・フェルマーの小定理                     らい 氏

 素数pと、pの倍数でない自然数nに対して、 np-1≡ 1 (mod p)

 これは予想なのですが、正しいのでしょうか?真であれば、証明をお願いします。あるい
は、これが紹介されているページをご存知でしたら教えてください。フェルマーの小定理に
そっくりなのですが…。


 HN「V」さんからのコメントです。(平成25年1月1日付け)

 命題: aを正の整数、nをaと素な整数とすれば、 nφ(a)≡1 (mod a)である

     ただし、φ(a)はオイラーの関数(1,2,3,…,aのうち、aと素であるものの個数

で、a=p(素数)とした場合ですね。

(証明) aを法とする既約剰余類の全体は、位数φ(a)の乗法群をつくる。nを含む剰余類

    C(n)は既約剰余類で、 C(nφ(a))=C(n)φ(a)=C(1) となるから

     nφ(a)≡1 (mod a)

    が成り立つ。 (証終)

     ※手持ちの群論の教科書より抜粋です。


 らいさんからのコメントです。(平成25年1月1日付け)

 上の式は見たことはあったのですが、よく理解していませんでした。要はその特殊化だった
のですね。証明については、これから学ぼうと思いますが、まだ未熟で理解が及ばないので、
大学生になるまで少し自分の中で保留しておきます。とにかく回答ありがとうございました。
ちなみに、高校レベルでの証明はやはり難しいのでしょうか?


 HN「V」さんからのコメントです。(平成25年1月2日付け)

(高校生でも分かるのでは)

 pと素な整数nをpで割った余りは、1からp-1のp-1個に分類される。各nについて、

 nm≡1 (mod p) なる最小の自然数m≦p-1が存在する。

 m=p-1ならok、m<p-1のとき、{1,2,…,p-1}のうち{n,n2,…,nm}のいずれともpを法として異な

るものがあるので、そのうちの1つをaとすると、{an,an2,…,anm}の各元は、互いにpを法として

異なる。・・・※1

 また、{n,n2,…,nm}の各元と{an,an2,…,anm}の各元も、互いにpを法として異なる。・・・※2

このようにして、a,b,… と取っていくことにより、

    {n,n2,…,nm}+{an,an2,…,anm}+{bn,bn2,…,bnm}+… 

の各元が{1,2,…,p-1}の各元とpを法として等しい関係で一対一対応するようにできる。

 よって、p-1=mk (k正整数) で、nm≡1 より、 np-1=nmk=(nm)k≡1

※1、※2は自分で証明を考えてみてください。


 らすかるさんからのコメントです。(平成25年1月2日付け)

 n色の玉が無数にあり、そのうちp個を取り出して円形に並べる。

 pが素数ならば2色以上使われるパターンは、 (np-n)/p 通りとなるので、np-n は p で割

り切れる。 np-n=n{np-1-1} だから、nがpの倍数でなければ、np-1-1 も p で割り切れる。


(コメント) 順列・組合せの手法を用いた常套テクニックですね!高校生でも理解できる証
      明だと思います。


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