・問題の難しさを測る                  K.S.氏

 数学の問題の難易の目安を数値化することは、一般には難しいと思いますが、変数の数
や次数なども難しさの目安になると思います。

 以下の穴埋め問題の場合、解答の場合の数が少ないほど難易が上がるようなので、場合
の数が一つの目安になると思いました。

 四角の空欄に1から9までの数字を1回ずつ使い、その差が下の○の空欄になるようにす
ることができる。

         

  ○の空欄が、11111のとき、13579−2468 を含め 24通り

  ○の空欄が、22222のとき、31478−9256 を含め 12通り

  ○の空欄が、33333のとき、41268−7935 を含め 2通り

  ○の空欄が、44444のとき、51238−6794 を含め 18通り

  ○の空欄が、55555のとき、56789−1234 を含め 42通り

  ○の空欄が、66666のとき、71529−4863 を含め 10通り

  ○の空欄が、77777のとき、81256−3479 を含め 12通り

  ○の空欄が、12345のとき、16923−4578 を含め 6通り

  ○の空欄が、54321のとき、64173−9852 を含め 4通り

    33333のときが少ないので、難しくなります。


(追記) 当HPがいつもお世話になっているHN「GAI」さんが具体的に解を探索されました。
                                     (平成25年10月26日付け)

11111の場合 ・・・ 24通り

 13579 2468  13597 2486  13759 2648  13795 2684  13957 2846  13975 2864

 15379 4268  15397 4286  15739 4628  15793 4682  15937 4826  15973 4862

 17359 6248  17395 6284  17539 6428  17593 6482  17935 6824  17953 6842

 19357 8246  19375 8264  19537 8426  19573 8462  19735 8624  19753 8642

22222 ・・・ 12通り

 25718 3496  25871 3649  27158 4936  27185 4963  28571 6349  28715 6493

 31478 9256  31487 9265  31748 9526  31784 9562  31847 9625  31874 9652

33333 ・・・ 2通り

 41268 7935  41286 7953

44444 ・・・ 18通り

 46279 1835  46297 1853  46819 2375  46981 2537  47629 3185  47962 3518

 48169 3725  48196 3752  49627 5183  49681 5237  49762 5318  49816 5372

 51238 6794  51427 6983  52138 7694  53416 8972  54127 9683  54316 9872

55555 ・・・ 42通り

 56789 1234  56798 1243  56834 1279  56879 1324  56897 1342  56942 1387

 56978 1423  56987 1432  57239 1684  57248 1693  57689 2134  57698 2143

 57869 2314  57896 2341  57941 2386  57968 2413  57986 2431  58319 2764

 58346 2791  58679 3124  58697 3142  58724 3169  58769 3214  58796 3241

 58967 3412  58976 3421  59417 3862  59426 3871  59678 4123  59687 4132

 59723 4168  59768 4213  59786 4231  59831 4276  59867 4312  59876 4321

 61289 5734  61298 5743  61379 5824  61397 5842  61478 5923  61487 5932

66666 ・・・ 10通り

 69153 2487  69513 2847  71358 4692  71529 4863  71934 5268  73158 6492

 73194 6528  73491 6825  74931 8265  75129 8463

77777 ・・・ 12通り

 81256 3479  81472 3695  81526 3749  81742 3965  82156 4379  82516 4739

 84172 6395  84712 6935  85126 7349  85216 7439  87142 9365  87412 9635

12345 ・・・ 6通り

 15987 3642  16923 4578  16932 4587  17634 5289  17643 5298  18579 6234

54321 ・・・ 4通り

 56739 2418  58692 4371  62715 8394  64173 9852

 一度にたくさんのパズルが問えて、面白いですね。


(追記) GAI さんが類題を作問されました。(平成25年10月26日付け)

 33333のパターンが最少であったので、3に関連させて...。

 □に1〜9の数字を一つずつ入れて次の等号が成り立つようにするには、どれが難しいか?

   □□□□□−□□□□=31313   □□□□□−□□□□=32323

   □□□□□−□□□□=34343   □□□□□−□□□□=35353

   □□□□□−□□□□=36363   □□□□□−□□□□=37373

   □□□□□−□□□□=38383   □□□□□−□□□□=39393


 よおすけさんがGAI さんの問題に挑戦されました。(平成25年10月26日付け)

 とりあえず31313だけ。

    31313=39574-8261、37594-6281、39475-8162、37594-6182

上記は、繰り下がりなしが前提の解です。


 らすかるさんがGAI さんの問題について考察されました。(平成25年10月26日付け)

 穴埋めで正解を探すプログラムは以前作りましたので、この手の問題の解はあっという間
に得ることが出来ます。それによると、解の個数は上から順に、8、6、6、4、4、4、2、4
でした。


 GAI さんが、繰り下がりも含めて、解を探索されました。(平成25年10月27日付け)

31313 ・・・ 8通り

 36172 4859  36271 4958  37162 5849  37261 5948  37495 6182  37594 6281
 39475 8162  39574 8261

32323 ・・・ 6通り

 15947 2368  16874 3295  18926 5347  19853 6274  21563 7984  23147 9568

34343 ・・・ 6通り

 38495 6172  38594 6271  39485 7162  39584 7261  41276 8953  42176 9853

35353 ・・・ 4通り

 42539 7186  43268 7915  43529 8176  45176 9823

36363 ・・・ 4通り

 43152 6789  43278 6915  45132 8769  45276 8913

37373 ・・・ 4通り

 43162 5789  45196 7823  45286 7913  46132 8759

38383 ・・・ 2通り

 41678 3295  47618 9235

39393 ・・・ 4通り

 41976 2583  42579 3186  47529 8136  47916 8523


(コメント) ということは、「38383」が最も難しいということか...。


(追記) 手計算ではほぼ不可能な問題として、らすかるさんが出題されました。
                                     (平成25年10月27日付け)

 □に1〜9の数字を1個ずつ入れる問題 : □□□□□−□□□□=n において、

(1)  解の個数が最大となるnはいくつか。またそのときの解の個数はいくつか。
(2)  解が存在するnは何通りか。
(3)  解が1個しか存在しないnは何通りか。


 GAI さんからのコメントです。(平成25年10月27日付け)

 上記のような疑問が頭の中に浮かび(特に(3)の疑問)、いろいろ調査していましたが、拙
い自分のプログラムでは莫大な時間が必要となりそうで、とても残りの人生をかけても解りそ
うにないなと思っていました。


 らすかるさんからのコメントです。(平成25年10月27日付け)

 発想を変えれば、結構簡単なプログラムで求まりますよ。「それぞれのnに対して何通りの
解があるかを探索する」という方式ではかなり時間がかかりますが、

  「□□□□□−□□□□の全部の組合せ(9!通り)に対して、それぞれnを求めて、
 (解の個数を数える配列)[n]を1増やす」

という考え方にすると、配列[2469]〜配列[97531]に解の個数の一覧が生成され、後はこの
配列から最大値を検索するなど必要な処理を行うだけです。

 因みに、答えは、

 (1) n=44545、55455で、解はそれぞれ 54個  (2) 69392通り  (3) 3026通り


(コメント) 計算で得られる最小の数は、12345−9876=2469 で、最大の数は、
      98765−1234=97531。それらが出現する回数をひたすらカウントする
      わけですね。これだとExcel のVBA さんでも出来そう...かな?
       でも、9!=362880回の計算って、Excel さんには荷が重いかも!


                                             投稿一覧に戻る