・垂直条件                         S.H氏

 2直線 y=mx 、y=m’x が垂直であるための必要十分条件は、傾きの積が−1、即ち、
m・m’=−1 であることはよく知られた事実である。

 大阪大学など近年の入試問題を見ていると、このような基本的事項の証明を問う問題が
花盛りである。その対策を兼ねて、証明のいろいろをまとめておこう。

 以下で、O(0,0)、A(1,m)、B(1,m’)、H(1,0)、H’(m,0)、B’(m,mm’)とする。

(1) △OABに三平方の定理を適用

  OA2+OB2=AB2 より、 1+m2+1+m’2=(m−m’)2  よって、 m・m’=−1

(2) ベクトルOAOBの内積を計算

   OAOB=1+mm’=0 より、 m・m’=−1

(3) 複素数OAの回転を利用

   (1+i・m)・i=−m+i より、 m’=1/(−m)  よって、 m・m’=−1

(4) △OAH∽△BOH より、 m/1=1/(−m’)  よって、 m・m’=−1

(5) △OAH≡△B’OH’ より、 −m’・m=1  よって、 m・m’=−1


 他にもいろいろ証明があると思われるが、入試問題の解答例としては、(1)を採用するの
が無難だろう。


                                             投稿一覧に戻る