・最近面白かったこと GAI 氏
当HP掲示板「出会いの泉」(平成25年2月13日付け)からの転載です。
(x+c1)(x+c2)(x+c3)・・・(x+cn) を展開したとき、
xn+σ1xn-1+σ2xn-2+σ3xn-3+σ4xn-4+・・・+σn-1x+σn
ここで、
σ1=c1+c2+c3+…+cn
σ2=c1c2+c1c3+c1c4+…+cn-1cn
σ3=c1c2c3+c1c2c4+c1c2c5+…+cn-2cn-1cn
σ4=c1c2c3c4+c1c2c3c5+…+cn-3cn-2cn-1cn
・・・・・・・・・・・・・
σn=c1c2c3…cn
とする。(基本対称式)
このとき、
S1=c1+c2+c3+…+cn
S2=c12+c22+c32+…+cn2
S3=c13+c23+c33+…+cn3
S4=c14+c24+c34+…+cn4
・・・・・・・・・・・・・
Sn=c1n+c2n+c3n+…+cnn
に対して、ニュートンの公式
S1-σ1=0
S2-S1σ1+2σ2=0
S3-S2σ1+S1σ2-3σ3=0
S4-S3σ1+S2σ2-S1σ3+4σ4=0
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
が成立する。
(この証明方法がちょっと感動的です。ニュートンはオイラーなどの仕事の成果を参考にした
でしょうが、その洞察力や式変形の感性は秀逸です。)
この成果を利用して、c1、c2、c3、…、cn を自然数 1、2、3、…、n に選んで、このσ2、
σ3、σ4 に相当するものを求めてみました。
改めて、S2(n)、S3(n)、S4(n) で表記すると
S2(n)=1・2+1・3+1・4+…+(n-1)・n (異なる2つずつの積の和)
=(n-1)n(n+1)(3n+2)/24=(n+1)n(n-1)[(3n+2)/(23・3)]
(参考) (1+2+3+・・・+n)2=12+22+32+・・・+n2+2S2(n) より、
S2(n)={n2(n+1)2/4-n(n+1)(2n+1)/6}/2
=n(n+1)(3n2+3n-4n-2)/24=n(n+1)(3n2-n-2)/24=n(n+1)(n-1)(3n+2)/24
S3(n)=n2(n+1)2(n-1)(n-2)/48 (異なる3つずつの積の和)
=(n+1)n(n-1)(n-2)[(n2+n)/(24・3)]
S4(n)=(n-3)(n-2)(n-1)n(n+1)(15n3+15n2-10n-8)/5760(異なる4つずつの積の和)
=(n+1)n(n-1)(n-2)(n-3)[(15n3+15n2-10n-8)/(27・32・5)]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以下どこまでもSr(n)をnの式で表すことができることになる。
(だんだん面倒になったのでここで止めています。)
式の第2の表現で、一般式がどうなるだろうかと考えましたが、どうもうまく法則が見えませ
んでした。この辺りのことについて詳しい方、何か面白い応用はありませんか?
攻略法さんからのコメントです。(平成25年2月15日付け)
式の第2の表現での一般式について、
A000914 ・・・ 2個 、A001303 ・・・ 3個 、A000915 ・・・ 4個
k個は、1種スターリング数 S1(n+1,n+1-k)
GAI さんからのコメントです。(平成25年2月15日付け)
ほ〜ここに出てくるんですね!以前にこの数字の性質について調べたことがあったので、
その時のメモを振り返ってみます。なんか別々だったものが、ここでつながった感じがしま
す。色々な概念は深いところでお互い通じ合っていることが起こっているんですね。貴重な
情報ありがとうございました。