・定積分の定義 よおすけ氏
以下に挙げるものは完全な証明ではないことを断っておきます。
関数 f(x) は閉区間 [a,b] で連続とする。この区間を n-1 個の点 x1、x2、・・・、xn-1 で、
n個の小区間に分け、それらの小区間内にそれぞれ任意の点 t1、t2、・・・、tn をとって、
和 S[n]=f(t1)(x1-x0)+f(t2)(x2-x1)+・・・+f(tn)(xn-xn-1)=Σk=1〜n f(tk)(xk-xk-1)
※ただし、x[0]=a、x[n]=b
を作る。
それぞれの小区間の長さが0に近づくようにnを限りなく大きくするとき、点tk (k=1〜n)の
取り方にかかわらず、和S[n]は一定の値に限りなく近づく。
この極限値を、連続関数 f(x)のaからbまでの定積分といい、∫ab f(x)dx で表す。
(出典) 高校数学解法事典(三訂版発行1982年3月1日 重版1992年)
※一部書き換えしています。
(コメント) 懐かしい定積分の定義ですね!昔、高校生のとき、教わりました。以前の数学
Vは、区分求積法から定積分を定義し、その後、微積分の基本公式を証明してい
ました。今の学習指導要領は、先に、微積分の基本公式を定義として出発するの
で全くの天下り式です。これでは、積分の本質が掴めないかも...。
高木貞治 著「解析概論」では、点 t1、t2、・・・、tn のかわりに、各小区間における上限、
下限という概念を用いて証明しています。点 t1、t2、・・・、tn を用いるのは高校生に配慮し
ての親心でしょうか?
(追記) 平成25年3月16日付け
天下り式の記述があるものといったら、行列式もかな・・と思います。「行列式の定義をす
るのになんで、行列を用いるの?」みたいな・・・、話が脱線してしまいました。