・素数の表現                        GAI 氏

 素数pが2つの正の整数x、yで、p=(x4-y4)/(x3+y3) と表せる組合せを調べたら、

( x, y, p )
------------------------
( 6, 3, 5 )
( 21, 14, 13 )
( 105, 84, 41 )
( 186, 155, 61 )
( 456, 399, 113 )
( 910, 819, 181 )
( 2041, 1884, 313 )
( 3165, 2954, 421 )
( 5526, 5219, 613 )
  ( x, y, p )
------------------------
( 7620, 7239, 761 )
( 11661, 11154, 1013 )
( 15025, 14424, 1201 )
( 16926, 16275, 1301 )
( 26130, 25259, 1741 )
( 28861, 27930, 1861 )
( 34881, 33824, 2113 )
( 41685, 40494, 2381 )
( 45396, 44135, 2521 )
  ・・・・・・・・・・・・

のような結果をみた。一方、素数pが自然数nで、p=n2+(n+1)2 と表せる条件を探したら、

(n, p)
---------------
(1,5)
(2,13)
(4,41)
(5,61)
(7,113)
(9,181)
(12,313)
(14,421)
(17,613)
(19,761)
(22,1013)
  (n, p)
---------------
(24,1201)
(25,1301)
(29,1741)
(30,1861)
(32,2113)
(34,2381)
(35,2521)
(39,3121)
(42,3613)
(47,4513)
(50,5101)
・・・・・・・・・・・

となり、何と上記の条件で探した素数pがもれなく抽出されてきた。この2つには何かしら繋
がりがあるとしか考えられない。素数p=3121、3613、4513、5101について、いかなるx、yを
使えば、p=(x4-y4)/(x3+y3) と表せるのか、お知らせ願いたい。


 らすかるさんからのコメントです。(平成25年12月25日付け)

 n、x、yの関係は、 x=(n+1)(n2+n+1) 、y=n(n2+n+1) となるので、

 p=3121になるn=39のとき、x=(39+1)(392+39+1)=62440 、y=39(392+39+1)=60879 のよう
になります。

 この値が出せなかったのは、624404>263-1 となってオーバーフローしたせいでしょう。
(一つ前は453964<263-1でオーバーフローしない)

 (x4-y4)/(x3+y3) の分子分母をx+yで割った (x-y)(x2+y2)/(x2-xy+y2)  で計算すれば、
もう少し先まで出せると思います。

 また、p=(x4-y4)/(x3+y3) と p=n2+(n+1)2 が同値であることも証明できました。

(証明) (x4-y4)/(x3+y3) =(x-y)+xy(x2-y2)/(x3+y3)=(x-y)+xy(x-y)/(x2-xy+y2)

 xとyが互いに素だとすると、x2-xy+y2は、x、y、x-yのすべてと互いに素な1より大きい整

数なので、(x4-y4)/(x3+y3)は整数にならない。従って、xとyは互いに素ではない。

 x=sg、y=tg (g≧2、sとtは互いに素) とおいて整理すると、

(x4-y4)/(x3+y3)=g(s4-t4)/(s3+t3)=g(s-t)+gst(s-t)/(s2-st+t2)

 上と同様に、s2-st+t2は、s、t、s-tのすべてと互いに素なので、gがs2-st+t2で割り切れる。

 g=m(s2-st+t2) とおいて整理すると、

(x4-y4)/(x3+y3)=g(s-t)+gst(s-t)/(s2-st+t2)=m(s2-st+t2)(s-t)+mst(s-t)=m(s-t)(s2+t2)

 これが素数だから、m=s-t=1 でなければならない。m=1、s=t+1 を代入すると、

 m(s-t)(s2+t2)=(t+1)2+t2 となり、n2+(n+1)2 の式と同値になる。  (証終)


 GAI さんからのコメントです。(平成25年12月25日付け)

 「n、x、yの関係は、 x=(n+1)(n2+n+1) 、y=n(n2+n+1) となる」ことに、よく気がつかれま
したね。私も、f(x,y)=n もしくは、x(n)、y(n)の関係式を何とか見つけようと、あれこれやっ
ていましたが、とうとう挫折していました。
理屈で攻めるんですか?それともなんとなくという感覚ですか?

 いろいろ式をいじくっていましたら、一般に、 (n+(n+1))2+(2n(n+1))2=(n2+(n+1)2)2 が成立
することが起こるので、さきほどの素数p=n2+(n+1)2 が成立する組み合わせを利用すると、

  n=1--->(1+2)2+(2*1*2)2=(12+22)2  即ち、32+42=52
  n=2--->(2+3)2+(2*2*3)2=(22+33)2  即ち、52+122=132
  n=4--->(4+5)2+(2*4*5)2=(42+52)2    即ち、92+402=412
  n=5--->(5+6)2+(2*5*6)2=(52+62)2  即ち、112+602=612
  n=7--->(7+8)2+(2*7*8)2=(72+82)2  即ち、152+1122=1132
       ・・・・・・・・・・・・・・・・・

の関係式が芋ずる式に現れることになる。

 以前、自然数n(勿論素数を含む)が2つの平方和で表せる条件と組み合わせると、4k+1
形の素数pは必ず、p=x2+y2 と表され、その中でも n2+(n+1)2 で表されるグループの素数
p’は、p’を斜辺とし、直角を挟む2辺がn+(n+1)、2*n*(n+1)(=p’-1) である直角三角形が存
在する、という結論が導けるのかな。


 らすかるさんからのコメントです。(平成25年12月25日付け)

 上記の関係式に気がついたのは、理屈ですね。

 x、y、pの表を眺めると、

6,3,5→xとyは3で割り切れ、割ると2と1、21,14,13→xとyは7で割り切れ、割ると3と2
105,84,41→xとyは21で割り切れ、割ると5と4、186,155,61→xとyは31で割り切れ、割ると6と5

 商の差が1なので、x-y=(割った数)、また、pは割った数の2倍-1 ぐらいは気付きますよね。

 そうすると、まず、1,2,4,5,…と続く y/(x-y) と、3,7,21,31,…と続く x-y の関係を考えたくなり
ます。

  1→3 、2→7 、4→21 、5→31 、7→57 、9→91

これは、3→13と6→43と8→73を補って、

 1→3 、2→7 、3→13 、4→21 、5→31 、6→43 、7→57 、8→73 、9→91

とすると、階差が4,6,8,10,…ときれいに並びますから、3+Σ(2k+2)からすぐに、n2+n+1 とわか
ります。

 つまり、y/(x-y)=n とすると、上で割った数=x-y=n2+n+1なので、

  y=(y/(x-y))(x-y)=n(n2+n+1) 、x=(x-y)+y=(n2+n+1)+n(n2+n+1)=(n+1)(n2+n+1)

となりますね。そして、このnがちょうどp=n2+(n+1)2 のnと一致していますので、そのまま

  x=(n+1)(n2+n+1) 、y=n(n2+n+1)

が、x、y、nの関係式となります。

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