・複素数の回転 よおすけ 氏
A+B+C=180°のとき、次の等式が成り立つことを証明せよ。
(cosA+isinA)(cosB+isinB)(cosC+isinC)=-1
問題集では、以下のような流れになるでしょう。
(証明) (cosA+isinA)(cosB+isinB)(cosC+isinC)
=(cos(A+B)+isin(A+B))(cosC+isinC)
=cos(A+B+C)+isin(A+B+C)
=cos180°+isin180°
=-1 (終)
これは、複素数平面上では実軸上の点1から、原点のまわりに
角A回転→角B回転→角C回転
という回転移動を表しています。A+B+C=180°のときは実軸上の点-1に到達します。
演算で-1を掛けるということは、複素数平面でいえば、点1を「原点のまわりに180°回転」
を意味すると考えることができます。
攻略法さんからのコメントです。(平成24年11月16日付け)
計算の手間を省くひとつとして、
EXP(θi)=cosθ+i*sinθ (i は虚数単位) より、EXP(πi)=cosπ+i*sinπ=(-1)+i*0=-1
また、EXP(πi)=EXP((A+B+C)i)=EXP(Ai)EXP(Bi)EXP(Ci)
=(cosA+i*sinA)(cosB+i*sinB)(cosC+i*sinC) (終り)
なかなか覚えられない(個人の感想)加法定理は、次のように覚えています。
cos(A±B)+i*sin(A±B)=EXP((A±B)i)=EXP(Ai)EXP(±Bi)
=(cosA+i*sinA){cos(±B)+i*sin(±B)}
展開して、整理する。
cos(A±B)+i*sin(A±B)
={cosAcos(±B)-sinAsin(±B)}+i*{sinAcos(±B)+cosAsin(±B)}
=(cosAcosB干sinAsinB)+i*(sinAcosB±cosAsinB)
これより、
cos(A±B)=cosAcosB干sinAsinB
sin(A±B)=sinAcosB±cosAsinB (複号同順)