・擬似フェルマーの定理 GAI 氏
フェルマー・ワイルスの定理より、(平成24年7月7日付け)
xn+yn=zn に自然数解が存在するのは、n=1と2の場合だけ
は疑いようは無いにもかかわらず、-1の違いで惜しい部分を探していたら、
63+83=93-1
713+1383=1443-1
1353+1383=1723-1
・・・・・・・・・・・・
等々、意外にも数多く見つかってくるのが面白かったです。
他にも、4、5、6、・・・乗と指数を増やして調査してみましたが、100近くの自然数までで
は探しきっておりません。
どなたかに性能のよいプログラムにて、冪乗が大きい場合のとっても惜しい(-1の誤差)
例を探し出して頂けませんか?
空舟さんからのコメントです。(平成24年7月8日付け)
Webサイト「A Collection of Algebraic Identities」が参考になると思います
空舟さんから紹介して頂いたサイトで、次の記事を発見。(平成24年7月9日付け)
Using another initial soln, 63 + 83 = 93 - 1, we get,
(6+222pq+4014q2)3 + (8+270pq+4806q2)3 = (9+312pq+5616q2)3 - 1,
if p2-321q2 = 1
さっそく、ペル方程式 p2−321q2=1 を満たす(p,q)=(215,12)を使うと
(他にも山ほど値が取れる。)
A=6+222pq+4014q2=1,150,782
B=8+270pq+4806q2=1,388,672
C=9+312pq+5616q2=1,613,673
に対して、 A3+B3=C3-1(=4,201,908,560,639,252,216) オー感激!
こんな値、いくらコンピュータで何日も計算させていても見つかる代物ではありません。ほ
んと世界中を探すと、どこかで誰かがトコトン調べるだけ調べ尽くしている人がいるものだと
感心してしまいます。
そして、フェルマーの予想の凄さにも驚愕(たまたま当たったのかもしれないが・・・)。
空舟さん紹介のWebサイト「A Collection of Algebraic Identities」の記事をいろいろ調べて
いくと、とても驚くべき事実が書かれている。(平成24年7月10日付け)
まず、2通りに表せることになる3つの3乗和で、最小数が
23+173+403=63+323+333(=413)
で、次に、2通りに表せることになる4つの4乗和で、最小数が
22604+48704+173864+303354=24954+11984+164304+303204(=311274)
この流れで、2通りに表せることになる5つの5乗和で、最小数
145+955+5455+5865+6445=1005+2105+4145+6295+6515(=7445)
が紹介されている。
さて、等式の値を与える「744」の数は、随分前に話題なった値R(Ramanujan
Constant)
R=eπ√163が整数になると、マーチンガードナーがエープリールフールの日に雑誌で
紹介された。
R=eπ√163=262537412640768743.9999999999992500725... (ほとんど=6403203+744)
の算出を可能にした楕円モジュラー関数 j(q)=1/q+744+196884q+21493760q2+..... の定数部
744に関係するだろうと記述されていた。(この「744」という数字はなんか気になる数だ・・・)
私には細部の数学的構造を見る知識や経験も無いが、何かしら奥の方でこれらの等式が
成り立つべくして成り立っている必然性(あるいは見事な対称性)が潜んでいるであろうこと
を想像することには心躍る。
また、これも調べていて摩訶不思議に感じさせる記述であるものが
このRの値が 3次方程式 x3-6x2+4x-2=0 の実数根α(=5.318628217750185659109680153...)
を用いて、α24-24 を計算してみると、なんと 262537412640768743.9999999999992511...
とRの値とほとんど同じものになる。
このことは、一体何事が起こっているんだろう?
更に、5乗和に関連して、
a、b、c、d の自然数が、a2+b2=c2 かつ 20a2b2=d5 を満足しておれば
(a、b、c、d を500までで探したら次の組が見つかった。)
(a,b,c,d)=(270,360,450,180) は、この条件を満たす。
ここで、任意な整数xを用いて、
x1=1+ax5 、x2=1-ax5 、x3=1+bx5 、x4=1-bx5 、x5=-1+cx5 、x6=-1-cx5 、x7=dx4
と置くと、必ず x15+x25+x35+x45+x55+x65+x75=2 が成立するという。
x の値を自由に選ぶことで、
(271)5+(-269)5+(361)5+(-359)5+(449)5+(-451)5+(180)5=2 (x=1の場合)
(8641)5+(-8639)5+(11521)5+(-11519)5+(14399)5+(-14401)5+(2880)5=2 (x=2の場合)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
と、これも無限に、7つの5乗和が見つかることになる。
このように日常の数の世界を一歩踏み越えてみると、想いもよらないバランスが成り立っ
ている姿に出会えることになる。 これらも何かしらの定理の必然的現象として立ち現れて
いることなんだろうな?