区間には入らない。
aが区間[{(k−1)px},{kpx}]に入るとし、n=kpとする。b−a>1/Nであるから、aとbは同
じ区間には入らない。従って、a<{nx}≦b (証終)
a、bは自然数で、aは、10k (kは負でない整数) の形ではないとする。このとき、次の
条件を満たす自然数nが存在することを証明せよ。anを、10進法で表したとき、その先頭
にbを10進法で表したものがそのまま現れる。
(証明) 対数はすべて常用対数とする。log(a)が有理数だとすると、log(a)=n/m (n、mは
整数)となり、10n/m=a、10n=am となって、素因数分解の一意性から、a=10k となる。
xを {log(a)}、aを{log(10b)}、bを{log(10b+1)} として、クロネッカーの定理を使うと、
{log(10b)}≦n{log(a)}≦{log(10b+1)} を満たす自然数nが存在する。log(10b)とlog(10b+1)の
整数部分は同じであるから、各辺の真数をとって、10b≦an・10k≦10b+1
これは証明すべきことが成り立つことを示している。 (証終)
補題も定理も、x>0を仮定した証明になっていますが、x<0でも成り立ちます。
ABCDEFさんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
2nを10進法で表したとき、先頭の3桁が「111」である数は、先頭の3桁が「999」である数の
何倍程度あるでしょうか?
きちんとした回答が欲しいということではありません。「直感的にはこのぐらい」とか「大体
この程度ではないか」という予想でいいです。
らすかるさんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
確か先頭が1である確率は、log(2) だったので、それと同様に考えれば、
(log(112)-log(111))/(log(1000)-log(999))=log(112/111)/log(1000/999)≒8.9641849倍
になりそうな気がします。
ABCDEFさんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
そうなると思います。クロネッカーの稠密定理をより精密にしたワイルの一様分布定理を
認めれば成り立つことがわかりますが、そんな大道具を使わないで証明することは可能で
しょうか?
「先頭が1である確率は、log(2)」の証明は難しくなかったように思うのですが、「先頭が2で
ある確率は、log(3)-log(2)」の証明は可能でしょうか?
らすかるさんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
「先頭が1である確率は、log(2)」の証明が難しくないなら、「先頭が2以下である確率は、
log(3)」の証明も難しくないのでは?そうだとしたら、
(先頭が2である確率)=(先頭が2以下である確率)-(先頭が1である確率)=log(3)-log(2)
ですね。
ABCDEFさんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
私が知っている「先頭が1である確率は、log(2)」の証明は、
「2n (n=1、2、・・・) のうちで桁数がkであるもののなかに先頭が1であるものが丁度1つあ
る(すべてのkについて)」に基づくものです。このやり方では、「先頭が2以下である確率は、
log(3)」の証明はできません。
らすかるさんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
なるほど、それなら同じ証明は無理ですね。n=1〜 に対して、xy平面上に、
(cos(2πlog(2n)),sin(2πlog(2n))の点を打っていくと、点は単位円上を同じ角度ずつ進みま
す。この円周上で、2πlog(2)≦θ<2πlog(3) の範囲が先頭が2である範囲であり、点が円
周上に等間隔で打たれていくことを考えれば証明できますね。
ABCDEFさんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
直感的には成り立ちそうですが、厳密には一様に分布してることの証明がいるように思い
ます。
らすかるさんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
もちろんそうです。詳しく書くと長くなりますので省略しましたが、N(大きい値)個の点を打っ
た時、任意の幅 2πlog(2)の区間の点の個数がN・log(2)になることから始めて区間を狭めて
いけば、一様に分布することが証明できますね。
ABCDEFさんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
一様に分布することの証明は非常に難しいと思っているので、自分でできそうな気がしてい
ません。勉強してみる必要があります。
らすかるさんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
例えば、こんな感じでいけるのではないでしょうか。
0≦θ<2πlog(2) の範囲の確率は、log(2) これと隣接する同じ大きさの範囲の確率も、
log(2) さらに、次の同じ大きさの範囲の確率も、log(2) 以降、同様にずっと続けても、log(2)
極限として、円周上の任意の場所の2πlog(2) の範囲の確率が、log(2)
(その範囲にいくらでも近い範囲が存在するから)
θ=2πlog(3) から始めて、2πlog(2) ずつ進んで行くと、それぞれの区間の確率がlog(2)で
あることから、進んだ先の点から2πlog(3)までの間の確率は、常にその角度の1/(2π)
そして、終点をθ=2πlog(2) にいくらでも近くすることができるから、極限として、
2πlog(2)≦θ<2πlog(3)の範囲の確率は、その角度に比例する確率、即ち、log(3)-log(2)
(一様であることの証明も同様です)
ABCDEFさんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
「0≦θ<2πlog(2) の範囲の確率は、log(2)」はなぜでしょうか。私が最初に書いたことの
ような何か別のことから出すのでしょうか?それとも...。
これと隣接する同じ大きさの範囲の確率も、log(2) さらに、次の同じ大きさの範囲の確
率も、log(2) 以降、同様にずっと続けても、log(2)
最初のを認めればこれらはわかるように思います。
極限として、円周上の任意の場所の2πlog(2) の範囲の確率が、log(2)
(その範囲にいくらでも近い範囲が存在するから)
稠密性を認めれば大丈夫なように思います。
θ=2πlog(3) から始めて、2πlog(2) ずつ進んで行くと、それぞれの区間の確率がlog(2)であ
ることから、進んだ先の点から2πlog(3)までの間の確率は、常にその角度の1/(2π)
そして、終点をθ=2πlog(2) にいくらでも近くすることができるから、極限として、
2πlog(2)≦θ<2πlog(3)の範囲の確率は、その角度に比例する確率、即ち、log(3)-log(2)
なんとなくわかりそうな気はしますが・・・・。もう少し考えてみないとよくわかりません。
らすかるさんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
「0≦θ<2πlog(2) の範囲の確率は、log(2)」は、次の証明結果をそのまま使っています。
私が知っている「先頭が1である確率は、log(2)」の証明は、「2n (n=1,2,・・・) のうちで桁数
がkであるもののなかに先頭が1であるものが、ちょうど1つある(すべてのkについて)」に基
づくものです。
ABCDEFさんからのコメントです。(平成26年4月1日付け)
そうでしたか。ちょっと異質なものが入る感じがしますが、どんな方法でもいいから、どこか
の確率を確定させればあとはなんとかなるということでしょうか。
例えば、3nの先頭が「2」である確率とかであれば、先頭が「1」または「2」である確率を似た
ような方法で出して、あとは同様にということでしょうか。
らすかるさんからのコメントです。(平成26年4月1日付け)
それで問題ないと思います。11n なども、百進法を持ちだせば同様にできそうですね。
DD++さんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
私が証明したときに、どっちに解釈すべきなのか悩んだ部分なのですが、a=2、b=40という
場合についてもこれで証明できていると言えるのでしょうか?つまり、10b≦an・10k≦10b+1
となるn、kが少なくとも1組あることは、この証明から確かなのですが、a=2、b=40の場合、そ
こには、n=2、k=2 という特殊な例があるのです。
「22=4の先頭には、40と並んでいる」を真としてよいなら、これで証明成功と言えますが、小
数第一位を用いることを認めず偽とするならこれは証明失敗です。存在定理を用いた場合、
1つでも特殊な例があれば全てが破綻します。
私が回りくどい方法を取ったのは、これは偽とするのが自然だろうと判断したのが理由で、
最終的にnが必要なだけ大きい数に取れることを保証しておかねばらず、既存の稠密定理
から出発したのでは無理だろうと考えたからなのです。
ABCDEFさんの意図としてはどちらですかね?
ABCDEFさんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
確かに抜けがあるようです。稠密定理から証明できることは間違いないと思っていたので、
吟味できてません。「22=4の先頭には、40と並んでいる」を真としてよいとは思っていません。
とりあえず、やっつけ仕事で修正しました。
定理(クロネッカー)
xが無理数であるとき、{nx} (nは自然数) の全体は、区間[0,1]で稠密である。即ち、
0≦a<b≦1である任意のa、bに対して、a<{nx}<b を満たす自然数nが存在する。
a≦{nx}≦b を a<{nx}<b に変えました。a<a1<b1<b となる a1、b1 をとることで
証明できる。
系 xが無理数であるとき、0≦a<b≦1 である任意のa、bに対して、a<{nx}<b を満たす
自然数nが無限に存在する。
nが有限個しかないとして、その中で{nx}が最小であるものを n1 とし、aと{n1x}に対して、
定理を適用すると、a<{nx}<{n1x}となるnが存在し、{n1x}の最小性に反する。
最後の命題の証明では、nを大きくとって、anの桁数がbの桁数を越えるようにとればいい。
・・・なんとか修正できましたでしょうか。
DD++さんからのコメントです。(平成26年3月31日付け)
なるほど、そうやって修正する方法がありましたか。勉強になりました。
ABCDEFさんからのコメントです。(平成26年4月1日付け)
できたと思っていると間違いに全然気が付きません。指摘していただき有難うございました。
なにより教えてもらって稠密定理の証明ができたのが一番うれしいことでした。有難うござい
ました。
GAI さんからのコメントです。(平成26年4月5日付け)
確か以前、らすかるさんと
「 確か先頭が1である確率はlog(2)だったので、それと同様に考えれば・・・」
そうなると思います。クロネッカーの稠密定理をより精密にしたワイルの一様分布定理を認
めれば成り立つことがわかりますが、そんな大道具を使わないで証明することは可能でしょ
うか。「先頭が1である確率はlog(2)」の証明は難しくなかったように思うのですが、「先頭が2
である確率はlog(3)-log(2)」の証明は可能でしょうか。
のような論議をされていたと記憶しておりました。ふとこれって、ベンフォードの法則(元々の
発見者はサイモン・ニューカムという。)と関連しているかも知れないと思いました。
それによると、
基底がb(≧2)であるとき、bnでの最初の桁の数値d(d∈{1,2,・・・,b-1})の出現確率は、
P(d)=Log[b](d+1)-Log[b](d)=Log[b](1+1/d)
の式に従う。(対数の底をbとするもの)
正確な証明にはワイルの一様分布定理なども関係してくるのでしょうが、発見の元々の経
緯が1880年当時、天文学で対数表を利用しており、1から始まる数値を記載しているペー
ジが他の数字に比べて極端に擦り切れていたことが気づきの原点が面白いです。
この式を利用して、最初の数字がそれぞれ i (i=1,2,3,・・・・,9)が出現する確率P1(i)、2番目が
数字 i になる確率P2(i)、3番目が数字 i になる確率P3(i)を求めてみました。
P1(1)=0.30103、P1(2)=0.17609、P1(3)=0.12494、P1(4)=0.096910、P1(5)=0.079181、
P1(6)=0.066947、P1(7)=0.057992、P1(8)=0.051153、P1(9)=0.045757
P2(1)=0.11389、 P2(2)=0.108821、P2(3)=0.10433、 P2(4)=0.100308、P2(5)=0.0966772
P2(6)=0.0933747、P2(7)=0.090352、P2(8)=0.0875701、P2(9)=0.0849974
P3(1)=0.101376、P3(2)=0.100972、P3(3)=0.100573、P3(4)=0.100178、P3(5)=0.0997876
P3(6)=0.0994013、P3(7)=0.0990192、P3(8)=0.0986412、P3(9)=0.0982672
これより、頭の数字の出現は圧倒的に1が30%を越えて現れやすくなっていますが、2,3
番目での数字の出現では急速にほぼ均等(10%)に数字は出現してくることが見てとれます。
ABCDEFさんからのコメントです。(平成26年4月5日付け)
ベンフォードの法則と関連はあります。ただし、ベンフォードの法則は世の中のデータで近
似的にこれが成り立つものがある程度あるという法則です。2n (nは自然数)の全体につい
て正確に成り立つというのは純然たる数学の命題です。
ベンフォードの法則が成り立つためには条件がいります。データがかなり広い範囲に分布
してることが必要です。世界の国別人口について調べてみました。最小と最大の比が106ぐ
らいあり、データも200ぐらいあるので、ある程度は言えるかなと思って調べたら、予想以上
に理論値に近くなっていました。
先頭の数字、国の数、パーセント、理論値の順です。
1 58 29.90% 30.10%
2 31 15.98% 17.61%
3 24 12.37% 12.49%
4 20 10.31% 9.69%
5 16 8.25% 7.92%
6 14 7.22% 6.69%
7 12 6.19% 5.80%
8 9 4.64% 5.12%
9 10 5.15% 4.58%
日本の都道府県別人口では全然だめです。最小と最大の比は20程度です。先頭が1のも
のは22あり46.8%でした。
(追記) 平成26年9月3日付け
らすかるさんの
「先頭が1である確率は、log(2)」の証明は、「2n (n=1,2,・・・) のうちで桁数がkであるものの
なかに先頭が1であるものが、ちょうど1つある(すべてのkについて)」に基づくものです。
について、追認してみました。
最初のN個の2の累乗のうち、最初の数字が1となるものの個数をq(N)とおく。
まず、2個の2の累乗で桁数が同じで最初の数字が1となるものは存在しない。
実際に、もし存在したとすれば、そのうちの大きい方は他方の2倍よりも小さいので、2の
累乗とはなりえず矛盾である。
また、同じ桁数の2の累乗の最小のものは必ず最初の数字が1で始まる。
実際に、もしそうでないとすれば、2で割ることにより、同じ桁数のより小さい2の累乗が求
められ、最小性に矛盾する。
また、任意のpに対して、p桁の2の累乗が存在する。
今、2Nをn桁の累乗とすると、上記の性質から、q(N)=n−1 であることが分かる。
このことは、q(N)の値が、log102N=Nlog102 の指標、すなわち、整数部分に等しいこと
を意味する。
Nlog102=n−1+d (0≦d<1) と書けるので、 q(N)=Nlog102−d
よって、求める確率は、
limN→∞ q(N)/N=log102−limN→∞ d/N=log102
となる。